山根康宏の「言っチャイナよ」

HONORとファーウェイが折りたたみ投入、シャオミも売れ筋5G機を一新

 世界最大のスマートフォン市場、かつ最大の5G加入者数を誇る中国で毎月発売された5Gスマートフォンを香港在住の携帯電話研究家、山根康宏が紹介する。

 2023年9月に発表・発売された5Gスマートフォンは11機種。内訳はシャオミ3機種、OPPO1機種、ファーウェイ3機種、HONOR 2機種、その他2機種。なおファーウェイの3機種は公式には5G対応は明示されていない。

 今月も折りたたみスマートフォン新製品が登場。HONORのV Purseはコンセプトとしてドイツで発表されたファッション端末で中国で実販売となった。

 ファーウェイは先月に続きチップセットと対応通信方式不明のMateシリーズ3機種を投入、折りたたみのMate X5や旧ポルシェデザインモデルを彷彿させるRSモデルを投入。シャオミはミドルレンジの主力機「Redmi Note」最新モデルを発表した。

1000元以下の格安5G機、ZTE「Changxing 50」

 ZTEの格安5Gスマートフォンが先月に続いて登場。8月発表の「XiaoXian 50」のバリエーション違いモデルで、背面デザインを変更している。1000元を切る価格で各キャリアで4Gから5Gへの移行客獲得の戦略的モデルとして販売される予定だ。

項目内容
発表日2023年9月7日
価格899元(約1万8000円)から
チップセットUNISOC T760
ディスプレイ6.52インチ2400×1080ピクセル、120Hz
リアカメラ画素数1300万
インカメラ画素数500万(水滴型ノッチ)
RAM/ROM構成4GB+128GB
バッテリー4000mAh
5G NR対応バンド不明
サイズ不明

最高のカメラと自社チップ搭載、ファーウェイ「Mate 60 Pro+」

 8月末に突如登場した自社チップセット搭載モデル「Mate 60」シリーズの最上位製品として「Mate 60 Pro+」が続けて発表された。

 チップセット非公開、通信方式非公開はMate 60シリーズと同様。性能としてはMate 60 Pro+の超広角カメラを1200万画素から4800万画素に引き上げた。メモリは16GBを搭載する。

項目内容
発表日2023年9月8日
価格8999元(約18万4000円)から
チップセットHiSilicon Kiriin 9000S(非公式情報)
ディスプレイ6.82インチ2720×1260ピクセル、120Hz
リアカメラ画素数4800万広角+4000万超広角+4800万3.5倍望遠
インカメラ画素数1300万(パンチホール)+深度測定
RAM/ROM構成16GB+512GB、16GB+1TB
バッテリー5000mAh、88W(有線)、50W(無線)
5G NR対応バンド5G対応非公開
サイズ163.65×79.0×8.1mm。225g

ファーウェイの薄型折りたたみモデルを5Gに対応させた「Mate X5」

 2023年3月に発表したファーウェイの折りたたみ4Gモデル「Mate X3」のチップセットを自社のKirinに換装し5G対応(非公式情報)としたモデルが「Mate X5」である。

 本体サイズや基本スペックはMate X3と変わらず、チップセットと外観デザインを変更した製品と言える。本体厚みは展開時5.3mm、折りたたみ時11.1mmとかなり薄い。

項目内容
発表日2023年9月8日
価格1万2999元(約26万6000円)から
チップセットHiSilicon Kiriin 9000S(非公式情報)
ディスプレイ7.85インチ2496×2224ピクセル、120Hz(外画面6.4インチ2504 x 1080ピクセル)
リアカメラ画素数5000万広角+1300万超広角+1200万3.5倍望遠
インカメラ画素数外画面800万(パンチホール)、内画面800万(パンチホール)
RAM/ROM構成12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+512GB、16GB+1TB
バッテリー5060mAh、66W充電(有線)、50W充電(無線)
5G NR対応バンド5G対応非公開
サイズ全開時161.8×145.8×4.4-8.8mm、折り畳み時156.9×72.4×11.1mm。243g(ヴィーガンレザーモデル)、245g

高級ボディーのミドルレンジ5Gスマホ、OPPO「A2 Pro」

 OPPOのミドルレンジ新シリーズの最上位モデルとなる「A2 Pro」は実質シングルカメラながら6400万画素と高画質のものを搭載。バッテリーの急速充電も67Wに対応し、バッテリーも4年寿命を謳う安心充電設計となっている。

 カメラ周りは最近流行りの円形台座デザインとしており、背面をヴィーガンレザーで仕上げた高級ボディーも提供。低価格ながらも上質感を味わえる。

項目内容
発表日2023年8月15日
価格1799元(約3万7000円)から
チップセットMediaTek Dimensity 7050
ディスプレイ6.7インチ2412×1080ピクセル
リアカメラ画素数6400万+200万(深度測定)
インカメラ画素数800万(パンチホール)
RAM/ROM構成8GB+128GB、12GB+128GB、12GB+256GB
バッテリー5000mAh、67W充電(有線)
5G NR対応バンドn1 / n5 / n8 / n28A / n41 / n77 / n78
サイズ162.7×74.3×7.99mm(紫、黒)、8.04mm(茶)。183g(紫、黒)、185g(茶)

ハンドバッグのような折りたたみスマホ、HONOR「V Purse」

 2023年9月頭、ベルリンで開催されたHONOR新製品発表会でグローバル向けにコンセプトモデルとして発表されたファッション端末が「V Purse」。

 ディスプレイを外側におりたたむ、山折り式のフォルダブルフォンだ。折りたたみ時、本体に鎖をつけてハンドバッグのように持ち運べるスタイルも提唱し、Always On Display機能により画面にチェーンなどを表示し、バッグ風に持ち歩くとチェーンも揺れるという遊び心もそなえている。

 折りたたみモデルだがチップセットはミドルハイレンジ向けでスペックはそれほど高くなく、ファッション製品として購入してもらおうと価格を抑えている。

項目内容
発表日2023年9月19日
価格5999元(約12万3000円)から
チップセットQualcomm Snapdragon 778G
ディスプレイ7.71インチ2348×2016ピクセル、90Hz(外画面6.45インチ2348×1088ピクセル、90Hz)
リアカメラ画素数5000万+1200万超広角
インカメラ画素数800万(パンチホール)
RAM/ROM構成16GB+256GB、16GB+512GB
バッテリー4500mAh、33W充電
5G NR対応バンド不明
サイズ全開時156.5×135.6×4.3mm、折り畳み時156.5×74.7×8.6mm。214g

自動車メーカー発の5Gスマホ「NIO Phone」発表

 中国の新興自動車メーカーNIO(上海蔚来汽車)からハイスペックなスマートフォン「NIO Phone」が発表された。

 NIOのEV(電気自動車)との連携が考えられており、ドアのかぎの開閉、エンジンONなどもスマートフォンから操作可能。またNIOが開発したAIアシスタント「NOMI」も利用可能だ。カメラは5000万画素を3つ搭載するなど性能も高い。

項目内容
発表日2023年9月21日
価格6499元(約13万3000円)から
チップセットQualcomm Snapdragon 8 Gen 2
ディスプレイ6.81インチ3088×1440ピクセル、120Hz
リアカメラ画素数6.81インチ3088×1440ピクセル、120Hz
インカメラ画素数画素数不明
RAM/ROM構成12GB+512GB、12GB+1TB、16GB+1TB
バッテリー5200mAh、66W充電(有線)、50W充電(無線)
5G NR対応バンド不明
サイズ不明

「億画素カメラ」のミドルレンジ、シャオミ「Redmi Note 13 5G」

 シャオミのミドルレンジモデル「Redmi Note」の2023-24年最新モデル3機種が登場した。「Redmi Note 13 5G」は1億画素カメラを搭載しつつ、価格は1099元と格安に抑えたエントリークラスのモデル。低価格ながら7.6mmと厚さも薄い。

項目内容
発表日2023年9月21日
価格1099元(約2万3000円)から
チップセットMediaTek Dimensity 6080
ディスプレイ6.67インチ2400×1080ピクセル、120Hz
リアカメラ画素数1億+200万(深度測定)
インカメラ画素数1300万(パンチホール)
RAM/ROM構成6GB+128GB、8GB+128GB、8GB+256GB、12GB+256GB
バッテリー5000mAh、33W充電(有線)
5G NR対応バンドSA:n1 / n5 / n8 / n41 / n28A / n78、NSA:n41 / n78
サイズ161.11×74.95×7.6mm。173.5g

2億画素カメラ搭載の「Redmi Note 13 Pro」

 Redmi Noteシリーズの中核モデルとなるのがシャオミ「Redmi Note 13 Pro」。チップセットはSnapdragon 7s Gen 2を採用、カメラは2億画素を含むトリプル仕上げ。バッテリーも67Wと充電速度を高めた。メモリ構成を増やし価格幅を広げることで購入者層も増やしている。

項目内容
発表日2023年9月21日
価格1399元(約2万9000円)から
チップセットQualcomm Snapdragon 7s Gen 2
ディスプレイ6.67インチ2400×1080ピクセル、120Hz
リアカメラ画素数2億+800万(超広角)+200万(マクロ)
インカメラ画素数1600万(パンチホール)
RAM/ROM構成8GB+128GB、8GB+256GB、12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+512GB
バッテリー5100mAh、67W充電
5G NR対応バンドSA:n1 / n5 / n8 / n41 / n28A / n78、NSA:n41 / n78
サイズ161.11×74.95×7.6mm。173.5g

ファッションブランドコラボモデルもあるシャオミ「Redmi Note 13 Pro+」

 Redmi Note 13シリーズ最上位モデルの「Redmi Note 13 Pro+」はRedmi Note 13 Proと同等のカメラを搭載しつつ、チップセットを高速化し、さらに120Wの急速充電にも対応した。

 本体デザインは3色のヴィーガンレザーを使ったデザインモデルに加え、日本のファッションブランド「A BATHING APE」とコラボしたモデルも販売される。

項目内容
発表日2023年9月21日
価格1899元(約3万9000円)から
チップセットMediaTek Dimensity 7200 Ultra
ディスプレイ6.67インチ2400×1080ピクセル、120Hz
リアカメラ画素数2億+800万(超広角)+200万(マクロ)
インカメラ画素数1300万(パンチホール)
RAM/ROM構成12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+512GB
バッテリー5000mAh、120W充電
5G NR対応バンドSA:n1 / n5 / n8 / n41 / n28A / n78、NSA:n41 / n78
サイズ161.4×74.2×8.9mm。204.5g

ゲーム特化のミドルハイレンジ、HONOR「X40 GT Plus」

 HONORのゲーミングモデル「X」シリーズからお手頃価格の「X40 GT Racing」が登場。144Hzの高速駆動ディスプレイでゲームの動きも滑らか。チップセットはあえてSnapdragon 888として2000元以下の価格を実現。

 13層の冷却システムを内蔵しハイエンドゲーム中も本体温度を1度引き下げることが可能、GPU Turbo X技術でGPU性能を3割ブートアップもできる。

項目内容
発表日2023年9月21日
価格1799元(約3万7000円)から
チップセットQualcom Snapdragon 888
ディスプレイ6.81インチ2388×1080ピクセル、144Hz
リアカメラ画素数5000万+200万(マクロ)+200万(深度測定)
インカメラ画素数1600万(パンチホール)
RAM/ROM構成12GB+256GB、12GB+512GB
バッテリー4800mAh、66W充電
5G NR対応バンドn1 / n5 / n8 / n28A / n41 / n78
サイズ166.1×75.8×8.5mm。199.5g

スポーツカーデザインの高級機、ファーウェイ「Mate 60 RS ULTIMATE DESIGN」

 ファーウェイ「Mate 60 Pro+」のボディーを高級仕上げにしたモデルがこの「Mate 60 RS ULTIMATE DESIGN」だ。

 以前ポルシェデザインと協業したモデル「RS Porsche Design」の復活版とも言える製品で、スポーツカーをイメージしたデザインをそのままに、セラミック仕上げとして高級感と耐久性を両立させている。

 8角形のカメラデザインなども意匠を引き継いだ。なおファーウェイから分離したHONORも独自に高級モデル「Magic5 Ultimate」などを出しており、両者で異なるテイストのプレミアム端末を展開しているのは興味深い。

項目内容
発表日2023年9月25日
価格1万1999元(24万6000円)から
チップセットHiSilicon Kiriin 9000S(非公式情報)
ディスプレイ6.82インチ2720 x 1260ピクセル、120Hz
リアカメラ画素数4800万広角+4000万超広角+4800万3.5倍望遠
インカメラ画素数1300万(パンチホール)+深度測定
RAM/ROM構成16GB+512GB、16GB+1TB
バッテリー5000mAh、88W(有線)、50W(無線)
5G NR対応バンド5G対応非公開
サイズ163.65×79.0×8.1mm。242g(黒)、246g(赤)
山根 康宏

 香港在住。中国をはじめ世界中のモバイル関連イベントを毎月のように取材し、海外の最新情報を各メディアで発信している。渡航先で買い集めた携帯電話は1000台以上、プリペイドSIMカードは500枚以上というコレクターでもある。