みんなのケータイ

細かすぎて伝わらない最近の折りたたみスマートフォン見開き画面動向

【Google Pixel 9 Pro Fold】

 ここ数年愛用している折りたたみスマートフォンは、知名度こそ向上してきてはいるものの、まだまだ普及度は高いとは言いがたい状態。そのためあまり見開き画面の使い勝手は一般に知られていないと思いますが、今回は折りたたみスマートフォンを使い続ける筆者として、細かいながら使い勝手が変わった見開き画面のアップデートについてご紹介します。

 ここ最近で一番の大きな変化は見開き画面のインターフェイス変更でしょう。正確な時期は覚えていませんがおそらくPixel 10シリーズの発売タイミングだったでしょうか、起動中のアプリを一覧して切り換えるマルチタスク画面(Google的には「最近の画面」と呼ぶそうです)が一新、大幅に操作体系が変わりました。

 以下はPixel 9 Pro Fold購入当時のスクリーンショット。「最近の画面」を表示すると画面下部に「スクリーンショット」、「選択」、「分割」のメニューが表示されていました。

以前のPixel 9 Pro Fold見開き画面

 一方、新しいインターフェイスでは画面下部にメニューが表示されず、アプリのアイコンをタップするとメニューが表示される形式に変わりました。

新しい見開き画面。メニューがアイコンタップに集約された

 「アスペクト比を変更」などの機能が1つにまとめられたのはわかりやすい反面、分割画面を表示するには「アイコンをタップ」というタッチ操作が1つ増えてしまい煩雑になりました。

 分割画面で片方にカレンダーを表示、もう片方にメッセンジャーを開いて予定を見ながらやりとりする、なんて使い方を頻繁にする筆者にとっては、わずかな1操作でも地味に不便になりました。

 嬉しいニュースとしては、起動回数が最も多いマンガアプリと思われる「ジャンプ+」がPixel 9 Pro Foldの見開きに対応。

 正確にはこれまでも見開き対応はしていたものの、「画面を閉じたときも開いたときどちらも見開き」か「開いた状態で画面を横にすると見開き」の二択だったのですが、いつからか「閉じた状態では1ページのみ表示、開くと見開き表示」が自動で切り替わるように。マンガはできるだけ見開きで読む派としては嬉しい仕様変更です。

ジャンプ+の設定画面
閉じた1画面は1ページ、開くと2ページ見開きへ自動で切り変わるように(「ダイの大冒険 勇者アバント獄炎の魔王」表紙/原作:三条陸氏、漫画:芝田優作氏)

 その一方で、これまで上記のような動作をしていた「コミックDAYS」は、いつの間にか「見開きでも1ページ表示、横にすると2ページ見開き表示」という、以前のジャンプ+のような仕様になってしまいました。

 ジャンプ+もコミックDAYSも同じはてなが開発しているのですが微妙に仕様が異なっており、できれば折りたたみスマートフォンユーザーのためにも「閉じたら1画面、開いたら見開き2画面」という仕様に統一してもらえるとありがたい限りです。

コミックDAYSは見開きでも1ページ表示に(「あくまでクジャクの話です」第1話1ページ/小出もと貴氏)

 なお、見開き状態での1ページ表示にもメリットがあり、画面比率が1画面よりも横長になることで、上下の不要部分がなくなり、画面の上から下までマンガが表示されるため視認性は高まります。

 文字の多くて小さいマンガの場合、あえて見開き状態で1ページ表示することで文字を読みやすくする、という使い方も、視力が弱まりつつある筆者にとってはとてもありがたい機能です。

1画面でのジャンプ+表示。上下に余白が発生
見開きでの1ページ表示は上下の余白が無くなり読みやすい