スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

iPhone X も背面カードポケット付きケースで!

iPhone X も背面カードポケット付きケースで!

 去年の暮れに購入した「iPhone X」(レビュー記事)。その後もメイン端末として使用していますが、非常に快適に使えております。Face ID(顔認証ログオンなど)やホームボタンを使わない操作感、それからiPhoneのPlusシリーズと比べてのコンパクトさ・表示される情報量など、非常にバランスが良い端末だと感じています。

アップル「iPhone X」。先端的な機能性が多々ある端末ですが、iPhone 8に近いコンパクトさでありながら、iPhone 8 Plusのように広い画面を搭載するのは、やはり使いやすく「バランスが良い」と感じられる点です。

 そんな感じで愛用中のiPhone Xですが、やはりケースに入れたいな、と。以前からやっていることですが、スマートフォンをカードポケット付きのケースに入れ、カードポケットには免許などの「常時携帯したいカード類」を入れます。常用スマートフォンと必携系カードが一体化していれば、「スマートフォンさえ持って出掛ければ、必携カード類の携帯し忘れを防げる」というわけです。

以前使っていたカードケース付きのiPhoneケース。本連載バックナンバーでレビューした製品のひとつですが、ケースの長辺方向からカードを入れるスタイルで、カードの差し入れがしやすく便利でした。バックナンバーのこのあたりで紹介しています。

 筆者が使う「カードが入るスマートフォンケース」としては、ひとつ条件があります。それは「ケースの背面にカードポケットがある」ということです。

 スマートフォン画面をフラップで覆う手帳タイプのケースなら、フラップ内側にたいていカードポケットがあり、ケース自体の品数も豊富で選びやすいです。ただ、端末を使うたびにフラップを開く必要があって、一手間かかります。

 端末をクイックに使いたいと考える筆者は、画面がいつも露出しているタイプのケースが好み。そのタイプで、さらに背面にカードポケットがあるものを選んでいます。今回もそういうタイプのケースを4種類選び出しました。

高めの耐衝撃性がありつつ、カードを多く収納できるケース×2種類。ただし、ややゴツめです。
あまりゴツさがなくて気楽に使える、セミハードタイプのケース×2種類。ただ、カードの収納枚数がやや少なめです。

 てなわけで以降、これら各iPhone X用ケースの使用感などを書いてみたいと思います。気に入っている順から書いてみますネ♪

堅牢だが比較的にスリム、カード5枚収納のVRS DESIGN製

 まずは、購入したなかでいちばん気に入れたケースから。VRS DESIGNブランドの「Damda Folder」(公式ページ)という製品です。MILスペック対応のハードケースですが、そ〜んなにはゴツくなく、でもカードを5収納可能。カードの出し入れもしやすくてナイスです♪

VRS DESIGNの「Damda Folder」。高さ122cmから合板(ラワン材)に26方向の角度から落下させる試験をパスした耐衝撃ケースです。背面はカードケース部分が少し出っぱった形状。ブラック以外に、グリーン、レッド、オレンジ、ホワイト、ブルーのカラーバリエーションがあり、Amazonでの販売価格は税込2990円です。
画面側はエッジが前方に出ているため、伏せて置いても画面が机面に接しません。背面はカードケースが少し出っぱっていて、その四方に脚となる小さな出っ張りがあります。画面を上に向けて机上に置いてもカメラが机面に接することがなく、また、安定感があります。
背面のフラップを開くとカード収納部があります。バネ式のような感じで、少し動かせばパカッと半自動開閉するタイプ。凸凹刻印のあるカード(一般的なクレジットカード)が5枚収まりました。カード収納部左右に凹みがあり、カードの出し入れもスムーズです。

 コンパクトさとカード収納量を両立させた感じのハードケースです。後述のUAG製ケースはカードが4枚まで(少し無理して5枚まで)収納可能ですが、ゴツめ。それに比べると「カードがたくさん入るわりにはスリム!」と軽く驚けるほどです。

 カード収納部のフタは少し起こすとパカッと開き、開いた状態から少し押すとカパッと閉じる半自動タイプ。開閉しやすくスムーズに扱えて便利です。カードの取り出しやすさも◎。かと言って、不意にフタが開くとか、カードが飛び出るといったこともありません。

 それと、ケースに対するiPhoneの脱着がわりと容易。高い耐衝撃性を備えたケースですが、「端末の脱着に一苦労」みたいなこともなく、とても扱いやすいです。

 非常に完成度の高いケースだと思いますが、残念ながらストラップホールはありません。ほか3種類のケースも同じくストラップホールがないんですが、ストラップ使用需要ってあまりないんでしょうか。ともあれ、筆者としては4種類のケースのなかでは、コレがいちばんオススメです。

カードが4枚入る頑丈なUAG製ケース

 続いて、わりと定番のUAG(URBAN ARMOR GEAR)製ケース。カードポケットがある製品は2種類あり、背面にポケットがある「TROOPER」(公式ページ)と、手帳タイプの「METROPOLIS」(公式ページ)です。ここでは「TROOPER」を見ていきます。

UAGの「TROOPER」。ハードケースで、かなりゴツい感触です。落下高さ122cm落下方向26方向(8角・12稜・6面)の製品落下試験をクリアしていて、前出のVRS DESIGN「Damda Folder」と同等の耐衝撃性があります。厚めですが、凹凸はあまりなくスムーズなデザイン。ブラックのみで、プリンストンダイレクト直販価格は税込5378円です。
このケースも、画面周囲のエッジが出っぱっていて、画面を保護します。背面はカメラ部がかなり凹んでいます。
背面のフタを開くとカード格納部が現れます。カードは一般的な凹凸刻印ありのクレジットカードが4枚まで入ります。5枚目も入りますが、5枚目はホールドされませんので、フタを開いたときに抜け落ちるかもしれません。

 この「TROOPER」シリーズは、旧iPhone用なども含めて複数使ってきましたが、使用感はiPhone X用「TROOPER」がいちばん良好だと感じます。旧「TROOPER」は背面フタを開くのが「とても硬くて爪が割れそう」みたいな感じ。堅牢なのは良かったのですが、頻繁にフタを開くような使い方には向きません。その点、iPhone X用「TROOPER」のフタは硬すぎず緩すぎず。実用域の開閉感だと思います。

 難点としては、ケースに対して端末の出し入れがしにくいこと(とストラップホールがないこと)。端末をケースに入れるのは、まあ強めに押し込めばOKですが、ケースから端末を出すのがちょっとタイヘン。頻繁に端末を出し入れするような使い方には向かないと思います。

 前出のVRS DESIGN「Damda Folder」と比べると、ゴツめ厚めでカードも4枚までで、さらに値段の差もあり、端末を出すのに一苦労なので、この「TROOPER」の「十二分に堅牢でカードもけっこう入る」という魅力はやや霞みます。UAGブランドに対する信頼感や、デザインの好みなど、いくつかユーザーが自ら納得できる要素がないと、「実用製は高いけれどちょっと買いにくいケース」になってしまうかもしれません。

引き出しポケット搭載ケース、カード3枚まで対応

 それから「これはちょっと新しいタイプかも」と思って買った、LAMEEKUブランドのケース(Amazonへのリンク)。ハード寄りのセミハードケースで、背面にカードが3枚まで入ります。カードポケットは引き出しタイプ。Amazonでの販売価格は1688円です。

わりと普通っぽいケースですが、背面にカードポケットがあります。赤いタブを引けばカード入れが出てくるしくみ。
画面周囲のエッジは高めで、画面保護効果も十分ある感じです。背面はカードポケット部が厚めなので、これによる耐衝撃性もそこそこありそうです。端末の出し入れ感は少し硬めですが、出し入れに一苦労というほどではありません。
赤いタブを引くと写真のような3連のカードポケットが出てきます。抜くことはできず、途中で止まります。カードは3枚まで入り、それ以上はちょっと無理という感じ。

 ネガティブな印象から書けば、カードを3枚収納する引き出し部分があり、さらにそれを収納するポケットがあるという機構のため、「3枚しか入らないのにぶ厚め」という感じです。サイズ感は最初に出てきたVRS DESIGN「Damda Folder」とほぼ変わりません。

 ただ、「3枚まで入ればいい」「少し厚くてもいい」なら違和感がないかも。厚いと言っても常識的な範囲ですし、引き出し式は案外便利。タブを引いて使いたいカードを抜くだけで済むので、とてもスムーズにカードを利用できます。

 あと、赤いタブはループ状になっていて、凸凹刻印のある一般的なカードを3枚入れた状態だと引き出しに少々の抵抗が生まれて不意に引き出して出たりもしません。なので、このループ状のタブにストラップを通しちゃうという使い方もアリかもしれません。

最薄ケースはカード2枚まで、でも無理すればカード4枚も

 最後にRssvissブランドのシンプルなケース(Amazonへのリンク)を。薄めのセミハードケースで、背面にカードポケットが2つあります。Amazonでの販売価格は1280円。

かなり普通っぽい合皮のセミハードケースで、わりと薄め。背面にはカードポケットが2つあります。
画面左右に僅かにエッジが出っぱっていますが、伏せて置いたときに机面と画面が接触しないには十分な出っ張りです。カメラ部は僅かに凹んだ位置になりますので、レンズ保護効果も十分です。やや柔らかめのケースなので、端末の出し入れは容易です。
2枚までのカードが入ります。ポケットはややタイトなので、カードが不意に抜け落ちる感じもなく、各ポケットに1枚だけならカードを抜くのもそこそこスムーズ。少し無理をすれば各ポケットに2枚ずつ、合計4枚のカードが入りますが、出し入れがけっこうキツいです。

 入れるカード枚数が合計2枚までなら、スムーズにカードを抜き差しできますし、ケース自体も薄いですし、さらに安価なので、コストパフォーマンスは高いと言えましょう。3枚や4枚のカードも入っちゃいますが、それだと抜き差しがかなりキツめ。iPhoneのPlus用として同様のケースがあって使っていましたが、そのケースはポケットに幅があるので合計4枚入れても抜き差し感がキツいという印象ではありませんでした。まあ、普通の使用感を求めるなら、このケースにはカード2枚までとして使うのがいいと思います。

 あとこのケース、iPhone Xのワイヤレス充電も可能でした。ICチップ内蔵のクレジットカードを入れた状態と、Suicaを入れた状態で試しましたが、ワイヤレス充電が行われるようです。「充電器と端末の間にカードを入れて充電していいのか?」という問題は「自己責任で!」となっちゃうと思いますが、ほか3種のケースはどれもワイヤレス充電不能でしたので、ご参考までに。

 てな感じの「カード類が背面に収まるiPhone X用ケース」×4種類。ご興味があれば、ぜひジックリと吟味なさってください。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。