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ソフトバンクが7GHz帯の屋外実証実験、6G実用化に向け

 ソフトバンクは、ノキアと7GHz帯の電波による屋外実験を開始した。国内の通信事業者で初という。

屋外実証実験のイメージ

 実験は、屋外において、7GHz帯がどこまで届いてエリアを形成できるか、あるいは通信速度がどうなるかといった通信サービス向けの性能を検証し、実用化に向けた有効性を測る。

 利用する周波数帯は、7180~7280MHzで、100MHz幅になる。実験にあたり、ソフトバンクでは、7GHz帯の実験試験局免許を取得。6月に東京都中央区の銀座エリアに実験局は3局設置された。

 7GHz帯を用いる実験局は、ビル屋上にある3.9GHz帯の商用5G基地局の隣に設置された。これは、7GHz帯のエリアの広さや電波の特性を、5Gで用いられるSub-6(6GHz以下の周波数帯)と比べるため。

 さらに、Massive MIMO技術を駆使し、周囲に連続した通信エリアの構築も目指す。

使用する実験用端末/測定車の概要

 検証対象となる7GHz帯は、6G向けとして検討されている周波数帯という。5G向けの6425~7125MHz(Band n104)と合わせると、約2GHz幅にもなる連続した広い帯域を活用できる。電波の特性は実用化済みのSub-6に近く、超高速通信を実現しながらも、広い通信エリアを形成しやすい特長を備える。

 通信速度はもちろん、より多くの通信量を処理できるようにするため、モバイル通信サービス向けの周波数帯は、これまで利用されていない高い帯域の活用が模索されている。今後は生成AIなどの普及も通信量を爆発的に増やす要因になるとも指摘されている。ソフトバンクでは、6Gでは「通信容量の確保」と「エリア形成」のバランスが良い周波数帯として7GHz帯の活用が期待されていると説明している。