みんなのケータイ

中東のオマーンでSIMカードを久々に購入

 最近では海外渡航前にあらかじめプリペイドSIMを購入できたり、クラウドSIMの技術を利用した端末やSIMカードが登場しているだけでなく、キャリアの海外ローミングプランが充実してきたこともあり、海外での通信手段確保の選択肢が増えている印象です。

 筆者は以前みんなのケータイでも取り上げた「AIRSIM」を海外渡航時によく利用しているのですが、今はこれに加えてクラウドSIM対応の「jetfon P6」を手にしています。どちらも世界中で使用できるとうたい、確かに対応する国と地域の数も多いのですが、やはりサービス対象外の国というのも存在するので、そういった地域ではまだプリペイドSIMを現地で調達せざるを得ません。

普段海外渡航時に利用している「AIRSIM」
クラウドSIMに対応し、端末単体で通信できる「jetfon P6」をWi-Fiルーター代わりに利用

 今回はアラブ首長国連邦のドバイを観光するついでにオマーン、クウェート、バーレーンにも滞在しました。ドバイでの通信には海外周遊プランを有効にしたjetfon P6でテザリングを利用しました。バーレーンも海外周遊プランの対象国になっていたのですが、うまく接続できなかったので利用しませんでした。AIRSIM、jetfonともに非対応のクウェート、オマーンのうち、滞在時間が長かったオマーンでプリペイドSIMを購入しました。

jetfon P6のクラウドSIMに対応する国家ではSIMカードを差さなくてもデータ通信を有効化できる

 オマーンはアラビア半島東部の海に面した国家で、中東ですが治安は比較的安定しています。首都マスカットの郊外に位置するマスカット国際空港は2018年3月に新ターミナルが開業したばかりで非常にキレイです。

マスカット国際空港の様子
24時間光を放つサイネージに圧倒される

 入国審査と税関審査後に到着ロビーに抜けると、オマーンテレコム、Ooredoo Oman、Renna Mobileの3つのカウンターを発見できます。到着は23時ごろだったのですが、どのカウンターも2時を過ぎても営業しており、深夜早朝の到着でも利用できそうです。

到着出口から一番近くに店舗を構えるオマーンテレコムはeSIMのサービスも提供している
到着ロビーの中央にはOoredoo OmanとRenna Mobileのカウンターがある

 今回はSIMカードにあらかじめデータ容量もチャージされているOoredoo OmanのSIMカードを選択しました。筆者は滞在日数が1泊2日だけというのもあり、3リアル(約850円)で1GBのデータ通信容量と25分間の無料通話が利用できるプランを購入しましたが、3GBのものや6GBのものも用意されています。ちなみにOoredooはカタールの通信事業者なのですが、ミャンマーやインドネシアでも事業を展開しているので東南アジアでもこの名前を目にする機会があります。

筆者が購入したOoredoo OmanのプリペイドSIMカード

 購入後はSIMカードを端末に挿入するだけで、APNの設定などを行うことなく現地のネットワークに接続できました。Ooredoo Omanの利用するLTE周波数帯はBand3/20/40なので、Band 3に対応する日本国内で発売されているほとんどのスマートフォンで問題なく利用できると思われます。

Ooredoo Omanの公式アプリから残りデータ容量や通話時間を確認できる
データ容量の追加チャージはクレジットカードでも可能だ

 ちなみにオマーンにはインターネット規制があり、LINEが利用できませんでした。アクセスできないWebサイトへのアクセスを試行すると通信が遮断されるのですが、検閲は中国ほど厳しくなく、FacebookやTwitter、Googleのサービスは問題なく利用できました。

 日本国内で海外旅行に行かれる一般的なユーザーを見ていると、出国前にWi-Fiルーターをレンタルするという方が多い印象です。モバイル好きの楽しみとしても、Wi-Fiルーターをレンタルするより現地で自分でSIMカードを購入して利用するのもいいものだとあらためて感じました。

ドバイは世界一高い超高層ビルとして知られるブルジュ・ハリファの展望台に行ってきました