三井公一の「スマホカメラでブラブラ」
「Pixel 11/Pro/Pro XL/Fold」を街歩きで撮り比べ、全4モデル実写比較と超解像ズームの実力
2026年8月20日 01:00
今年も新しいスマートフォンの季節がやってきた。グーグルから新たに登場した「Pixel 11」、「Pixel 11 Pro」、「Pixel 11 Pro XL」、そして折りたたみモデルの「Pixel 11 Pro Fold」である。心臓部には新SoC「Google Tensor G6」を搭載し、AIによるコンピュテーショナルフォトグラフィーの処理能力がさらに磨き上げられている。
今回は、全モデルが3眼カメラ化(光学5倍望遠を標準搭載)したこの4機種のカメラスペックを整理しつつ、各画角での写りの違いや、Foldならではの撮影スタイルを試してみた。
センサーサイズとレンズの明るさが光るカメラスペック
まずはスペックのおさらいから。それぞれのカメラ構成は以下の通りである。独特なデザインのカメラバーにユニットが収まっているのは前モデルからおなじみのスタイルだ。
| カメラ | 項目 | Pixel 11 | Pixel 11 Pro/Pro XL | Pixel 11 Pro Fold |
| 広角 | 画角 | 85度 | 82度 | 85度 |
| センサーサイズ | 1/1.56インチ | 1/1.3インチ | 1/1.56インチ | |
| F値 | F/1.7 | F/1.68 | F/1.7 | |
| 画素数 | 4800万画素 Quad PD | 5000万画素 Octa PD | 4800万画素 Quad PD | |
| 超広角 | 画角 | 120度 | 123度 | 127度 |
| センサーサイズ | 1/3.1インチ | 1/2.51インチ | 1/3.4インチ | |
| F値 | F/2.2 | F/1.7 | F/2.2 | |
| 画素数 | 1300万画素 | 4800万画素 Quad PD AFあり | 1050万画素 Dual PD AFあり | |
| 望遠 | 光学倍率 | 光学5倍 | 光学5倍 | 光学5倍 |
| センサーサイズ | 1/3.2インチ | 1/1.95インチ | 1/3.2インチ | |
| F値 | F/3.1 | F/2.8 | F/3.1 | |
| 画素数 | 1080万画素 Dual PD | 4800万画素 Quad PD | 1080万画素 Dual PD | |
| 最大ズーム倍率 | 最大30倍 超解像ズーム | 最大120倍 超解像ズーム Pro | 最大30倍 超解像ズーム |
今回特筆すべきは、「Pixel 11」にも光学5倍望遠が搭載されたことだろう。「無印」機でも望遠撮影が楽しめるのがうれしい。
フラッグシップの「Pro」シリーズは、メインの広角カメラに1/1.3インチの大型センサーとF1.68の明るいレンズを採用。超広角カメラも4800万画素でF1.7と非常に明るく、暗所での撮影やダイナミックな風景撮影に強い構成となっている。
望遠も1/1.95インチセンサーでF2.8と、スマホの望遠としてはかなり明るく心強い。写真撮影が好きな人にはうれしいアップデートである。
各機種の画角とAIズームを比較する
それぞれの画角とズームの写りを見てみよう。炎天のもと、二子玉川の河川敷から風景を狙ってみた。猛暑で水蒸気が多いコンディションだが、Tensor G6のAI処理も手伝って、優秀な写りを見せてくれた。
進化したUI「クイックアクセスコントロール」と「カメラスタイル」
画質だけでなく、操作系UIも洗練された。新しくなった「クイックアクセスコントロール」は、撮影画面から直感的に明るさやシャドウ、ホワイトバランスなどの調整パネルへ素早くアクセスできる。
光の状況が刻々と変わるスナップ撮影において、瞬時に意図した設定へ切り替えられるのはストレスフリーだ。
具体的には、画面上に4つのコントロールポイントが現れ、それぞれの設定を素早く変えられるのだ。「Pixel 11 Pro Fold」の画面を開いた状態でもとても使いやすく、自分の意図を写真に反映することが容易であった。
さらに注目したいのが「カメラスタイル」である。7種のカラープリセットだ。自分好みの色合いやコントラストのトーンなどをあらかじめ設定し、撮影時のデフォルトとしても適用できる。
これまでは撮影後にレタッチしていたような独自のテイストを、ファインダーをのぞいた段階でリアルタイムに確認しながら撮れるため、作品作りへの没入感が格段に増している。もちろん「クイックアクセスコントロール」にも登録可能だ。
決定的瞬間を逃さない「マジックキャプチャー」
Tensor G6の恩恵を強く感じるもう一つの新機能が「マジックキャプチャー」だ。これは被写体の動きをAIが予測し、シャッターを押す前後のフレームからベストな瞬間を高画質に記録・生成してくれる機能である。
たとえば、動き回るペットや遊ぶ子どもなど、これまでは「あ、シャッターを押すのが遅れた!」と悔しい思いをしていたシーンでも、マジックキャプチャーがさかのぼって最適な一枚を提案してくれる。
被写体ブレもAIが高度に補正してくれるため、失敗を恐れず、直感のままに撮影できるのは非常にありがたい。初心者には大きな助けになりそうだ。
Pixel 11 Pro Fold × Pixel Watch 5 でリモート撮影
今回は「Pixel 11 Pro Fold」ならではの撮影スタイルも試してみた。本体を少し開いて自立させ、「Pixel Watch 5」と連携したリモート撮影である。
手元のWatch 5の画面でしっかりとアングルや構図を確認しながらシャッターを切れるのが非常に便利だ。被写体から少し離れた位置にスマートフォンをセッティングすることで、手持ちとは違う自然なアングルを狙える。
フォルダブル端末の「置いて撮れる」利点とスマートウォッチの組み合わせは、撮影の自由度を一段と引き上げてくれるのを感じた。
もちろん写真と動画のモード切り替えや、ズームなどもリモートで変更可能。記念写真だけでなくセルフィーや、遠隔での監視などにも使える。
新たな相棒と秋のブラブラ実写スナップへ
「Pixel」でのスナップ撮影は相変わらず素晴らしい。電源ボタンのダブルクリックで即座に立ち上がるカメラが気持ちよく、新SoC「Google Tensor G6」によって描写も動作速度も十分で、使っていて楽しくなった。多くの人に使ってほしい端末に仕上がっている。
Pixel 11
Pixel 11 Pro
Pixel 11 Pro XL
Pixel 11 Pro Fold
まとめ
究極のズーム性能と大型センサーの高画質を求めるなら「Pixel 11 Pro/Pro XL」、手軽に高画質なトリプルカメラを楽しむなら「Pixel 11」、そしてリモート撮影など新しい撮影スタイルを模索するなら「Pixel 11 Pro Fold」。どれもコンピュテーショナルフォトグラフィーの熟成を感じさせる仕上がりと言えよう。
最後に一つ付け加えておきたいのが、「Pixel 11」のデザインだ。カメラ部の出っ張りが前モデルよりも抑えられており、ケースを装着すると背面がほぼ平らになる。ポケットへの収まりが格段に良くなり、日常のスナップ機としての機動力がさらに向上しているのはうれしいポイントである。
「C2PA」規格にも対応しており、AIによる加工や関与があったかはGoogle フォトで確認可能だ。まだまだ暑い日が続くが、これらの新しい相棒とともに、秋のブラブラ撮影を楽しんでみたいと思う。


























































