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KDDI、阪神甲子園球場の5G通信速度を1.6倍に向上

 KDDIは、5Gの通信品質向上の対策について、7月末に阪神甲子園球場への適用が完了したことを発表した。従来の5G通信と比較して、通信速度が1.6倍に向上したという。

 阪神甲子園球場の観客席エリアに設置済みの5GのSub6(3.7GHz帯)基地局6局を、すべてMMU(Massive MIMO Unit)対応設備に置き換え、基地局間の相互干渉を低減できる無線リソース管理技術を適用した。

 MMUでは、多数のアンテナ素子を利用したビームフォーミング技術を適用することで電波を効率的に届けられるだけでなく、同時に複数のユーザーの通信を収容するMulti-User MIMOを活用して高密度な通信が可能となる。

 今回はMMUの性能を最大化すべく、アンテナ配置も刷新した。

 先述の無線リソース管理技術の適用も含めた対策により、混雑時のSub6の周波数利用効率が大幅に改善。観客席エリアが満席となる場合でも、従来の5G通信と比較して通信速度が1.6倍に向上した。

 KDDIでは今後、本格的に5G SA(スタンドアローン)のネットワークスライシングの提供を予定しており、映像中継の安定した提供に取り組んでいく。