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Google Pixelに12月のアップデート、通知要約や友達への“緊急”な電話も

 グーグルは「Google Pixel」向けに12月の月例ソフトウェア・アップデートを配信した。今回のアップデートは、ユーザーの「整理整頓」と「自己表現」をサポートする機能が中心となっており、従来の年1回の大型更新から、より頻繁な機能リリースへと移行する転換点となっている。

AIによる整理とカスタマイズの強化

 最新のアップデートでは、通知の管理とインターフェイスのパーソナライズに大きな改善が加えられている。

AIを活用した通知管理

 新機能の「通知オーガナイザー」は、ニュースやプロモーションなどの優先度の低い通知を自動的にグループ化して消音することで、ユーザーが重要な作業に集中できるようサポートする。

 また、AIによる「通知要約」機能により、長いメッセージやグループチャットの内容を一目で理解できるようになる。

通知オーガナイザー
通知要約

パーソナルなインターフェイス

 ホーム画面のアイコン形状をカスタマイズできるようになったほか、「テーマ別アイコン」がすべてのアプリに自動適用され、統一感のあるミニマルな外観を実現。

 さらに、ダークモードの拡張機能により、ネイティブで対応していないアプリでも自動的に画面を暗くすることが可能になり、目の負担軽減とバッテリー節約に貢献する。

保護者による使用制限の統合

 設定内に「保護者による使用制限」が独立した項目として追加され、子供のデバイス上で直接スクリーンタイムの設定、ダウンタイムのスケジュール、アプリの使用制限などをPIN(暗証番号)による保護下で管理できるようになった。

接続性と安全性を高める新機能

 あわせて、日常のコミュニケーションやセキュリティを強化する新機能も登場した。

“緊急”を伝える通話機能「Call Reason」

 電話アプリにベータ版として追加される「Call Reason」機能では、登録済みの連絡先に電話をかける際、それが「緊急(urgent)」であることをフラグ付けできるようになる。

 相手の着信画面には「緊急」と表示され、不在着信履歴にもその旨が残るため、迅速な折り返しを促せる。

感情が見える字幕機能

 「Expressive Captions」機能により、ライブ動画の字幕に「喜び(joyful)」や「悲しみ(sad)」といった感情タグが表示されるようになる。

 また、拍手や歓声などの周囲の音や話し方の強弱もリアルタイムで表現され、音を出せない環境でも動画の文脈や感情をより深く理解できる。

セキュリティ対策の強化

 Googleメッセージでは、知らない番号からのグループチャット招待に対して警告を表示し、ワンタップで退出やブロック、スパム報告が可能になる。

 また、「かこって検索」を使用して、画面上の怪しいメッセージやコンテンツが詐欺である可能性を即座にチェックし、AIによるガイダンスを受けられるようになった。

その他のアップデート

 「Emoji Kitchen」にホリデーシーズンに向けて、雪だるまやペンなどを組み合わせた新しいステッカーコンボが追加された。

 また、Android版Chromeでも、デスクトップ版と同様に重要なタブを固定(ピン留め)できるようになり、ブラウザを閉じてもすぐに作業を再開できるようになった。

 これらのアップデートはPixel 6~Pixel 10 Pro Fold、Pixel Tablet向けに順次配信される。