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ドコモ、生成AIで脳の萎縮を予測する技術――生活習慣改善などに寄与

 NTTドコモは、MRIで撮影した脳から将来の脳の萎縮具合などを予測する生成AIを開発した。「docomo Open House'24」で展示される。

 MRIで撮影した脳の画像に画像生成技術を活用することで、将来の脳画像を予測する。脳全体のほか、記憶力に影響すると考えられている「海馬」と呼ばれる部分の大きさがどのように変化するかを予測できる。約500人、15万枚の脳画像のデータを活用してAIモデルを作成しており、医学博士・精神科医・認知症専門医の千葉悠平医師による医学的監修とBiomyによる協力で実現した。シミュレーションしたい年齢を入力することで現在との比較が可能で、3Dでも画像を閲覧できる。

 アルツハイマー病などの認知症患者は、健常者よりも海馬の萎縮が進んでいることがわかっている。2025年には高齢者の5人に1人が認知症という推計があるものの、脳の健康を意識する若年層は少ない。脳ドックの付加価値向上などに貢献するとしており今後、スマートフォンなどで得られる、利用者の生活習慣も加味した脳画像生成の実現を目指すほか、生活習慣改善のアドバイスにより脳の健康維持・改善を支援。脳ドックの受診意識の向上などを実現し、医療介護費の抑制につなげる。