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「6G」は2029年に仕様リリース、7GHz帯で400MHzの帯域幅も策定

 米クアルコム(Qualcomm)は、同社公式ブログで、次世代通信規格である「6G」(第6世代の移動体通信向け規格)のスケジュールや基盤技術を解説するエントリーを公開した。グローバルの標準化団体である3GPPで、「6G」の最初の仕様「3GPP Release 21」の仕様確定までのロードマップや、6Gの基盤となる技術が確定したという。

「3GPP Release 21」のロードマップ

 「6G」の最初のバージョンとなる「3GPP Release 21」は、2027年3月に6Gの無線の範囲を定義するワークアイテムの承認が行われ、2028年9月に物理層、12月にはプロトコル設計の機能凍結(Functional Freeze)、2029年3月のASN.1の機能凍結により、「6G」の初期バージョンがリリースされる。

 「6G」の初期バージョンのリリースに先立ち、機能の方向性は2027年から2028年にかけて次第に具体化され、要件は機能凍結のマイルストーンを経て安定化した後、2029年の機能凍結により最終決定される。

7GHz帯で最大400MHz幅の新たな周波数帯

 「6G」の技術仕様に関連して、7GHz帯で最大400MHz幅におよぶ新たな周波数帯域が定義された。ネットワーク側からみると、最大400MHz幅のダウンロードおよびアップロードリンクが、端末側からみると、最大400MHz幅のダウンロードおよび200MHz幅のアップロードリンクが利用可能となる。

 これは、中帯域周波数における一般的な5G展開と比較して、扱える周波数帯が大幅に増加することを意味し、より広い帯域幅はより高いピークレートだけでなく、システム全体の容量とパフォーマンスの一貫性も向上させる。

 具体的には、より没入感のある高データレートのユーザーエクスペリエンス、双方向かつリアルタイムサービスに対するより速い応答性、より多くのデバイスとアプリケーションがネットワークを共有する際の信頼性の向上などの効果がある。

 これらの機能により、キャリアアグリゲーション(CA)に依存せずにワイヤレスシステムを進化させることができる。キャリアアグリゲーションには様々な要因によりバースト的なトラフィックへの対応には限界があることが示されている。

ソフトウェアの更新とハードウェアの革新

 ネットワークオペレーターの視点からは、既に投入済みの基地局やアンテナ設備などのソフトウェア更新により「6G」を展開できることが望ましいが、7GHz帯など新たな周波数の利用などの目的で、新たなハードウェアが必要となることも認識されている。

 7GHz帯の導入のほか、新しいLDPCベースグラフやコンスタレーション・シェーピングなど、検討中の機能のいくつかは、現在の5Gシステムが設計上サポートする範囲を超えており、新たなハードウェアの導入が必要となる。

 「6G」の展開においては、可能な限り5Gからスムーズな移行を可能にしつつも、5Gの既存のハードウェアの制限に縛られないように、優先順位のバランスを取ることが重要である。

未策定の「6G」仕様と今後の展開

 「6G」の初期リリース時期は決定したものの、どの程度周波数利用効率を向上するのか、パフォーマンスと実装の複雑さのトレードオフなどは確定していない。これらのポイントについては、9月のRAN本会議でより決定的な結論に達することが期待されている。