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クアルコムの「Snapdragon 8 Elite」8年サポート、対象チップは拡大方針

 スマートフォンでアプリやゲームなどを処理するチップセット(SoC)を手掛けるクアルコムが、21日、最新チップセット「Snapdragon 8 Elite」で8年間、ソフトウェアのサポートを続けていく方針を発表した。

 では、「Snapdragon 8 Elite」以外のチップセットではどうなるのか。本誌ではクアルコムのキーパーソンにあらためて聞いたところ、既存製品も含め、対象を拡充する方針が明らかにされた、

 話を聞いたのは、「Snapdragon 8 Elite」全体を統括するシニアディレクターのファラハニ・シャヒーン氏。

 シャヒーン氏によれば、そもそも8年のサポートを打ち出す背景には、環境への配慮があるという。スマートフォンとして、ハードウェアはまだ使い続けられるにも関わらず、ソフトウェア面が足かせになって使えなくなる、といった状況を避けるためだという。

 自分のスマートフォンとして数年使ったあと、お下がりとして子供や他の人に譲ったり、下取りに出したりしやすくなれば、1台のスマートフォンをより長く利用できるようになる。ソフトウェアが「長期間の利用を妨げる要因」になることを避けるため、8年のサポートを打ち出した。

 シャヒーン氏によれば、今回示した「8年」は、クアルコムから製品として提供を開始した時点から、ということになる。仮に、スマートフォンメーカーが2年後、「Snapdragon 8 Elite」を用いる機種を新たに発売した場合、それを購入するユーザーからすると6年間、クアルコムからのサポートの恩恵を受けられる、ということになる。

 また、シャヒーン氏は、6シリーズや7シリーズといった、フラッグシップ以外の「Snapdragon」についても、同じように長期間にわたるソフトウェアサポートを提供したいとコメント。

 これまでのスマートフォンからすれば、たとえば日本では3~4年程度で買い替える傾向にある。8年は製品寿命を超えた期間とみなすこともでき、シャヒーン氏は携帯電話にとっては8年はかなりの長期間であり、「十分な期間」と語っていた。