みんなのケータイ

ついにきた!! Pixel Foldの「デュアルスクリーン通訳モード」使用感と今後の期待

 発売時からアナウンスされていた待望の機能「デュアルスクリーン通訳モード」が、やっと筆者のPixel Foldでも利用できるようになりました。

デュアルスクリーン通訳モード

 デュアルスクリーン通訳モードは、Pixel Foldが搭載する2つのディスプレイを活用し、内側ディスプレイには自分と相手が話した言葉の翻訳が、外側ディスプレイには自分が話した言葉の翻訳が表示されるという仕組み。日本人の筆者が英語圏の人と話す場合、筆者側のディスプレイには自分が話した日本語とその英語訳、相手が話した英語とその日本語訳の両方が表示され、相手側のディスプレイには筆者が話した英語訳と、相手の話した英語訳が表示される、ということになります。

 実際に使う際は、まず「通訳モード」機能を起動します。Google アシスタントに「通訳して」「英語を通訳して」などと、「通訳」というキーワードを含んで発声すると通訳モードが起動します。通訳モードは一度起動するとショートカットをホーム画面に登録できる機能が用意されているのですが、このショートカットは単にGoogle アシスタントで「通訳モード」というようなフレーズを内部で自動的に処理しているだけなので、その後、相手の言語を設定する手間がかかります。相手の言語がわかっている時は「英語を通訳して」などと言語を指定して発声するとすぐに通訳モードが使えて便利です。

「通訳して」などと発声して通訳モードを起動。「英語を通訳して」だと相手の言語を指定した状態で起動できて便利

 デュアルスクリーン通訳モードは、通訳モードを起動した状態でディスプレイを開き、表示されるアイコンをタップすると開始します。このとき毎回「ようこそ、いつでも通訳をお手伝いします」と音声が流れるのですが、画面のマイクボタンを押すとスキップしてすぐに通訳を開始できます。

マイク横のPixel Foldっぽいアイコンをタップするとデュアルスクリーン通訳モードに切り替わる

 あとは、内側を自分で見つつ、外側を相手に見せた状態で話すだけ。自分の言葉を翻訳して相手に見せるだけでなく、相手の会話もマイクに入力されれば翻訳されるため、双方向で利用できます。相手側には自分が発した言葉が画面に表示されるため「間違って音声認識されていないか」もチェックできます。

内側ディスプレイは自分と相手の言葉と翻訳が両方表示される
相手の言語もマイクに入力されれば翻訳される。画面は筆者の「Where are you from?」を認識して日本語に翻訳した結果
相手から見えるのは自分の言語だけ

 さらにデュアルスクリーン通訳モードと、レコーダーの文字起こしモードも併用してみました。ともに翻訳の処理を行うので同時利用は無理かな、と思っていたのですが、機能自体は動作しました。ただし通訳モードが始まると、レコーダーの録音対象がGoogle アシスタントの音声のみとなるようで、筆者の音声は文字起こしされず、同じ日本語で発言していても「2人の会話を翻訳して文字起こし」はできませんでした。

レコーダーの文字起こしを併用。Google アシスタントの音声だけが文字起こしされた

 なお、最新モデルのPixel 8とPixel 8 Proでは、レコーダーの文字起こしで複数の言語の混在環境に対応しているようなので、この機能がPixel Foldでも利用できるようになれば、上記の問題は解決する可能性もあります。たとえば「AnkerWork M650 Wireless Microphone」のようなピンマイクをお互いで装着し、その音声をPixel Foldに入力しながらデュアルスクリーン通訳モードとレコーダーの文字起こしを併用できれば、海外取材のインタビューももっと手軽にできるようになるかもしれません。

 Googleのワイヤレスイヤフォン「Pixel Buds」シリーズにも翻訳機能がありますが、こちらは「Google翻訳」アプリとの連動という違いに加えて、海外の人と話す時にPixel Budsをすでに装着していないと手間がかかってしまうため、いざという時になかなかうまく使うことができませんでした。

 しかしPixel Foldなら「英語を通訳して」と発声してアイコンをタップする2ステップで利用できるので、別の言語圏の人と突然話す必要がある、というシチュエーションに役立ちそう。Pixel Foldを持って海外の人が集まるバーなどに行ってみたくなる衝動に駆られています。