【MWC Barcelona 2026】
【MWC26】NTTデータの「Spatial Web」と「インテンションエコノミー」が街を変える
2026年3月4日 12:24
MWC Barcelona 2026のNTTブースでは、NTTデータのワクワクするアプローチが紹介されている。
GSMAとTM ForumのコンソーシアムによるオープンAPI(Open Gateway API)の取り組みを通じ、5G/6G時代の全く新しいサービスが開発されている。ここでは、現実世界とデジタル空間が融合する最新技術について紹介していく。
ユーザーの「意図」が起点になる「インテンションエコノミー」
買い物といえば、客が自ら店舗を探して商品を比較・検討したり、複数のECサイトで商品を見比べたりするのが当たり前だろう。今回デモンストレーションされた「インテンションエコノミー」は、この常識を覆す新しいアプローチだ。
ユーザーは、GeminiやSiriなどのAIアシスタントに対して、「1000ドル以下でスマートウォッチやノートパソコンが欲しい」といった自分の購入意図(インテンション)を事前にセットしておく。一方、小売店側も「新着商品を売りたい」といった意図をシステム上に宣言し、仮想店舗を展開する。
ユーザーが街を歩き、店舗側が設定した特定のジオフェンス(例:半径2kmのエリア)に入ると、ユーザーの同意のもと、周囲の複数店舗の仮想エージェントがユーザーの「欲しいもの」を検知し、バックグラウンドで自動的に通信・交渉を開始する。
店舗側はロイヤルティプログラムや特別な割引を適用しながら互いに競い合い、ユーザーに対して最も条件の良い価格と商品を提案してくれる。
購入が決まれば、通信キャリアの決済システム(キャリア決済)を通じてシームレスに支払いが完了し、あとはお店で商品を受け取るだけとなる。
裏側を支える「オープンAPI」と「Spatial Web(空間ウェブ)」
この体験を可能にしているのが、物理的な場所にデジタルコンテンツを重ね合わせる「Spatial Web(空間ウェブ)」の概念と、通信キャリアが提供する強固なAPIネットワーク(Open Gateway)だ。
たとえば、店舗側は通信データによる人口密集度の情報をもとに、最も効果的な場所に仮想のアンカー(店舗)を配置できる。また、ユーザー側の本人確認や不正ログイン防止には、通信キャリアの「Number Verification(電話番号認証)」や「SIM Swap(SIMスワップ検知)」といったAPIが活用されており、安全な取引が担保されている。
さらに、将来的には、ARグラス(拡張現実グラス)を使った現実世界への実装が計画されているという。街を歩いていると、グラス越しに現実の景色に重なるようにプロモーションやお店のホットスポットが浮かび上がり、あらかじめ「これが欲しい」と意図を宣言しているユーザーには、割引情報が目の前にプッシュ通知されるようになる。
現在、異なるベンダーやパートナー間でこのSpatial Webの仕組みを連携させるため、グローバル規模でプロトコル(通信規格)の開発が進められている。通信キャリアのインフラをオープンAPIとして開放することで、新しい収益源、ビジネスチャンスとなる可能性についても語られている。




