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軽さと薄さに振り切った挑戦的なiPhone Air。2カ月使ってどうだったのか

【iPhone Air】

 アップル(Apple)は、2025年9月に新しいiPhoneを4機種発売しました。そのなかでも注目を集めていたのが「iPhone Air」です。

 通常のスタンダードモデルがデュアルカメラ、ステレオスピーカー搭載で12万円台からなのに対して、iPhone Airは本体価格が15万円超えにもかかわらず、シングルカメラやモノラルスピーカーを採用しています。薄さと軽さを追求した結果、思い切った仕様になっているのが話題となりました。

 そんな「iPhone Air」を僕が実際に購入し、使って2カ月ほど経過したので、実際どうだったのかお伝えしていきます。

 まず、実際に使ってみてどうだったかというと、めちゃくちゃ軽いです。手に取るたびに感動するくらい、何度触っても毎回驚いてしまいます。

 約6.5インチとこれだけの大画面なのに約165gという軽さ、そして5.6mmという薄さが最大の魅力で、とにかく疲れにくいのもポイント。ディスプレイも綺麗で、XなどのSNSや動画も見やすく、ゲームもしやすいです。

 最大120Hzの高リフレッシュレートにも対応で、残像感の少ない滑らかなスクロール表示体験を楽しめるのも魅力でした。文字表示の余裕を求める人や、エンタメ体験重視の人で、軽さ、薄さを求めている人には本当に「iPhone Air」はピッタリでしょう。

 次に、懸念されていた仕様について。まず、シングルカメラについては、非常に高画質で色味も綺麗です。肝心の超広角がない点についてですが、筆者にとっては意外と困るシーンは少ないと感じました。

 シーンによって広めの画角で撮りたいときにあったらいいな、と感じることは正直ありますが、必要だと感じる場面はそれほど多くありません。それよりも個人的には遠くの被写体を撮ることが多いので、「Pro」シリーズのようなズーム性能が欲しいと感じました。

 ちなみに、筆者のYouTubeチャンネルでともに出演している椿さんは、被写体との距離を稼げない狭い部屋でちょこんと座っている愛猫を撮影するときに超広角を多用するため、デュアルカメラであれば買いたかったとのことでした。どんなシーンで使いたいのか、どんな写真が撮りたいかを含めて、やはり事前に検討しておくのをおすすめします。

 もう1つの懸念であるスピーカーについては、縦動画を見る分には特に問題ありませんでした。音質についてはさすがというべきか、モノラルスピーカーにしては非常に良い音なのですが、横向きにして聴いたときの音の広がりは少し物足りません。

 動画や映画などを横向きで見る人には、ステレオスピーカーの方が合っているでしょう。この点においては、予測していたことそのままといった感じです。

 実は、上記以外にもう一つ、薄型化によってバッテリー容量が少ないのでは、という懸念がありました。ただ、実際にはバッテリー持ちについては全く問題なく、1日しっかり持つので僕としては十分問題ない範囲です。正直、想定以上にもってくれているので、ここは好印象でした。

 毎年新しいiPhoneシリーズを購入していますが、iPhone Airは近年まれに見る挑戦的なデバイスだと感じました。カメラやスピーカーなどの仕様を割り切ってまで実現した薄さ、軽さへのこだわりは、実に面白くワクワクする体験を楽しめます。

 懸念していたカメラとスピーカーについては、想像の範疇を超えず、選ぶときに使い方さえしっかり考えていれば、後悔しない一台です。正直、バッテリー持ちについては、想像以上にもってくれて嬉しい誤算でした。

 iPhone Airは、どんな人にもおすすめできる一台ではありませんが、「軽量、薄型、大画面」に重きをおいている人にとってはこれ以上ない唯一無二の良い相棒になってくれるはずです。

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