クリップでの固定はもちろん据置でも利用可能、ライト機能も備えた充電式ファン

　USBで駆動する小型扇風機は、手に持って使うハンディタイプや、デスク上に設置する据置型、さらには棚板に挟み込むクリップ型など、さまざまな種類がある。購入する時点で設置先はおおむね決まっているはずなので、それに合った種類を買い求めればよいが、実際に使っているうちに当初想定していなかった使い方をせざるを得なくなる場合もある。

　今回紹介するライフオンプロダクツの「MO-F025」は、クリップで挟んでの設置に加えて、据置での設置にも対応した2WAYタイプの扇風機だ。クリップの片面がスタンドの底部になっており、そのまま立てて設置できる仕組みゆえ、さまざまな利用環境に対応できるのが特徴だ。

製品外観。見た目は据置式の小型扇風機だ

背面から見たところ。台座がクリップを兼ねているのが分かる

真横から見たところ。ファンはかなり厚みがあるが、二重ファンというわけではない

　クリップタイプの製品には、本製品以外にも立てて使える製品はあるにはあるが、直立した状態できちんとバランスを保てる製品は意外にないものだ。本製品は実際に使ってみても安定性は高く、実用性は高い。ケーブルを差し込むポートの位置がやや高いのが若干気になるが、それにしても問題になるのは据置の時だけだ。

底面。ここだけ見るとクリップ式とは思えないほど面積が広い

　さらに本製品の付加価値として、ライトを搭載していることが挙げられる。これを使えば、テレビ会議の場合などに、風を送ると同時に、顔を照らす用途でも利用できるというわけだ。ベッドサイドで使う時には、夜間の照明も兼ねることができて重宝する。

ライトも内蔵。ベッドサイドの照明などとしても活用できる

　一方でマイナス面も少なからずある。ひとつは本体がずんぐりしていることから、背面中央にある運転ボタン、およびライトのボタンを押しにくいこと。正面からだと位置を探しにくいことに加えて、2つのボタンを判別しづらい。指先でボタンの違いを把握できるよう、突起の高さを変えるなどの工夫があれば、なおよかったのにと思う。

背面。USB Type-Cポートの左がライト、右がファンの運転ボタン

　もうひとつは、クリップが取り付けられる厚みが最大35mmと、かなり厚みのある棚への取り付けを想定しているようで、薄い棚に取り付けると安定感に欠けることだ。デスクの天板などであれば安定しているのだが、カラーボックスの棚板のような薄い板に挟むとすぐに位置がずれてしまう。別の板を挟むなど、このあたりのは工夫の余地がありそうだ。

クリップで支柱や棚などに挟むことができる。棚が薄いと安定しないので注意

　ともあれ実売価格は2000円ちょっとと安く、その割にはチープさはない。ファンの径がそれほど大きくないこともあり、運転音は決して静かではないが、風量については3段階で調整できて小回りも効く。あまり販路が広くないのかお目にかかりづらい製品だが、この夏使えるクリップタイプもしくは据置の扇風機を探しているようであれば、候補の一つとしておすすめしたい。

ファン部は2軸で方向を自由に変えられる。風量は3段階で可変する

同梱品はケーブルと取説のみ。給電はUSB Type-Cで行う

パッケージ。今回紹介したホワイト以外のカラーバリエーションもある