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KDDIの端末出荷台数、前年同期169万台→今期127万台に減少 髙橋社長は国内メーカー減少にもコメント

髙橋誠KDDI社長

 28日、KDDIが2023年度第1四半期の業績を発表した。あわせて公表された資料では、端末出荷台数が127万台になったことが示されている。

 前年同期は169万台で、約42万台、減少した。前年度を通じて、四半期単位では平均165万台で推移していた。

 決算会見で髙橋誠KDDI社長は、端末出荷台数が減少した背景として、大幅な円安が進んだという為替の影響で、海外からの仕入れ分を含めて端末価格が上昇したことや、総務省の規制により割引額が2万円が上限となっていることがあるとし「少し懸念している」とコメント。

 総務省の規制については「転売対策は重要だが、5Gの浸透率を向上させるためには流動性を上げる必要もある。出荷台数は高くしていきたいが、環境がなかなか許さないのが現状」と語った。

FCNTの民事再生、京セラの個人向け端末撤退に

 5月、国内の携帯電話メーカーに関して、FCNTが民事再生を進めると発表したほか、京セラが個人向け端末の開発・販売から撤退すると発表した。

 こうした動きについて髙橋氏は、先述した端末出荷台数の減少を踏まえて「国内の出荷台数がシュリンク(縮小)している。これは、KDDIだけではなく他社も同じ状況だと思う。このなかで(国内だけで展開している)国内メーカーの採算性が厳しくなっていることは本当に申し訳ないというか、残念に思っている。京セラさんについてはコンシューマーが厳しくなっているが、今後、法人向けでお願いしていきたい」と語った。

 そして、最後に「個人的に、国内メーカーが相次いで撤退することは非常に残念です」とした。