スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

ファンとLEDライトが合体! 速攻で買った「G-FAN14」の使い心地はいかに?

 2023年梅雨入り直前の、ミョーに暑い日に遭遇したPC Watchのニュース。「静音仕様のファンで涼を取れるモニターライト」の発売が報道されていた。

 こっ、これは! 我が意を得たり!!! 的な気がしたハードウェアであった。つーかヤバい。欲しい。すぐ使ってみたい! ということでニュースを読んだ直後にポチッと購入した。

 いつもは「この新製品、どうなのかな〜」と、購入前に少々は考える。衝動買いするような場合でも、まあ数分くらいはアレコレと考えてから、みたいな。

 しかしこの「静音仕様のファンで涼を取れるモニターライト」については、ニュースを読んだ瞬間にその機能を理解し、この機能こそ現状の俺に超必要だと判断した直後にポチッと購入。上記ニュース掲載は「2023年6月7日 13:28」となっているが、俺がAmazonでこの製品を注文したのは「2023年6月7日 14:45」なので、いかに速攻で注文したのか我ながら驚いているがさておき、なんでコレを速攻で買ったのか? 俺の現在の仕事場には、2つの便利グッズがある。モニター掛け式ライトと卓上扇風機だ。

仕事場の机上。ディスプレイやキーボードがあり、その周辺にモニター掛け式ライトと卓上扇風機がある。これらが必需品となっている。
モニター掛け式ライトは2機種使っている。BenQのモニター掛け式ライト「ScreenBar Plus」とBaseus「モニター ライト スクリーン」である。
下段のBenQ「ScreenBar Plus」は机上を照らすライトで、上段のBaseus「モニター ライト スクリーン」はビデオ会議時に自分の顔を照らすために使っている。
卓上扇風機のYAMAZEN「DESK FAN YDS-J14」。コンパクトに置ける卓上ファンで、夏場はもちろん冬でも時々使うので、この位置に出しっぱなしにしている。
シンプルな扇風機だが、わりと静音で風量も多く、なにかと便利なのだ。
裏返してみたら「10年製」とあった。もしかして2010年に買ったの? と思って調べたら、2010年8月15日に購入していた! すげっ! 13年も使っているのか!

 こういったグッズ類だが、現在ややモヤッとした思いが。YAMAZENの卓上ファンは使えているものの、もう少し小型のものにリプレイスしたいかな、と。しかし全然壊れる気配がないし、普通に便利だし。邪魔ってほどでもないし。

 ディスプレイ上部の棒状ライト×2機種だが、BenQ「ScreenBar Plus」は非常に便利。しかしその上に乗せた「ビデオ会議時に顔を照らすためのライト」は……ほかのライトもあるし、あんまり使ってないし……どうしようかな、みたいな。

 そんなところへ現れたのが扇風機内蔵のモニター掛け式ライト。俺が便利に使っている2種類のハードウェアが合体!

 2つのハードウェアがまとまってイイ感じのハズ! しかも現在の扇風機の場所が空く!

 と、速攻で購入したのであった。というわけで以降、「静音仕様のファンで涼を取れるモニターライト」をレビューしてゆきたいッ!!!

ファンとLEDライトが合体、ディスプレイ上部に置くタイプ

 まず「静音仕様のファンで涼を取れるモニターライト」の機能性について。製品型番は「G-FAN14」で、メーカー価格は3980円。Amazonでは4680円で売られている。送料込み価格って感じだろうか。

 ファンと棒状LEDライトを内蔵しており、下部のLEDライトが机上を照らし、上部のファンがディスプレイ前にいる人の体や顔に向けて送風する。以下、写真とともに主だった機能性をご説明。

ファン搭載モニターライト「G-FAN14」。ディスプレイ上部に乗せるタイプのハードウェアで、サイズは約横幅325×奥行き75×厚さ55mm。USBケーブル(Type-C)で給電する。USBケーブルは付属するが、USB-ACアダプターは付属していない。
裏返した様子。机上を照らす棒状LEDは40度の角度で向きを変えられるが、人の顔までは照らせない。ファンは約45度の範囲で向きを変えられる。ちなみに、ディスプレイ上部に引っ掛けるブラケットには三脚ネジ穴があり、さらにこのブラケットは本体と容易に着脱できる興味深い作りになっている。
本体に向かって右側にはスイッチ類がある。銀のフチがある丸いツマミで、LEDライトの調光やファンの風量調節ができる。
上部は平ら。軽いものならここに貼り付け設置できるかもしれない。Webカメラを貼ったりすると便利かも?

設置は1分、スゲく手軽に使い始められる

 USB給電式のモニタ掛け式ファン搭載LEDライトということで、文字面は複雑なものの、モノとしては非常にシンプル。パッケージから出したらブラケットを装着し、付属のUSBケーブルで給電し、ディスプレイの上に置けばすぐ使い始められる。

ディスプレイの上に設置した様子。湾曲タイプのディスプレイを使っているが、ディスプレイ上部のどの位置にでも設置できた。
わりとアッサリした存在感。これまでもディスプレイ上に棒状のLEDライトを置いていたからというのもあるが、「ディスプレイ上部になにかが現れた」的な違和感はない。
後ろから。USBケーブルやスイッチ類は後ろから見て左側(前から見て右側)に集中している。
本体下のブラケットにより、ディスプレイ上部前後を挟むようにして置く。写真では少し浮いているが、ピタリと着けて置くことができる。
前方から。向かって右側にスイッチ類が集中している。

 設置が容易でUSB Type-Cケーブル(付属)で給電するだけで使用可能。実売価格が5000円弱で、ファンもLEDライトも手に入ると考えれば、まあまあ納得できるかな、と。

 やや余談だが、後から調べてみたら、モニター掛け式のファンの類はけっこー販売されている。LEDライトは不要という場合、ファン機能のみっていうかモニター上部に設置可能な棒状扇風機製品という選択肢もあるわけですな。

使い勝手はどうなのか? 不満点は?

 使い始めてまだ3日ばかりだが、全体的な使用感はまあ悪くないといった感じ。別の言い方をすると、そんなには良くないとも言えよう。雑な表現を使うと「まあこんなモンかな」みたいな。

 まずファンの風量だが、おひとり様用の扇風機としては弱風も強風も妥当な風量だという印象。ファンの角度は45度の範囲で変えられて、使用中のディスプレイの設置位置だと手元から顔まで風向を変えられる。風の直進性も良好で、たとえば「風を顔には当てずに胸あたりだけに送る」みたいなこともできる。

風は横長のスリットから噴き出る。
ファンの向きは45度の範囲で変えられる。

 ただ、風量を多くするとそれなりに騒音が出る。低音成分が多いノイズで、あまり不快な感じではないが、小さな音で流れる音楽などはかき消される程度「ちょっとうるさい」。風量を抑えていればそこそこ静かではある。

 このタイプのおひとり様扇風機は、ずーっと当人だけに風を当てるという使い方なので、使い始め以外は風量を最小に落としたりしがち。そういう使い方が多い扇風機として、そこそこの静音性があると思う。

 それからLEDライト。俺的結論から言うと、棒状LEDライトとしては若干チープな感じがしつつ、光量も少なく、照らせる範囲も狭い。これまで使っていたBenQ「ScreenBar Plus」と比べてしまうと、「安い製品だしこんなもんなのかなー」的な諦め方をしがちである。

 ただ、もう少し小さい(背の低い)ディスプレイで使うと、まあまあの光量となるかもしれない。また、ファンの風向などから考えてみても、そういう(大きくない)ディスプレイでの使用を想定して作られた製品なのかもしれない。

棒状のLEDライトは机上のみ照らせる。光の向きは40度の範囲で変えられる。色温度を3種切り替えられて、調光も可能だ。

 不満点は、まだ十分慣れていないからというのもあるが、スイッチ類の操作性がいまひとつという印象。また、操作するたびに本体下部のブラケットが少し動いてしまうのもやや不満。

本体に向かって右側にある操作部。銀色のフチがある丸いツマミを回して風量や光量を調節するが、風量・光量の調節の切り替えはツマミを押し込む操作となる。

 ファンとLEDライトの電源ボタンは独立していて、使い始めるとすぐに「指先の感触で使い分けられる」ようになった。風量や光量の切り替えも同様だが、ボタンを押し込む操作が加わることと、つまみ自体が滑りやすく回しにくいことがあり、なんかこースッキリとした操作感にはならない。

 また、右側だけに押しボタン類が集中しているので、ボタン自体が見にくく、ボタンを押す操作により本体左方向へと力が加わる。結果、本体下部のブラケットとディスプレイがズレたり、ブラケットが浮いたりしがち。まあテープ的なもので固定しちゃえばいいのだが。

 といった感じの「静音仕様のファンで涼を取れるモニターライト」こと、ファン搭載モニターライト「G-FAN14」。俺的にはLEDライトの光量不足が最大の残念感。まあ全体的に値段相応といった感じの機能性と使用感であり、機能的にもニッチな感じだが、刺さる人には刺さるかもしれない。興味があればジックリとチェックしてみてほしい。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。