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NTT島田社長、ドコモの顧客基盤減に「そろそろ限界」 新プランや品質改善で反転目指す

 NTT(持株)の島田明社長は7日、同社の決算会見でNTTドコモのユーザー1人あたりから得られる収益を示すARPUや純増数低下へ危機感を示し、大容量プランの販売強化や通信品質の改善で反転を図りたい考えを話した。

NTT 島田明社長

 NTTの決算資料によれば、今期のドコモのARPUは3910円。前年同期は3990円と下落基調にあることがわかる。島田社長は、低容量プランの「irumo」の販売が伸びたことが収益性の低下につながったと話す。一方で、直近の状況は高価格帯のeximoを選ぶユーザーも増えており、販売をさらに強化することで、ARPUの回復を図りたい考えを示した。

 新プラン「eximo ポイ活」もARPUを上げる大きな手段と捉え、積極的にアピールしていく構え。また、屋外での動画視聴などの需要からeximoや「ahamo」の大盛りオプションなどもあわせて収益性回復の戦略としたいと話した。今年度内のプラス成長を目標とする。

 一方で、ドコモの純増数の今期実績は約18万件。前年同期は約47万件と下落が目立つ。島田社長は「ドコモはずっと顧客基盤を減らしてきた。そろそろ限界と思っている。しっかりシェアを守るような対策を打っていかなくてはいけない」と話した。ユーザーニーズにあわせた対応や通信品質改善などで顧客基盤を強化していく。

 楽天モバイルの契約者数が急成長しているが、島田社長はその影響について「競合他社とそんなに変わらない」とコメント。先に決算を発表していたKDDIとソフトバンクの両社では、楽天モバイルの勢いを認識しているものの、自社への影響度合いは低いと見解を示していた。