スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

史上最高に好きなAndroid端末かも!! 「Google Pixel 9 Pro Fold」の魅力に捕まる俺

 も~しかしたら、コレ、俺的人生において最も好きなAndroid端末かもしれない……と、Google Pixel 9 Pro Foldを約1カ月半使って思った。……あーでもGoogle(ASUS)の「Nexus 7」も良かったなあ。……あと「MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11M」もよかったなー。

非常に気に入って使っているGoogle Pixel 9 Pro Fold。

 そうか、俺はAndroidタブレットが好きなのか。……あーでもRakuten Miniも好きだなー。

 さておき、Google Pixel 9 Pro Foldはやっぱり快適なのだ。買って使い始めてから約1カ月半ずーっと快適。スマートフォンではあるのだが、使用感としては「コンパクトに持ち歩ける二つ折りタブレット」というもの。画面サイズは、小さい方のカバーディスプレイが6.3インチで、大きいほうのメインディスプレイが8インチ。どちらも実用的なサイズと使用感だ。

カバーディスプレイは6.3インチ。iPhoneのPro Maxの画面サイズ(6.5$301C6.7インチくらい)に近い見え方である。
開くと現れるメインディスプレイは8インチ。ほぼ正方形の珍しいアスペクト比だ。

 メインディスプレイの良さは、優れた視認性と実用性。カバーディスプレイも大画面ではあるが、メインディスプレイは表示がより大きく、表示される情報量も多い。メインディスプレイを使うためには「端末を開く」という一手間があるものの、その後の見やすさ扱いやすさを考えると「あんなの些細な手間」という感じになっていく。

iPad mini 6(画面サイズ8.3インチ)とGoogle Pixel 9 Pro Fold(メインディスプレイサイズ8インチ)で同じWebサイトを表示した様子。
iPad mini 6の上に折りたたんだGoogle Pixel 9 Pro Foldを乗せてみた。

 携帯時はスマートフォンサイズで、使用時はiPad mini 6と同等もしくはそれ以上の視認性があるGoogle Pixel 9 Pro Foldなのである。上下方向の情報量が少ないものの、それはスクロールするだけだから問題ないと感じている。

 やっぱりタブレットを2つ折りにしてコンパクトに携帯できるってスゴい! やはりこれからはフォルダブルなタブレットの時代だろう!!! とか思ってしまう。

カバーディスプレイ要らなくね? とか思っちゃう俺

 Google Pixel 9 Pro Foldを使うときはだいたい、大きいほうのメインディスプレイを使う。前述のとおり視認性もいいし十分な情報量を表示できるからだ。

 また、操作性もよく、アプリによっては「このアプリは小さいほうのカバーディスプレイで使う気にならない」と思わせる快適さがある。とくに多用しているGoogleのアプリは四角いメインディスプレイと相性がいい。

設定アプリは左にカテゴリー、右に機能が表示されて一望しやすく扱いやすい。
Googleカレンダーの1カ月表示は非常に見やすい。
2画面表示にするとスマートフォン×2画面分の情報量が得られる。2つのアプリを並列して扱えるので、パソコン的なラクさもある。
ソフトウェアキーボードが大きいのが最高にイイ!

 ほかにも、たとえば「囲って検索」とかは対象を非常に囲みやすい。囲みミス的なことも起こりにくくてスムーズに使える。そんな感じで、この四角い8インチメインディスプレイは全体的に素晴らしくイケてると感じる。

 なので、小さいほうの画面について「カバーディスプレイ要らなくね?」とか思っちゃう俺なのであった。

 俺的運用では、iPhoneとの2台持ちで、ちょっとしたコトはiPhoneでやっちゃう。使い慣れているのもあるし、メインの電話番号なのでメッセージ受信なんかがスムーズだからだ。

 で、ちょっと腰を落ち着けて調べたり観たりするようなときはGoogle Pixel 9 Pro Foldを開いてメインディスプレイを使う。単純にスマートフォンの表示や操作感とタブレットのそれでは、タブレットのほーがずっと快適だと感じるからだ。

 そんな調子なのでGoogle Pixel 9 Pro Foldのカバーディスプレイはあまり使わない。なので「要らなくね?」と思いつつ「カバーディスプレイは着信や時間の確認だけできる小さいディスプレイでいいのかも?」とも思う。まあ多くの人は1台持ちで、「Google Pixel 9 Pro Foldならスマートフォンサイズのディスプレイとタブレットサイズのディスプレイが使えるからこそイイのだ」と考えているとは思うが。

 でも単純に、折りたたんでスマートフォンサイズで持ち歩けるタブレット端末って、よくないスか? まあ電話機としては扱いにくそうだが、カバーディスプレイにかかるコストが下がってより安く発売できそうな気がして、そういう製品も存在してほしいかニャ~、みたいな?

スリープからの復帰が爆速、iPhoneやiPadより格段に便利

 Google Pixel 9 Pro FoldとiPhone 15 Pro Maxとの2台持ちで運用中の俺。まあサイクリング行くときとかはiPhoneだけなんスけどね。仕事とかドライブとかだと2台持ち。Apple Watchはいつも装着。

Google Pixel 9 Pro FoldとiPhone 15 Pro Maxの2台持ち。Apple Watchも装着している。

 で、Apple Watchに通知とかくるわけだが、そのとき使うのはiPhone。メールとかメッセージとか、あるいはスケジュールの時刻とかが通知されて、それをiPhoneで確認する。ちょっとした用途なのでiPhoneが手っ取り早い。

 メールなどが届いて「えっ、そうだったっけ?」的に、より詳しく調べたくなったりしたら、Google Pixel 9 Pro Foldを開いてじっくり調べる。メールにしっかり返信したいような場合も同様だ。

 さておき、そんなふうに2台を交互に扱っていると、Google Pixel 9 Pro Foldの「キビキビ感」が際立つ。2台のどちらもサクサク動作するハイパフォーマンス名端末だが、Google Pixel 9 Pro Foldはスリープからの復帰が爆速って感じなのだ。

 Google Pixel 9 Pro Foldは、生体認証において顔認証と指紋認証でロック解除ができる。どちらも同時に動作する。1カ月半使っているが、認証が遅いとか認証に失敗することもほとんどない。

カバーディスプレイのカメラ位置は上部中央。閉じているときはここで顔認証される。
メインディスプレイのカメラ位置は右上。開いている場合はここで顔認証される。
指紋認証は電源ボタンで行われる。

 たとえば、Google Pixel 9 Pro Foldを手に持って画面を見ると、顔認証されて即座にロック解除される。Google Pixel 9 Pro Foldを手に持って電源ボタンを押せば、指紋認証により即座にロック解除される。画面を見ずによそ見していても指紋認証が働く。どうロック解除しようとしても爆速っ! って感じ。

 iPhone 15 Pro Maxなどの生体認証ロック解除の場合は、基本的には顔認証させた後に「上にスワイプ」という操作をしないとロック解除されない。iPhoneを手に持っている場合、もう片方の手で操作する必要があるときが多い。設定によってはよりスムーズにロック解除できはするものの、Appleデバイスはそのあたり「セキュリティがより重要」というスタンスなのか、素早くシンプルなロック解除は許していないようだ。

 Google Pixel 9 Pro Foldは「画面を開いていたけどスリープに入ってロックされちゃった」という場合でも爆速解除。たとえば開いた状態でオフになった画面を指でポンとタップすれば、それだけで画面表示されたと思ったら即座に顔認証されてロック解除される。

 iPad mini 6は指紋認証でのロック解除が可能だが、指紋センサーでもある電源ボタンを押すか触れるかする必要がある。状況によってはそのワンアクションが面倒で「顔認証にも対応していればいいのに」と思ったりする。

 そんな感じで、Google Pixel 9 Pro Foldはスマートフォンとしてもタブレットとしても、使おうと思ったら即使わせてくれるという動作だ。一呼吸さえ置かせない爆速のロック解除が、もーの凄く気持ちイイのでありスゲく実用的だと感じられる。

 まあ同様に爆速ロック解除のAndroid端末は少なくない。ただ、Google Pixel 9 Pro Foldの場合、スマートフォン&タブレットの利便を兼ね備えていて、どちらの機能性にアクセスする場合でも爆速でロック解除されるのはマジで痛快なのである。……こういうあたり、Androidはセキュア過ぎないっていうか、利便性も考慮していてイイっすね~。

 じゃあもうiPhoneじゃなくてGoogle Pixel 9 Pro Foldをメイン端末にすれば? なんならGoogle Pixel 9 Pro Foldの1台持ちでいいじゃん? という声が聞こえてきそうだ。

 しかし、Appleのエコシステムにドップリ浸かってガッツリ使っている俺。なので、Androidだけってのは無理なのである。

Google Pixel 9 Pro Foldで迷走する俺

 Google Pixel 9 Pro Foldを使い始めるのと同時に、AIアシスタント「Gemini」も使い始めた。「OK Google」で開始できるGoogleアシスタントだ。

Google Pixel 9 Pro FoldでGeminiを使っている様子。「OK Google、あなたはGeminiですか?」と質問したら「ジムニー、いいですね! 人気のオフロード……」とか言い始めたので、再度「OK Google、あなたはGeminiですか?」と言ったら「私はジムニーではありません」とか言うのでさらに「OK Google、あなたはGeminiですか?」と言ったらちゃんと通用したという流れ。遊び相手として(も)ちょっとイイな、と。

 Google Pixel 9 Pro Fold上でGeminiを使っているが、理由はアクセスしやすいから。Google Pixel 9 Pro Foldがいつも手近にあり、ロック中でも「OK Google」だけでGeminiを使えてお手軽。またメールの要約などさせてみたら、そこそこ実用的な返答が得られたからなどの理由もある。

 一方で、Google Pixel 9 Pro Foldにて使わないようにしている機能もある。おサイフケータイだ。

Google Pixel 9 Pro Foldではおサイフケータイアプリを利用して決済できる。

 俺の場合、iPhoneやApple Watchで電子決済を使っている。よく使うのは、モバイルSuica、モバイルWAON、nanacoモバイル、それからクレジットカード。これ以外に、楽天edyをコイン型NFCデバイスで使っている。

 楽天Edyだけが物理的なデバイスで、これがiPhoneに電子的に収まったらスッキリするニャ~と思っている。楽天Edyで決済するたびに思っている。

 Google Pixel 9 Pro Foldならおサイフケータイが使えるので、Edyも電子化されて携行する物理的なモノをひとつ減らせる。物理楽天Edyをひとつ減らしても大した荷物減などの効果はないが、スッキリ感が得られていいだろうな~、と。

 つーかスッキリ感得たいなぁ。Google Pixel 9 Pro Foldを決済用端末にしちゃうのもアリだよなぁ。でもアクティビティの記録はApple Watchだ……けどGoogle Pixel Watch 3を使い始めればいいのかぁ。

 iPhone用のモバイル決済手段をGoogle Pixel 9 Pro Foldに移行するのは、まあすぐできちゃうし、Google Pixel Watch 3はGoogleがミョーに大量にくれたストアクレジットで……などと、Google Pixel 9 Pro Foldを軸足とする案が脳内に広がってしまうのだ。

 でも試しにやってみたい。試しにGoogle Pixel 9 Pro Foldにメイン電話番号のSIMを入れて使ってみたい。

 でもでも、それやり始めると、これまでのようにAppleエコシステムを気持ちよく利用できなくなる懸念もある。現段階ではSMSなどメッセージ送受信のハードルもある。あと写真に関するワークフローをAndroid端末およびGoogleフォトに移すとかも一手間ありそう。

 でもでもでも、GmailもGoogleカレンダーもGoogle連絡先もガシガシ使ってるんだし、これを機会に一気にGoogleサービスを真正面から使ってもいいのかもしれない。

 あーでもメインマシンがMacだしなー。

 あーでもメインマシンがMacでもフツーにGoogleサービス使えてるしなー。

 あとAppleエコシステムへはWebブラウザでアクセスできるからAndroidでもモバイル中に使えるには使える。毎回のログインめんどくさそうだけど。

 などと、脳内で右往左往して逡巡して迷走している俺なのであった。あーもーGoogle Pixel 9 Pro Foldが俺の整っていたと思われる環境を攪拌してる感じ~。

 というほど、魅力と吸引力に溢れた端末となったGoogle Pixel 9 Pro Fold。興味があればぜひ一度実機に触れてみてほしいッ!!!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。