山根康宏の「言っチャイナよ」
シャオミの第三世代やOPPO縦折りなど、折りたたみスマホが続々発表
2023年9月30日 00:00
2023年8月に発表・発売された5Gスマートフォンは12機種。内訳はシャオミ 2機種、OPPO 1機種、vivo 3機種、HONOR 1機種、realme 1機種、OnePlus 1機種、ZTE 1機種、ファーウェイ 2機種。なおファーウェイの2機種は公式には5G対応は明示されていない。
シャオミは1年ぶりに折りたたみスマートフォンを一新し、薄型かつ高性能カメラを搭載した「MIX Fold 3」を発表。ZTEは699元という史上最安値の5Gモデルを出すなど、5Gスマートフォンのバリエーションの幅が広がった。
OnePlus、realme、シャオミはゲーミングモデルに24GBメモリ搭載モデルを投入、ストレージ1TB版も当たり前の時代がやってきた。OPPOは大ヒット中の縦折りスマートフォンの上位モデルを投入しラインナップに厚みを持たせている。
ファーウェイの「Mate 60」シリーズは事前アナウンス無しに突如発表、チップセットの詳細情報無しに販売を始めながら発売直後から大人気となっている。
1万4000円の市場最安5Gスマホ、ZTE「XiaoXian 50」
中国国産UNISOCの5Gチップを搭載し激安価格を実現したのがZTEの「XiaoXian 50」だ。メモリ4GBの最低構成価格は699元で、これまで5Gスマートフォン最安値だった他社の899元を200元(約4000円)も下回った。
格安ながらカメラは5000万画素を搭載。簡単UIで年配者の利用も想定している。バッテリー容量はやや少ないが、本モデルの登場で4Gスマートフォンを選ぶ積極的な理由がいよいよ無くなりそうだ。
項目 | 内容 |
発表日 | 2023年8月1日 |
価格 | 699元(約1万4000円)から |
チップセット | UNISOC T760 |
ディスプレイ | 6.52インチ1600 x720ピクセル、90Hz |
リアカメラ画素数 | 5000万 |
インカメラ画素数 | 1300万(水滴型ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 4GB+128GB、6GB+128GB |
バッテリー | 4000mAh |
5G NR対応バンド | 不明 |
サイズ | 163.59 x 75.22 x 8.5mm。191g |
メモリ24GB搭載の最強ゲーミングモデル、シャオミ「Redmi K60 Ultimate」
シャオミのゲーミングモデル「Redmi Kシリーズ」の最上位モデルとして「K60 Ultimate」が発表された。チップセットはメディアテックのDimensity 9200+でAnTuTuスコアは170万オーバー、独立したディスプレイチップで144Hz駆動の滑らかな表示を実現。内部には総面積5000mm2のステンレススチールべーパーチャンバーとグラファイト系フィルムを搭載しRedmi史上最高の冷却性能を誇る。
メインメモリはAndroidスマートフォン初の24GBを搭載、ストレージ1TBモデルも投入される。5G NRバンドはn66にも対応した。OSはAndroid 13 / シャオミ独自のMIUI 14搭載だが、新OS MIUI 15へのアップデート対応予定の最初のモデルとなる。
項目 | 内容 |
発表日 | 2023年8月14日 |
価格 | 2599元(約5万3000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 9200+ |
ディスプレイ | 6.67インチ2712 x 1220ピクセル、144Hz |
リアカメラ画素数 | 5000万+800万超広角+200万マクロ |
インカメラ画素数 | 2000万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、16GB+256GB、16GB+512GB、16GB+1TB、24GB+1TB |
バッテリー | 5000mAh、120W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n5 / n8 / n28A / n38 / n41 / n66 / n77 / n78 |
サイズ | 162.15 x 75.7 x 8.49mm。204g |
クワッドカメラ搭載の折りたたみ、シャオミ「MIX Fold 3」
シャオミ3世代目の折りたたみモデルが「MIX Fold 3」だ。新機構のヒンジは3段階の折り曲がり構造となりより薄く強くなった。角度は45度から135度まで自在な位置に止められる。
またディスプレイの折り曲げ耐久性は50万回と過去モデルの20万回から2.5倍となった。ライカカメラを搭載し、折りたたみモデルでは初の4カメラを搭載、5.26mmのボディーにペリスコープ式5倍望遠カメラも搭載する。
項目 | 内容 |
発表日 | 2023年8月14日 |
価格 | 8999元(約18万3000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2 |
ディスプレイ | 8.03インチ2160 x 1916ピクセル、6.56インチ2520 x1080ピクセル、120Hz |
リアカメラ画素数 | 5000万+1200万超広角+1000万3.2倍望遠+1000万5倍望遠 |
インカメラ画素数 | 2000万(パンチホール)、2000万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、16GB+512GB、16GB+1TB |
バッテリー | 4800mAh、67W充電(有線)、50W充電(無線) |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n5 / n8 / n28A (UL:703-733MHz, DL:758-788MHz) / n38 / n40 / n41 / n77 / n78 / n79 |
サイズ | 161.2 x 143.28 x 5.26mm。折り畳み時:161.2 x 10.96mm(黒、金) / 10.86mm(カーボン)。259g(黒、金) / 255g(カーボン) |
150W充電対応のハイスペックモデル、「OnePlus Ace 2 Pro」
OnePlusが2023年2月に発売した「OnePlus Ace 2」の後継機が「OnePlus Ace 2 Pro」だ。OnePlusの最上位モデル「OnePlus 11」のカメラ性能を抑えつつチップセットはクアルコムの最上位製品を搭載。
メインカメラは5000万画素と一般的な性能だが、充電速度は前モデルの100Wから150Wに強化。オンラインゲーム「原神」とのコラボ製品も販売される。
項目 | 内容 |
発表日 | 2023年8月16日 |
価格 | 2999元(約6万1000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2 |
ディスプレイ | 6.74インチ2772 x 1240ピクセル、120Hz |
リアカメラ画素数 | 5000万+800万超広角+200万マクロ |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、16GB+512GB、24GB+1TB |
バッテリー | 5000mAh、150W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n5 / n8 / n28A / n41 / n77 / n78 |
サイズ | 163.1 x 74.2 x 8.98mm。210g |
価格を下げた5Gミドルレンジモデル、vivo「Y77t」
2022年7月発売のvivo「Y77」のマイナーチェンジモデル。チップセットの変更に加え本体厚みを0.4mm薄くして8mmとし、重量も4g軽量化して190gとなった。
一方充電速度は80Wから44Wとコストダウンのためかスペックダウン。その分、同じメモリ構成でY77より300元(約6000円)ほど安く購入しやすい価格設定となった。
項目 | 内容 |
発表日 | 2023年8月17日 |
価格 | 1499元(約3万1000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 7020 |
ディスプレイ | 6.64インチ2388 x 1080ピクセル、120Hz |
リアカメラ画素数 | 5000万+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+256GB、12GB+256GB |
バッテリー | 5000mAh、44W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n5 / n8 / n28A / n41 / n77 / n78 |
サイズ | 164.06 x 76.17 x 7.98mm(黒)、8.07mm(金、青)。190g |
1000元を切る格安5Gスマホ「HONOR Play 40S」
HONORは今年になって格安5Gモデルを強化。2022年6月発売の「HONOR Play 40」の低メモリ容量版という位置づけのモデルが「HONOR Play 40S」だ。基本スペックは同等でメモリ容量を4GBに抑え1000元切りの999元という価格を実現した。
項目 | 内容 |
発表日 | 2023年8月18日 |
価格 | 999元(約2万円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 480+ 5G |
ディスプレイ | 6.56インチ1612 x 720ピクセル、90Hz |
リアカメラ画素数 | 1300万広角+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 500万(水滴型ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 4GB+128GB |
バッテリー | 5200mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n5 / n8 / n28A / n41 / n78 |
サイズ | 163.32 x 75.07 x 8.35mm。188g |
30秒充電で2時間通話、240W充電対応「realme GT5」
realmeのゲーミング対応モデルであるGTシリーズ最新モデルが「GT5」だ。Snapdragon 8+ Gen 1を搭載しグローバルで2023年2月に発表された「realme GT3」のチップセットアップグレードモデルでもある。
Snapdragon 8 Gen 2搭載に144Hz高解像度ディスプレイで快適なゲームプレイが可能。充電は150Wに対応するほか、上位モデルとして240W対応モデルも用意、30秒の充電で2時間の通話が可能、80秒で20%の充電ができる。カメラ回りはLEDライトで通知などに合わせて光る。
項目 | 内容 |
発表日 | 2023年8月28日 |
価格 | 2999元(約6万1000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2 |
ディスプレイ | 6.74インチ2772 x 1240ピクセル、144Hz |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+800万超広角+200万マクロ |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、16GB+512GB、24GB+1TB |
バッテリー | 5240mAh、150W(有線)。4600mAh、240W(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n5 / n8 / n28A / n41 / n78 |
サイズ | 163.13 x 75.38 x 8.9mm。205g |
Kirinチップ搭載のファーウェイ「Mate 60」
アメリカ政府の制裁で自社開発(HiSilicon)のKirinチップセットの製造ができなくなったファーウェイはクアルコム製品を採用しているが、Kirin 9000Sチップセットを搭載したと推測される「Mate 60」が突如発表された。
Kirin 9000Sは中国SMICの7nmプロセス製品と言われている。チップセットについて詳細スペックは公式に不明で、特にネットワーク対応も不明という異例の状態で発表された。
本連載では中国発売の5Gスマートフォンを紹介しているが、Kirin 9000Sが5G対応という噂もあるため本機種を紹介する。Mate 60はカメラ周りのデザインを旧Mateシリーズ同様円形リングデザインとし、衛星通信にも対応する。
項目 | 内容 |
発表日 | 2023年8月29日 |
価格 | 5499元(約11万2000円)から |
チップセット | HiSilicon Kiriin 9000S(非公式情報) |
ディスプレイ | 6.69インチ2688 x 1216ピクセル、120Hz |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+1200万超広角+1200万5倍望遠 |
インカメラ画素数 | 1300万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、12GB+512GB、12GB+1TB |
バッテリー | 4750mAh、66W(有線) |
5G NR対応バンド | 5G対応非公開 |
サイズ | 161.4 x 76.0 x 7.95mm。209g |
高画質カメラをMateデザインで搭載するファーウェイ「Mate 60 Pro」
Kirin 9000Sチップセット搭載で5G対応と言われているファーウェイ「Mate 60 Pro」は、同時発表された「Mate 60」のディスプレイとカメラ性能を高めた上位モデルだ。本体の外観デザインは両者ほぼ変わらない。充電速度は88Wと高速化されている。なお両モデルとも衛星通信にも対応している。
項目 | 内容 |
発表日 | 2023年8月29日 |
価格 | 6499元(約13万2000円)から |
チップセット | HiSilicon Kiriin 9000S(非公式情報) |
ディスプレイ | 6.82インチ2720 x 1260ピクセル、120Hz |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+1200万超広角+4800万3.5倍望遠 |
インカメラ画素数 | 1300万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、12GB+512GB、12GB+1TB |
バッテリー | 5000mAh、88W(有線) |
5G NR対応バンド | 5G対応非公開 |
サイズ | 163.65 x 79.0 x 8.1mm。225g |
カメラ性能を高めたスタイリッシュなフリップモデル、OPPO「Find N3 Flip」
2022年12月に中国で発売されるや否や大ヒットモデルとなり中国折りたたみスマートフォンの中でトップの販売台数を誇るOPPOの縦折モデル「Find N2 Flip」の上位モデルとして「Find N3 Flip」が発表された。
閉じたときに縦長のディスプレイを搭載するスタイリッシュデザインを引き継ぎつつ、高画質なトリプルカメラを搭載しカメラフォンとしての性能も大きく引き上げた。メモリ構成も容量を増やし、Find N2 Flipの上位モデルとして販売される。
項目 | 内容 |
発表日 | 2023年8月29日 |
価格 | 6799元(約13万8000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 9200 |
ディスプレイ | 6.8インチ2520x1080ピクセル、120Hz、3.26インチ720x382ピクセル |
リアカメラ画素数 | 5000万+4800万超広角+3200万2倍望遠 |
インカメラ画素数 | 3200万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、12GB+512GB |
バッテリー | 4300mAh、44W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n5 / n8 / n12 / n20 / n28A / n38 / n41 / n66 / n77 / n78 / n79 |
サイズ | 166.2x75.2x7.45mm、85.5 x 75.8 x 16.45mm(折り畳み時)。191g |
低価格な高性能カメラモデル、vivo「iQOO Z8」
vivoのゲーミングモデル「iQOO」シリーズのコスパモデルが「Zシリーズ」。「iQOO Z8」は2023年3月発表「iQOO Z7」の後継機で、チップセットをより高性能なモデルに交換している。
カメラは実質シングルだが6400万画素を搭載、バッテリーは120W充電と高速な充電が可能。iQOOシリーズだけあって本体内部の冷却板総面積も2万mm2を確保しており、高性能ゲームプレイも快適に操作できる。
項目 | 内容 |
発表日 | 2023年8月31日 |
価格 | 1699元(約3万5000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 8200 |
ディスプレイ | 6.64インチ2338x1080ピクセル、120Hz |
リアカメラ画素数 | 6400万+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+256GB、12GB+256GB、12GB+512GB |
バッテリー | 5000mAh、120W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n5 / n8 / n28A / n41 / n77 / n78 |
サイズ | 164.58 x 75.8 x 8.79mm。200g |
格安ながらデカバ搭載のカジュアルゲーム機、vivo「Z8x」
vivo Z8のスペックを抑え1199元という低価格の「Z8x」は6000mAhの大容量バッテリーを搭載し長時間駆動を特徴とする。本体内部には放熱用の面積8736mm2のグラファイト板と液冷ヒートパイプも備えゲームプレイ中も効率よく放熱を行う。
項目 | 内容 |
発表日 | 2023年8月31日 |
価格 | 1199元(約2万4000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 6 Gen 1 |
ディスプレイ | 6.64インチ2338x1080ピクセル、120Hz |
リアカメラ画素数 | 5000万+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 800万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+256GB、8GB+256GB、12GB+256GB |
バッテリー | 6000mAh、44W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n5 / n8 / n28A / n3 / n38 / n40 / n41 / n77 / n78 |
サイズ | 164.63 x 75.8 x 9.1mm。199.6g |
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