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新AIブラウザ「ChatGPT Atlas」、AIが操作を代行 スマホ版も近日公開

 OpenAIは、生成AI「ChatGPT」が組み込まれたブラウザ「ChatGPT Atlas」をリリースした。Appleシリコン(M1チップ以降)を搭載したMacで、「macOS 12 Monterey」以降のOSに対応する。Windows/iOS/Android版も近日中に提供開始予定。Free/Plus/Pro/Goプランと、プラン管理者の有効化によりEnterprise/Eduプランで利用できる。

主な機能

検索バー

 「新しいタブ」の検索バーはURLを入力するだけではなく、ChatGPTに質問することもできる。

サイトを開きながらサイドバーから質問

 Webサイトを開いている状態で「ChatGPTに質問」をクリックすると、展開されたサイドバーで説明を確認できる。表示中のページをChatGPTが把握できるため、Webサイトの文脈に沿った回答になるという。

文章のインライン編集

 メールなど、テキストフィールドに書き込みながらChatGPTを利用でき、文章入力の手助けをしてくれる。

履歴に基づく提案

 過去のページに戻ったり、日常的におこなっているタスクを自動化したりといった、履歴に基づいた提案を「新しいタブ」のページから確認できる。

ブラウザ内の操作

 以前アクセスしたサイトを確認したい場合、ユーザーが履歴からWebサイトを開き直す必要はなく、たとえば「昨日見た靴をもう一度開いて(見せて)」と頼めば自動的に処理してくれる。

ブラウザメモリの動作

 ブラウザメモリをオンにすると、閲覧したコンテンツの詳細を記憶し、よりスマートな提案を利用できるという。

 設定ですべてのブラウザメモリを確認でき、不要になったブラウザメモリのアーカイブや、閲覧履歴の消去といった操作ができる。ブラウザメモリがオンの場合でも、ChatGPTが閲覧できるサイトを指定できる。

 デフォルトでは、閲覧したコンテンツはモデルのトレーニングに使用されない。

ブラウザでネイティブに動作するエージェントモード

 以前から提供されていた、複数の作業をChatGPTが代行する「エージェントモード」が、Atlas内で直接操作を実行できるようになった。Plus、Pro、Businessプランのユーザーに向けたプレビュー版リリースとなる。現時点では初期段階のため、複雑なワークフローではエラーが発生する可能性があるという。

「明日、子どもたちとビーチに行くんだけど!いつものビーチ用品を用意できる?」とリクエストした場合

 安全対策として、コードの実行、ファイルのダウンロード、拡張機能のインストールといったことはできない。また、コンピューターやファイルシステム上の他のアプリにはアクセスできない仕様となる。金融機関など特定のサイトでは操作を確認するために一時停止するという。

 エージェントモードには依然としてリスクが伴うといい、ユーザーに代わって動作する際にミスを犯すだけでなく、Webページやメールなどに隠された悪意のある指示の影響を受ける可能性があるとする。

 脆弱性を継続的に監視・修正していくとしつつ、「このリリースは、Webの使用のほとんどがエージェント システムを通じて行われる未来への第一歩」だと位置づけている。