ニュース

KDDIが5G専用周波数によるエリア展開を本格化へ、衛星との干渉緩和でエリア拡大

KDDI 代表取締役社長 CEOの髙橋 誠氏

 KDDIは、4月以降に5G専用周波数(Sub-6)によるエリア展開を本格化し、3月末に9万の基地局を開設すると発表した。また、衛星との干渉緩和により、既存の基地局の出力調整が可能となり、エリアがより広範囲に広がることも明らかにした。

 同社 代表取締役社長 CEOの髙橋 誠氏は、2024年3月期第3四半期決算説明会で、「3月末には約9万局の基地局の開設を計画。2024年からSub-6の周波数の活用が本格化し、高速大容量低遅延の通信がより広範囲に利用できる。今期に業界最多のSub-6の基地局開設を予定している」と説明。

 また、総務省に提出した開設計画について「正直な話、結構大きく出していて、今年度が最終年」とし、計画通りやりきるという姿勢を示す一方、「一番課題があったのが衛星の干渉」とコメント。

 Sub-6の周波数の一部は、衛星通信の地上局との電波干渉で、地上局の近くではこれまで出力を抑えるなど対応が必要だった。

 これに関し、髙橋氏は「スカパーさんがものすごく協力していただいて、3月末に(地上局が)移転していただけると、この干渉がなくなる。これが大きくて、干渉がなくなるとパワーが出せるようになるので、Sub-6のエリアがどんと広がる」とした。すでに関西圏ではこれによるエリア拡大の実績があるとし、既存基地局の出力調整により、エリアを面的に拡大できると説明した。