スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

"速い!お手軽!そしてキレイ!"の三拍子が揃った「Xioamiのリューター」は、ケースのストラップホール開けにピッタリだ!!!

 Xiaomi(シャオミ)の電動工具を買った。モノはXiaomiの家電・生活用品ブランド「Mijia(ミージャ)」の「Mijia 電動ロータリーツールキット」だ。Amazonで5262円だった。なおXiaomiオンラインストアでも売られていて、そちらの価格は5280円となっている。

Xiaomi「Mijia 電動ロータリーツールキット」は、いわゆる「リューター(ミニルーター)」で、高速回転するビット(先端のツール)により小さな対象を幅広く加工できる電動工具だ。ビットを交換することで「削る」「磨く」「彫る」「穴あけ」「切断」などさまざまな加工を行える。このツールの場合は内蔵バッテリーでもUSB-C給電でも使えて、1分あたりのビット回転数1万5000~2万2000回転。直径2cmでペンのように握れて、重さは約310g。
シンプルな樹脂製ケースに一式が収められている。
ケースを開くと付属ビットが立ち上がり抜き差ししやすい状態になる。ビットが倒れて格納される部分の底部には若干の余裕があり、追加購入したビットなどを収納しておける。ちなみに、このキットのビット軸径は2.35mmで、ホビー/一般用として最も主流となっている太さだ。ビットはコレット/チャック方式でツール先端に固定するが、2.35mm軸用となっておりほかの軸径のビットは使用できないと思われる。

 このツールキットを買ったきっかけは、クラウドファンディングでDIYツールなどを販売していることで知られるBrightDIYの「PENDORAシリーズ」精密ドライバーを買ったこと。買ったのは「PENDORA SM-76E」という製品で、Amazonで5980円だった。

BrightDIYの「PENDORA SM-76E」は76種類のツールが付属する電動精密ドライバーセット。
軸径4mm六角ビットが56本付属している。
加えて9本のドリルビット(円柱状/軸径約3mm)も付属。ドリルの太さは0.8~3.0mm。
ドライバー先端は軸径4mmの六角ビットをそのままセット(マグネット吸着)できるほか、付属のコレット/チャック部品を使って付属ドリルを装着できる。

 PENDORA SM-76Eは「あっドリルのビットがある!」ってコトで買った。俺的にけっこーよくやる「小さな穴開け」が「電動でデキて便利そう!」と思ったのだ。実際にPENDORA SM-76Eで樹脂プレートへの穴開けをしてみたら、電動なので非常にラク。回転するビットを穴開け対象に押し当てるだけでキレイな穴が開くので「あら便利〜♪」と。

 ただ、PENDORA SM-76Eは電動ドライバーなので、ドリルのビットの回転が遅い。遅いので穴が開くのもゆっくりな感じ。そこで思ったのが「リューターでドリルを使えばもっと素早く穴が開くのでは?」ということ。

 さっそくソレに向くリューターを物色したら「あらまたXiaomiから!」という感じで上記「Mijia 電動ロータリーツールキット」を買った次第。「ちゃんとしてそーなリューターなのに5000円チョイは安いかも〜」と思って買ってみたら「5000円チョイにしてはかなりちゃんとしてる〜♪」という結果だったので、今回はコレをレビューしてゆきたいッ!!! そして先送りにしてきた「車載したiPad miniの落下防止」も行ってゆきたいッ!!!

内蔵バッテリーでもケーブル給電でも使える、付属ビットは16本

 まずは「Mijia 電動ロータリーツールキット」の概要から。USB-C充電式リューターだが、USB-C給電しながらでも使える。バッテリー駆動での連続使用時間は示されていないが、内蔵バッテリーでも有線給電でも使えるので、バッテリー切れの心配はないと言えそうだ。

 ビットの回転数は前述のとおり毎分1万5000~2万2000回転。直径2cmでペンのように握れて、重さは約310g。回転数が高いこととペンのように握れることで、繊細な加工によく向くと思う。また実際に使ってみるとトルクがあまり高くないので、厚い対象への穴開けや深く削るような加工には向かないと思われる。プラモデルとかの切削やバリ取りとか、ネイルの加工とか、小さなアクセサリー製作用などに向きそうな感じ。

 ちなみに、前出のドリルビット付き精密電動ドライバーの回転数は毎分最大250回転。そしてこのXiaomiのリューターは毎分1万5000~2万2000回転。回転数の桁が違うので、素早い穴開けができそうだが……結果は後述する。

本体前方の丸いボタンを長押しするとビット部が回転する。再度長押しすると回転が止まる。本格的なリューターと比べるとオンオフがちょっとメンドクサい感じ。回転数は本体後方のノブを回すことで無段階に変わる。本体前方のビット装着部は、コレット/チャック方式で、ビットを挿してチャック(外側前方の筒)を締めることでビットが固定される。一般的なリューターと違ってビット回転部を固定するボタンなどがないので、ビットの締め付けもちょっとメンドクサいのであった。
電源ボタンがある反対の面にはUSB-Cポートがある。充電および給電に使える。満充電までにかかる時間は約90分。
付属のビットは左から、汚れ落としや磨きなどに適するウールブラシ、木やプラスチックなど柔らかい素材に穴を開けられるドリル、金属やガラスなど硬い素材を加工するためのエメリー・ダイヤモンド研磨ヘッド(6本)。
ピンク色のビット4本は回転砥石で、対象を削ったり研磨時の荒仕上げなどに使う。その隣の茶色っぽいビット2本はやや弾力性があるゴム研磨ヘッドで、サビ落としや金属/ガラス/プラスチックの研磨に使える。右端のビット2本はウール磨きヘッドで対象の光沢研磨(仕上げ)に向く。

 といった感じで、やはり小さなモノを加工するためのリューターというイメージ。一通りのビットは揃っているが、ちょっとした穴開けや削りや仕上げあたりまでしかカバーしていない、かもしれない。

俺的目的はスマートデバイス用ケースのストラップホール開けなど

 俺の場合、「Mijia 電動ロータリーツールキットならコレもアレもラクにできそう」と思い、あまり迷わずに買った。で、「コレ」とか「アレ」は、主に薄い樹脂への穴開けや僅かな削りやバリ取りである。

 よくやるのは、スマートフォンやタブレットのケースの「ストラップホール開け」。自転車やオートバイに乗るときはスマートデバイスの落下や紛失を防ぐべく、ストラップなどをケースに装着し、それをバッグや車体に(別の紐などで)結びつけたりする。最近ではiPad miniをMagSafe吸着というカタチで車載して使っているが、その落下防止もケースにストラップホールを開けることで行いたいと考えている。

最近ではiPad miniを車載してGoogleマップを表示させている。カーナビ(車載ディスプレイ)はCarPlay対応だが、CarPlayで表示できるGoogleマップとスマートデバイスで表示できるGoogleマップは表示内容に「別モノ的な差」があるので、iPad miniを車載して「いつもの便利で汎用的なGoogleマップ」を使用している。
ちなみにコチラがCarPlayでのGoogleマップ表示。Webブラウザーやスマートデバイス用アプリで使えるGoogleマップの汎用性はほぼなく、カーナビ特化型Googleマップというイメージだ。またCarPlayの「ドライバーの安全が最優先」というポリシーに従い、スマートデバイスでGoogleマップアプリを使ったときのようなクイックな操作性も敢えて排除されているようだ。
iPad miniはMagSafe対応ケースに入れ、クルマのMagSafe対応ホルダーに磁気吸着させている。しっかり吸着して落下の心配はほとんどないが、な〜んとなく不安感が残るのでケースにストラップを装着して落下防止措置を施したい。だが、このケースにはストラップホールがないので、「Mijia 電動ロータリーツールキット」でストラップホールを開けたいというわけだ。

 削ったりバリを取ったりする加工は、カッターナイフで行うことが多い。だが、じっくり行わないとキレイな仕上がりになりにくい。何年か前にはそれら加工をリューターで行っていて、すぐ完了するし仕上がりもキレイだしで良かったのだが、そのリューターが壊れた。でも削ったりバリ取りしたりするのは、前述のストラップホール開けよりもさらに頻度が低いので「低頻度の加工のためにリューター買うのもなあ」と思ってカッターナイフで済ませてきた次第。

 そこに現れたっていうか買ったのが「Mijia 電動ロータリーツールキット」。さぁ、どんな活躍を見せてくれるのか?

あら速い! お手軽! そしてキレイ! ただし不向きな対象も多々

 さっそく「Mijia 電動ロータリーツールキット」を使ってiPad miniのケースにストラップホールを開けてみた。使ったビットはドリルビットとエメリー・ダイヤモンド研磨ヘッドの尖ったビット。ドリルで穴を開け、ダイヤモンド研磨の尖りビットで穴を広げつつバリも落としたという感じ。

 ちなみに、エメリー・ダイヤモンド研磨ヘッドの「エメリー」はネイルに使う爪ヤスリの「エメリーボード」のエメリー(研磨材として使われる金剛砂の意味)。エメリー・ダイヤモンドは研磨材として人工ダイヤモンドを使ったヤスリを指す。エメリー・ダイヤモンド研磨ヘッドは人工ダイヤモンドがコーティングされたビットで、工作などのほかネイルサロンなどでジェルネイルをオフするときや硬化した角質の除去などにも使われている。「ダイヤモンドビット」や「エメリーロッド」とも呼ばれるそうだ。

使ったビットは、穴開けにドリルビット、その後に穴を広げつつドリルビットでできたバリを削ったりするのにエメリー・ダイヤモンド研磨ヘッドを使った。ビット回転時のブレが少なく、本体が細身で精密な操作も行いやすいので、繊細な穴開け作業ができるといった使用感だ。
キレイな穴が開いた!

 iPad miniケースの背面に穴を開けたが、その部分はポリカーボネート。穴開けは1つにつき10〜15秒程度かかった。穴広げとバリ取りも同程度。なので1分程度あればこんなようなけっこうキレイなストラップホールを開けられる。まあストラップホールには紐が通るので穴のキレイさに大きな意味はないが。

 ただし、事前に同様の素材でテストしたところ、穴開け時にビットを対象に押し当てる力が強いと、ビットの回転が止まってしまう。またビットとの摩擦で樹脂が溶け、ビットと対象が固着することもある。あまりトルクがないリューターなので、そのあたりの力加減など扱いには少々慣れが必要。このリューターの場合、力任せ的に強引な加工をするとうまくいかないことがわかった。

 なお、俺の場合、ストラップホールには直接ストラップを取り付けないことが多い。それは、多くのストラップの松葉紐(まつばひも・ストラップホールに通すための細い紐)にはあまり強度がないから。また、松葉紐が固定される樹脂パーツ部分も案外脆い。なのでストラップホールには強靭だが細いナイロン/ポリエステルでつくられた紐を通している。

よく使っている「ATWOOD ROPE (アトウッドロープ) 1.18mm マイクロコード」。耐荷重は約45kgだが細い。これなら10万円オーバーとかの端末も安心して任せられるし扱いやすさも良好。これより細い「ATWOOD ROPE 0.75mm ナノコード」もあり、そちらは耐荷重約17kgで、これもまたストラップ用途に(も)適した紐だ。どちらも一巻き1000円前後で売られている。なお、ATWOOD ROPEブランドの化繊紐は太さ・カラー・柄の展開が非常に幅広いのでうっかり「ATWOOD ROPE萌え」してしまうと深刻な「ATWOOD ROPE沼」に陥ってヤベいレベルでの「ATWOOD ROPE散財」をする可能性があるから楽しいョ♪
通した紐でループをつくる。紐の両端は「電車結び」などの強靭な結び方でつないで余分をカットする。カットした箇所は焼き止めるなどしてほつれ防止を施す。
ストラップホールに通した紐のリングに、状況に応じたストラップなどの落下防止グッズをつなぐ。

 ところでこのリューターをイロイロ活用したいと考えていたが、不向きな対象もけっこうあった。とくに穴開け。薄い対象ならだいたいOKだが、厚みが3〜5mm以上になると穴開けが難しい。厚みによりビットと加工対象の間に一定以上の摩擦が生じ、リューターのトルクがその負荷を超えられずに止まってしまうことが多いのだ。

 これを回避するにはゆっくりと穴開けを行うしかない。穴をすこ〜しずつ掘り進める感じ。だが、それだと時間がかかる。前出の電動精密ドライバー「PENDORA SM-76E」のドリルを使ったほうがずっと効率がいい感じ。

 ちなみに「Mijia 電動ロータリーツールキット」で穴開けを試した素材は、3mmくらいのベニヤ板、5mmくらいの竹の板、3mmアクリル板あたりだが、どれも「これじゃあ効率が悪過ぎる」という印象。そのくらいの厚みのものを加工するなら、前出の電動精密ドライバー「PENDORA SM-76E」のドリルを使ったほうが効率がいいし、「Mijia 電動ロータリーツールキット」と比べるとずっと早く穴を開けられる。

 一方で「Mijia 電動ロータリーツールキット」は繊細めな磨き系の作業にはイイ感じで使える。「一気に磨く」という用途には適さないが、「じっくり丁寧に磨いてキレイな仕上がりにする」ような使い方には向くと思う。削る作業も同様だ。

 でもまあ、現実的には「こういう用途に使えるかな?」と実際に「Mijia 電動ロータリーツールキット」を使ってみての判断になるだろう。とくにリューター未経験なら使ってみて「えぇ〜想像と違うぅ〜!」となるかもしれない。しかし5000円チョイで買えてビット回転時のブレも少なくリューターとしては高品質。なので、初めて買うリューターとして「Mijia 電動ロータリーツールキット」はイイのかもしれない。

 ただ、Amazonとかで「リューター」を探すと2000〜3000円くらいで「そこそこ汎用的に使えそうなリューター」があったりする。じつはAmazonで激安リューターを試しに買ってみたら(2080円/YooiDOブランド品)、回転数調節とかできない「大味な製品」ではあったものの、そこそこトルクがあったりして、「汎用性はまあまあ高いかな」と思ったりした。

2080円だったので試しに買ってみたYooiDOブランドのリューター。充電式でいろいろなビットなどが付属していて、回転数もまあまあ高くてトルクもそこそこあった。繊細な用途には向かないかもしれないが、この価格にしては汎用性が高いと感じられた。

 こういったツールは用途に応じた性能のものを買うのが、当然だが、よろしい。なので、これも当然だが、買う前にけっこうしっかり調べ、目的に適した性能を備えていてなるべく使い勝手のよさそうな製品を選ぶのがいい。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。