みんなのケータイ

キーボードを買って利用シーンが広がったGalaxy Z Fold7
2025年10月17日 00:00
開いたときのディスプレイサイズが8インチにもなる「Galaxy Z Fold7」は、その数値だけ見ればもはやミニタブレット。キーボードさえ接続すれば、PCライクに使えそうと思っていた。
歴代のGalaxy Zシリーズを購入するたびにそう考えていたが、キーボードをあれこれ物色しているうちに物欲も冷めてしまい、結局は買わずじまいに。入力は、主にSペンやタッチパネルのキーボードを使っていた。
ただ、Galaxy Z Fold7はSペンが非対応になってしまったこともあり、ペン入力以外の活用方法を再び模索してみたくなった。
そこで、再度キーボードをあれこれ物色。2つに折りたためてコンパクトになり、かつ軽量で充電もUSB Type-Cででき、可能であればiPad Proにも簡単に切り替えてつなげるものという条件で探した結果、Amazonで該当する製品が見つかった。
購入したのは、謎の中国メーカー・Omikamoが開発している折りたたみ型のワイヤレスキーボード。中央で真っ二つに折りたためて、同じく折りたためるGalaxy Z Fold7と一緒に持ち運んでもかさばらない。
小さいバッグにもするっと入るので、重宝している。重さは公式スペックで258g。Galaxy Z Fold7よりも、やや重い程度だ。
開くと十分なキーピッチになり、キーストロークも深いため、モバイル用キーボードながら文字は打ちやすい。
普段使いで本稿を書くのにも使っているロジクールの「MX KEYS S」と比べるとキーがパコパコしている打ち心地なのと、キーのプラスチック感が目立ってややチープな印象は受けるが、外出先でテンポラリーに使うキーボードとしては十分。なにより、価格も5000円アンダーと安かった(本稿執筆時点でもクーポン適用で4680円になる)。
当初想定はしていなかったが、スマホやタブレットを立てかけるための折りたたみ式スタンドも付属していた。これにGalaxy Z Fold7を置き、キーボードをその前に置くと即席PCの出来上がり。
メモなどを取るには十分だ。自分が弘法だと主張するつもりは毛頭ないが、弘法筆を選ばずということわざがあるように、筆者は原稿執筆用のアプリにあまり強いこだわりがない(Windowsの場合は除く)。
実際、iPad Proではアップル純正のメモアプリを使っていたり、AndroidでもGoogle Keepで書けてしまっていたりする(笑)。
文字数などを正確にカウントする時にはWordやPagesなどを頼るが、本文とキャプションをざっと書いていくだけなら、メモアプリでも十分。大画面のPCを使っているとついついほかのアプリに目移りして遊んでしまうこともあるが、タブレットやフォルダブルスマホならその心配もなく集中できる。
取材中のメモや原稿執筆はもちろん、メールの返信などのコミュニケーションもキーボードがあると捗る。一般的なスマホとほぼ同じ重さの215gになったGalaxy Z Fold7に、258gのキーボードがあるだけでここまで快適に作業ができるのは画期的。
2つを合わせても500gに満たないため、タブレットやPCを持ち運ぶのと比べるとかなり身軽になる。しかもGalaxy Z Fold7は普段からスマホとして使えるため、タブレットやPCのように別途持ち運ぶ必要がない。
ただ、取材用ツールとして捉えると、必ずしもこれだけは済まないシーンも多い。机やテーブルがない場合である。どちらかと言うとイベント寄りの発表会の場合、椅子だけしかない会場が使われることが多い。こうなってしまうと、キーボードと本体が分離しているこの組み合わせでは、文字の入力が難しくなる。
モバイルPC代わりにはなる一方で、“膝の上”を意味するラップトップにはならないというわけだ。発表会の会場に机があるかどうかは行ってみるまで分からないことがほとんどのため、結局はラップトップスタイルで使えるiPad Pro+Magic keyboardを持ち運ぶケースはまだまだ多い。
Magic keyboardのように、本体との着脱が可能なGalaxy Z Fold7専用のラップトップ型キーボードがあればいいのだが……。
前回も同じようなことを書いた記憶があるが、Galaxy Z Foldシリーズは非常に使い勝手がいいフォルダブルスマホな反面、純正アクセサリーが非常に少ないように感じている。キーボードなりトラックパッドなりペンなり、もっとGalaxy Z Foldの実力を拡張できるようなオプションはほしい。
サムスン電子ジャパンによると、今年は「特にFoldが好調」(MX事業本部営業Team長 谷口慎一郎氏)といい、日本ではGalaxy Z Fold7が前年比180%の販売実績で推移しているという。
日本市場だけの実績でどうにかなるものではないが、同モデルはグローバルでの評価も高い。アクセサリーを拡充する受け皿も広がっているとみられるので、今後の展開には期待したいところだ。








