スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

うっかり買った「Galaxy Note8」が超良かった件

うっかり買った「Galaxy Note8」が超良かった件

 気の迷いでドコモショップに入ったら「Galaxy Note8 SC-01K」(公式ページ)の実動実機があり、うっかり使ってみたら「あらこのSペン凄くイイ!」と感じつつ、魔が差してその場で新規契約で購入してしまったのが去年11月末。それから2カ月弱「Galaxy Note8 SC-01K」を使っております。

NTTドコモのサムスン製端末「Galaxy Note8 SC-01K」。2017年10月26日発売ですが、その約1カ月後に購入しました。言わずと知れたデジタルペン「Sペン」が使える手書きが快適な端末で、メモ書きはもちろんお絵描きも快適にこなせます。ペンを活用するための機能も多々装備。

 Galaxy Noteは、かなり久々。初代の「GALAXY Note SC-05D」(2012年)、「GALAXY Note II SC-02E」(2012年)、「GALAXY Note 3 SC-01F」(2013年)とドコモで使い継ぎましたが、その後は使っていませんでした。ですので、4年ぶりのGalaxy Note。久しぶりに使っての率直な印象は「あれ? Galaxy Noteってこんなに良かったっけ!? ていうか超イイ!」みたいな。

 詳しくは後述しますが、よく練られたハイエンド端末なので全体的にイイ感じ。とりわけペンの書き味がかな~り好印象。サムスンは「できることは、もっとある。」としてこの端末の手書き機能を訴求していますが、まさにそう感じます。ユーザーとしてわくわくする使用感と機能性もある。ともあれ以降、「Galaxy Note8 SC-01K」(以下、Galaxy Note8)の使用感について書いてみたいと思います。

何でもアリの前のめりハイエンド端末

 Galaxy Note8の性能等々につきましては公式スペック表などをチェックしていただくとして、この端末を一口に言い表すと「何でもアリのハイエンド機」という感じ。「なるほど高級端末」と思わせる機能や性能がたっぷり詰め込まれているという印象です。

 本体はファブレット方面の大型スマートフォンで、画面は6.3インチですが、細身で携帯感は良好。そしてモロに美しい有機ELディスプレイの表示。個人的には必要性をあまり感じませんが両サイドのデュアルエッジスクリーンにより、超狭額縁で端末全体が画面というイメージです。そして、奢ったスペックゆえのサックサクに軽い動作。電源を入れた時点でゴージャスな感じがしてきます。

6.3インチ・QHD+(1440×2960ピクセル)のSuper AMOLED(有機EL)ディスプレイを搭載する大画面スマートフォンですが、やや細身なのでコンパクトな感じがします。エッジスクリーンにより画面左右は全部が表示という見栄え。動作も高速なので、表示やサイズ感と合わせて「ハイエンドな端末」というイメージが漂います。

 そして機能的に保守的でないというかアグレッシブというか、前のめりな感じで各種機能を搭載しようとする姿勢も良い。たとえばセキュア面では、ロック解除は指紋認証・虹彩認証・顔認証に対応。筆者の使い方では虹彩認証が高速で快適です。ただ、顔認証はちょっと認識が遅めで、指紋認証はセンサーの位置が背面なので使いにくいシチュエーションも。でもまあ虹彩認証と指紋認証などは併用できますので、実用上不都合はありません。

 それからセンサーとして、心拍数センサーまで搭載しています。心拍数センサーは、背面のデュアルカメラと指紋センサーの間、LEDライトの下。「S HEALTH」アプリを使うと心拍数やストレスの度合いを計測できます。

Galaxy Note8には心拍数センサーが搭載されています。背面の心拍数センサーに人差し指などを当てて、「S HEALTH」アプリを使えば心拍数を測ることができます。

 ほか、お財布ケータイ対応はもちろん、ワンセグ/フルセグの視聴にも対応しつつ録画も可能。カメラは当然のようにデュアルレンズで、ライブフォーカス機能による背景ボケもイイ雰囲気です。細かな部分では、1画面に2つのアプリを分割表示して使えたり、アプリ上にほかのアプリを小さくポップアップ表示させる機能も実用的。

左は画面分割表示で、画面の比率は自由に変えられます。中央と右はアプリのポップアップ表示で、ポップアップ位置は自由に設定できるほか、最小化してアイコンサイズにすることもできます。

 といった感じで、ハイエンド端末らしい新しい機能・性能が備わり、従来からあった機能性はより使いやすくブラッシュアップされているというイメージ。そんな端末が防水・防塵という点もナイス! 前述のとおり、筆者にとっては4年ぶりのGalaxy Noteとなったわけですが、かなりの成長っぷりという印象です。

書き味が非常に良いデジタルペン「Sペン」

 Galaxy Note8には、従来のGalaxy Noteシリーズと同様にデジタルペンの「Sペン」が内蔵されていて、本体から抜き出して手書き入力できます。4096段階で筆圧を感知しますので、人間味のある文字を書いたり絵を描いたりすることも可能です。

Galaxy Note8の本体下部右側にはSペンが格納されています。押して抜き出して使いますが、画面のタップやスクロール、手書き文字入力などを行えて、4096段階の筆圧を表現可能なので絵を描くのにも使えます。

 筆圧対応デジタルペンが使えるヨ、というコト自体はそーんなに大きなトピックではないんですが、実際に使ってみたら「おっ!」と軽く驚きました。というのは、その書き味。

 0.7mmの細いペン先がやや柔軟で、Galaxy Note8の画面との間に少々の摩擦感があり、紙にボールペンで書いた感じに似ています。多くのデジタルペンに感じられる「コツコツ、ツルツル」という書き味ではなく、「ギュッ、ヌルッ」という感触。って、文字ではわかりにくいですネ。ぜひ実機に触れて確かめてください。

 ともあれ、その自然で違和感の少ない書き味は、なんと言うか「書く気」にさせますし、さらに「描く気」にもさせます。Galaxy Note8購入当初は、必要もないのに頻繁に書いたり描いたりしていました。気に入った筆記具を手に入れると、なんかこうワクワクしちゃって書く気満々になる感覚ってあるじゃないですか。Sペンの書き味は、ああいう気持ちを呼び起こします。

 Sペンの実用性も洗練されています。たとえば、Galaxy Note8がスリープ状態でSペンを引き抜くと、即座に画面上にメモ書きできるようになります。紙のメモ帳とペンと同様のクイックさで、メモ書きできちゃうわけです。

Galaxy Note8がスリープ時にSペンを引き抜くと立ち上がる「画面オフメモ」機能。端末のロック解除をすることなく、即座にメモ書きができます。書いたメモは手書きメモアプリ「Galaxy Notes」に保存したり、端末ロック時に表示しておくこともできます(Always On Display機能)。また、画面右下のアイコンをタップすれば、メモ書きスペースが縦方向に拡張され、次のページをめくってメモを取るような感覚で使えます。メモは100ページまで追加できます。

 それから「Galaxy Notes」アプリ。Galaxy Note8でSペンを使って手書きするためのメインアプリですが、4年前に使ったGalaxy Noteの手書きアプリよりシンプル&スムーズに使えるという印象です。画面も広いのでより実用性が高まってもいます。

「Galaxy Notes」アプリの表示例。各種ペンやブラシを使って豊富な色で書いたり描いたりできます。ノートの一覧は見やすいサムネイル表示。設定もシンプルで「こなれた感じ」がします。

 余談ですが、筆者の場合はこのSペンの書き味とわかりやすい「Galaxy Notes」アプリにドーンと背中を押され、Galaxy Note8の購入に至りました。一度使うとヤバい系の魅力がある危険な高額スマートフォンですが、ぜひ一度実機に触れてみて欲しいと思います。

何でもデキる感がある「エアコマンド」

 Galaxy Note8起動中(ロックを解除して使用時)にSペンを抜いたり、画面上のペンアイコンをSペンでタップしたりすると、「エアコマンド」と呼ばれるアプリや機能へのショートカットアイコンが現れます。これがまた便利。

画面の右中央に見えるペンアイコンをタップすると、エアコマンドが表示されます。ペンアイコンはどこにでも移動可能。
エアコマンドの「スマート選択」の使用例。左は画面の一部をキャプチャーした様子。Sペンを使い、地図や写真などを好みの範囲で画像として保存できます。中央は、画像上の文字からテキストを抽出している様子。ある程度解像度があれば比較的に高精度なテキスト抽出が可能です。左は動画からGIFアニメーションを生成している様子。「こんなコトがこんなに簡単にデキちゃっていいの?」みたいな機能です。
エアコマンドの機能各種。左は翻訳機能で、たとえばウェブサイト上の英単語や英文を「Sペンをかざすだけ」で翻訳できます。中央は小窓表示。やや見えにくいですが、左下にアプリが縮小表示されている窓(アイコン)があり、それにSペンをかざすと「一時的にアプリが全画面表示になる」という機能です。2つのアプリを全画面で交互に利用したいときなどに便利。縮小表示は移動可能です。右はルーペ。画面の一部を拡大表示する機能ですが、ペンをかざした位置が拡大表示され、ペンを離すと拡大表示が消えるのでスムーズに使えます。

 このエアコマンド、ペンで使うというのがポイントです。Galaxy Note8のSペンは、ペン先が非常に細いので表示の邪魔をしにくく、反応も俊敏で正確。なので「Sペンという入力デバイスを巧く扱う」ということをさほど意識せずとも、ペンで書いたことがある人なら誰でもすぐに使いこなせてスムーズに操作できまくっちゃう感じ。書いても描いても、そして操作しても「おっ!」と驚けるSペンの機能性、一般的なスマートデバイスと明らかに一線を画する要素ですので、ぜひ実機に触れて確認してみてください。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。