スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

商品説明はGeminiにお任せ、サイト構築もBASEが便利――令和の通販サイト作りで気付いたコト

 昔お世話になった陶芸家の方がチョイ困っていたので、お手伝いをすることに。陶芸作品の通販サイトを作ることになった。そして最近、ひとまず完成した。「うつわ千代」というネット通販サイトだ。

 なお、別連載「スタパ齋藤のApple野郎」でもこの通販サイト作成について書いている。そちらの記事では、「おもにどんな機材を使ったのか」ということについて説明しているのでご興味があればゼヒ!

こんな陶芸作品通販サイト。
すべて手作りで、「手びねり」という手法で作陶している。
料理が映えるように作られた「普段使いの陶芸作品」とのこと。

 サイト作成に使ったのは、ご存知「BASE」というネットショップ作成・運営支援サービス。誰でも簡単にネットショップを作成・運営できるサービスだが、「ホントに簡単なのかな?」と思って試しに使ってみたら非常に簡単であった。

 また、BASEは初期費用や月額費用が無料(スタンダードプラン)。商品が売れたときのみ手数料・利用料が発生するので、個人の通販サイトとして低リスク・安価にてショップをオープンできる。

BASEは誰でも簡単にネットショップを作成できるサービスで、サービス利用時の初期費用や月額費用は0円(スタンダードプラン)。
Webアプリ上でページデザインや商品登録ができるが、コードを書いたりする必要はない(凝ったサイトにしたい場合は少々コード記述が必要)。
商品があれば、その写真を撮って商品説明や価格とともに登録する程度で商品ページができる。
BASEにはスマートフォンアプリが用意されており、その気になればスマートフォンだけで通販サイトを作成・運営していける。

 通販サイトを作ってみた感触としては「ホントに簡単!」「ここまで容易とは!」みたいな? また「これなら多少パソコンが使えれば誰でもネットショップを開店できる!」とも確信した。

 BASEを使えば「趣味で○○してきたコレらを商品として売っていける」という感じだった。なので、販売系の副業をすぐ始めたい人などにも向け、今回はBASEでの通販サイト作成・サイトオープンまでをご紹介してゆきたいッ!!!

BASEはこんな感じで使える

 前述のとおり、俺にとってBASEは「ホントに簡単!」「ここまで容易とは!」という使い勝手だ。BASEにアカウントを登録すればすぐにサービスを使い始めることができる。

 ページ作成はWebアプリもしくはスマートフォンアプリで行うが、主な操作はドラッグアンドドロップによるパーツの配置、写真や画像のアップロード、説明書きなどのテキスト記述といったところ。それを商品の数だけ行えば、ショップオープン手前までもっていける。

 ショップオープン前には決済方法やショップ名なども決めておく必要があるが、それも「選ぶだけ」「決めて書くだけ」程度の簡単さ。ショップ開店までに必要なアレコレは全部BASE側が用意してくれるという感じ。

 なお、一定額以上の所得があった場合、確定申告をする必要がある。だが、まあこれはショップオープン・運営とは別の話なので割愛してゆきたいッ!!!

 というわけで、スクリーンショットとともにBASEで通販ショップを作成している様子をごらんに入れたい。

通販サイトのトップページを作成している様子。背景色は自由自在でクリックするだけで設定できる。背景パターンもいろいろ用意されている。このサイトはシンプルなイメージにした。
ショップのロゴは画像をアップロードしただけ。ほかにもいろいろ方法があると思う。
右側がウェブページのイメージ。左にあるパーツをドラッグ&ドロップし、タイトルやテキストや画像の位置を決めていく。写真+テキスト、といった手っ取り早いパーツも多数用意されている。
商品写真はまとめてドラッグ&ドロップできる。テキストは直接書き込む(もしくは書いてペーストする)必要があるが、簡単な商品説明を書き込んで、そこからAIに魅力的な商品説明文を生成させることもできる。
ショップ名を入れるとショップのURLが自動作成される。オリジナリティのあるドメインでURLを作ることもできる。
決済方法は選ぶだけで設定できる。決済方法までBASEが用意しているってのがラク!

 BASEに興味があるなら、上のスクリーンショットと説明を読んで「ふーん」で終わってもいいと思う。だが、「ネットショップ作りたい!」という人は一度試してみると愉快だと思う。

 前述のとおり、BASEは無料で使い始められて、商品が売れるまで費用はかからない。なので、BASEアカウントを作成してショップ作成を試してみるとよりよく理解でき、ネットショップオーナーへの道が現実味を帯びると思う。

陶芸家とは2回会っただけでショップオープン

 陶芸家の通販サイト「うつわ千代」を作るきっかけとなったのが、去年の秋口に陶芸作品の個展を開くというハガキをもらったこと。最後に会ったのが35年くらい前の「懐かしい人」だし、俺もトシだし、一度挨拶したいなと。で、その個展に行った。

 個展にてその陶芸家と話をしていたら、「ネット通販を初めたいかも」的な流れになって、じゃあ試しにちょっと作ってあげますネ、と。BASEユーザーから「簡単にネットショップを作れた」と聞いていたので、まあBASE使えばなんとかなるだろ、と。

 その後、実際にネットショップ作成を開始。BASEは1日くらいザッと触ったら、できることをだいたい把握できた。

 続いて、陶芸家の陶芸作品の写真を撮る必要があった。ので、1日使って撮影。さらに、陶芸作品の説明を受けたり商品名を決めたりするのに、また別に1日を使った。

 結果、陶芸家とは2回会っただけで通販サイトができあがったことになる。35年ぶりに会ったのを合わせれば3回だが、さておき、2回会っただけで通販サイトができたことに、我ながら驚いている。

 ちなみに、その陶芸家はIT系が苦手。パソコンは使ったことがなく、スマートフォンもあまり使っていない。だが、周囲の友人とのやり取りのためLINEだけは使っていた。

 通販サイト作成のために陶芸家と会ったのは2回だけだが、その途中のやりとりはLINEだけで行っていた。また、陶芸家も俺も普段は本業があるので、LINEで連絡を取り合ったのは土日くらい。

陶芸家とのやり取りのほとんどはLINEで行った。テキストで説明してもらったり、手書きノートの写真で必要情報を送ってもらったり、サイトの飾りとなる「うつわに料理が盛られた写真」を送ってもらったり。

 LINEはあまり使わない俺なのだが、率直なところ「そうなんだーLINEってこういうリモート的な仕事にも使えるんだー」と実感した。

 ちなみにBASEには「複数の同店舗スタッフで同時に通販サイトを作成していける」という機能もある。なので「じゃあ今日は、トップページがキミ、商品ページはアナタ、サイト全体の説明はボクが」みたいに共同作業でサイトを作っていける。

 LINEでやりとりしながら、BASEアプリで作成して……という感じで、(売る商品によっては)スマートフォンだけで通販サイトを作るのもわりと現実的かもしれない。

Geminiに書かせればよかった~

 前述のように陶芸家とやりとりしつつ、この通販サイトができるまでにかかった時間は約2カ月半。ほぼ週末だけの作業で、作業をしない週末も

 あった。なので、通販サイト作りに専念すれば、人によるとは思うが、1週間かからずにサイト完成~ショップオープンが可能かもしれない。

 第三者的に考えて、通販サイト作成において面倒なのは商品説明などテキストの作成だと思う。ライター業一筋40年の俺の場合でも、この通販サイトの37点程度の商品説明を書くのが「メンドクサイし疲れる」と感じたので、普段文章を書き慣れない人だと吐きそうになりつつ心が折れるかもしれない。

 サイトが完成した現在、ふと思った。「あれ? もしかして、商品説明とか、Geminiとかの生成AIに書かせればよかった?」と。

 いやじつは最近スターウォーズ観たくなって、でもスターウォーズって本数多いじゃないスか。「どの順で見ればいいのかな~?」と思いつつ「こういうのGeminiとか答えてくれるの?」と試したらびっくり。

 Geminiに「スター・ウォーズの映画作品はどの順番で見ると楽しいですか?」と訊いてみたら、以下の答えが。

 1.公開順

 スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望(1977年)
 スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲(1980年)
 スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還(1983年)
 スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(1999年)
 スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃(2002年)
 スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐(2005年)
 スター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年)
 ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年)
 スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年)
 ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年)
 スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年)

 メリット:

 最初に公開された作品から順に観ることで、当時の観客と同じように物語の展開を楽しめる。映像技術の進化を体感できる。

 デメリット:

 エピソード1~3は、エピソード4~6の過去を描いているため、一部ネタバレになる可能性がある。

 2.時系列順

 スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(1999年)
 スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃(2002年)
 スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐(2005年)
 ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年)
 ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年)
 スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望(1977年)
 スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲(1980年)
 スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還(1983年)
 スター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年)
 スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年)
 スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年)

 メリット:

 物語の時系列に沿って観ることで、より深く世界観を理解できる。

 デメリット:

 映像技術の差に戸惑う可能性がある。エピソード4~6で明かされる設定や展開を、エピソード1~3で先に知ってしまうことになる。

 3.その他

 エピソード4~6を先に観る: スター・ウォーズを初めて観る人におすすめ。

 好きな作品から観る: 特に思い入れのあるキャラクターやストーリーがある場合におすすめ。

 まとめ

 どの順番で観るかは、あなたの好みによって異なります。初めてスター・ウォーズを観る人や公開当時の感動を味わいたい人は、公開順がおすすめです。

 スター・ウォーズの世界観を深く理解したい人は、時系列順がおすすめです。特に思い入れのある作品がある人は、好きな作品から観るのも良いでしょう。ぜひ、自分に合った順番でスター・ウォーズを楽しんでください。

 スター・ウォーズの映画作品をどの順番で観ると楽しめるかは、観る人の好みによって異なります。

 だそうだ! 2019年にも一度同じように思ってネットを1時間くらい調べて「スターウォーズ観る順リスト」みたいなのを作ったのだが、それよりずっと詳しい情報を1秒くらいで出してきたのであった。……まあ、俺の場合はスターウォーズマニアってわけではないので、上記AI生成情報にはハルシネーションが隠れていたりしても判別できないが。

 ともあれ、こういうコトできるなら、うつわの説明書きをAIに任せられる? と思って試してみた。Geminiにこうリクエストした。

  •  以下の要素があるうつわを、魅力的に説明してください。
  • ・陶器
  • ・砧青磁
  • ・耐熱
  • ・ひとつずつ手作り
  • ・料理が映える

 するとやっぱり1秒くらいでこんな返答が生成された。

 砧青磁の耐熱陶器:食卓を彩る、唯一無二の存在

 日々の食卓に、静謐な美しさとぬくもりを。都会の喧騒を離れ、静寂に包まれた空間で、職人がひとつひとつ丁寧に作り上げる、砧青磁の耐熱陶器。

 砧青磁とは

 中国宋代に生まれた青磁の名品。その名の由来は、砧(きぬた)に似た形状からとも、青磁の釉薬の美しさが砧で打った絹のようだったからとも言われています。

 魅力

 神秘的な青緑:まるで深海を閉じ込めたような、静かで落ち着きのある青緑色は、料理を優しく引き立てます。

 手仕事のぬくもり:ひとつひとつ丁寧に作られた器には、職人の魂が宿り、温かみが伝わります。

 耐熱性:直火・オーブン・電子レンジに対応しており、様々な料理に対応できます。

 料理が映える:和食、洋食、中華など、どんな料理を盛り付けても、上品に引き立てます。

 ストーリー

 悠久の歴史の中で育まれた砧青磁の技術を、現代に受け継ぐ職人たち。 土の選定から釉薬の調合、成形、焼成まで、全ての工程にこだわり、手間暇を惜しみません。 その結果、手に取るたびに愛着が湧く、唯一無二の器が生まれます。

 使い方

 毎日の食事に:和食、洋食、中華など、どんな料理にも合わせやすいのが魅力です。

 特別な日に:おもてなし料理を盛り付ければ、食卓が華やかになります。

 ギフトに:大切な人への贈り物に、想いを込めて贈ってみませんか。お手入れ方法

 使用後は、中性洗剤で優しく洗い、よく乾燥させてください。

 研磨剤入りの洗剤やタワシのご使用は、表面を傷つける可能性がありますのでお控えください。

 手に取るたびに、心が安らぐ、そんな器との出会いをあなたに。

 だって! 巧い! 不要な部分を削除するなどして整えれば完璧にツカエる! あ、あと砧青磁の耐熱陶器があるかどうかは知らない。ともあれ今後はGeminiに陶芸作品の説明文を書かせてゆきたいッ!!!

 ちなみに、Geminiはこちらのリクエストに1点の写真を加えてテキストを生成させたり、テキストから画像を生成させたりもできる。そこで前述の陶芸家の陶芸作品の写真を入力して「この画像は陶芸家がつくった陶芸作品です。これを説明してみてください」としてみたら……。

この写真をGeminiに入力して「この画像は陶芸家がつくった陶芸作品です。これを説明してみてください」としてみた。

 画像に写っている陶芸作品について

 画像に写っているのは、陶芸家が制作したと思われる青と白のコントラストが美しい陶器のボウルです。

 特徴

 形状: 丸みを帯びた形状で、口縁部がわずかに外側に開いています。

 色: 白い釉薬の上に、鮮やかな青色の絵柄が描かれています。

 絵柄: 青色の絵柄は、筆で描かれたような勢いのあるタッチで、具体的なモチーフ(例えば、花や風景など)ではなく、形や線、色の組み合わせによって表現された模様です。

 素材: 陶器特有の温かみのある質感があり、土の粒子が感じられます。

 技法

 ロクロ成形: ろくろを使って形作られたと思われます。

 絵付け: 筆を使って、白い釉薬の上に青色の絵柄を描いています。

 焼成: 窯で焼成することにより、陶器としての強度と独特の風合いを出しています。

 作品の魅力

 この作品の魅力は、青と白のコントラストの美しさ、筆致の勢い、そして手作りならではの温かみにあります。日常使いしやすい形状でありながら、装飾性も兼ね備えているため、食卓を彩る器として、または装飾的なオブジェとして、様々なシーンで活躍してくれるでしょう。

 その他

 陶芸家が一つ一つ手作りしているため、同じものは二つとありません。

 貫入(かんにゅう)と呼ばれる釉薬のヒビや、色の濃淡、模様の出方など、一つ一つ表情が異なります。

 陶器は、磁器に比べて柔らかく温かみがあり、日常使い込むほどに味わいが増します。

 まとめ

 この陶芸作品は、陶芸家の創造性と技術が凝縮された、美しく機能的な作品です。日常の中で大切に使っていくことで、より愛着が湧くことでしょう。

 ポイント

 より詳しい情報を知りたい場合は、陶芸家に直接問い合わせるか、作品が展示されているギャラリーなどに足を運んでみてください。

 すごーい! ロクロ生成とか、一部は間違っているが、よくもまあ1枚の写真からここまで! 今後はGeminiに陶芸作品見せて商品説明を書かせてゆきたいッ!!!

 てゅーか、なんなのGemini、こんなにツカエるテキストを生成するのに、なんで無料なの? Googleアタオカなの? データセンター代とか開発費とかどうなってんの?

 さておき、今回のうつわ販売サイト作成について、俺の役目は一種のゴーストライター。ライターの個性などは出さず、著者の代理執筆をしたり、掲載媒体などに相応しい雰囲気・文体のテキストを淡々と書くという仕事だ。

 でも、もうGeminiがそういうゴーストライターを楽勝でこなしちゃう。なので、もう商品写真さえキレイに撮れれば、商品説明はGemini任せで、通販サイト作れちゃいますな!

 というわけで、以上が通販サイトを作ったとき感じたり思ったりしたアレコレである。通販サイトなんて作ったの生まれて初めてだが、BASEとLINEのおかげで、スムーズに作成完了&ショップオープンできた。今後はAI活用でさらに効率的にショップの魅力を増してゆきたいッ!!!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。