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コンパクトな“ハイエンド”スマホ、ASUSが「Zenfone 10」をグローバル発表
2023年6月29日 22:30
ASUSは、Androidスマートフォンの最新機種「Zenfone 10」をグローバルで発表した。台湾のほか米国、ヨーロッパ地域で発売される。ヨーロッパでの価格は799ユーロ(8GB+128GBモデル、約12万4000円)~。日本での展開は明言されていない。
先代モデルの「Zenfone 9」から引き続き、片手で持てるサイズ感にこだわったハイエンドモデルで、1つのカメラを正面と背面で使い分けるフリップカメラの搭載はない。約5.9インチのディスプレイながら、重さを172gに抑えられており、後述の多彩なカラーラインアップも相まって、女性も持ちやすいデザインに仕上げられている。
カラーラインアップは、オーロラグリーン、ミッドナイトブラック、コメットホワイト、イクリプスレッド、スターリーブルーの5色展開。発売エリアによってラインアップは変更される可能性があるという。
片手で操作できるUI
片手で持てるサイズ感は、本体の大きさ/重さだけでなく、操作面にもこだわりが現れている。
たとえば、画面消灯時に右側面の音量ボタン(下げる)を2回押すと、カメラアプリが起動し、画面ロックを解除しなくてもすぐに撮影できる。
また、先代モデル(Zenfone 9)から引き続き、左側面の電源ボタン「ZenTouch」には、「長押し」や「2度押し」、「ボタン上で指を上下にスライド」それぞれに機能を割り当てることができる。たとえば、Chromeアプリで指をスライドさせることでWebページをスクロールさせられたり、2度押しで背面ライトのオン/オフができたりする。
この「ZenTouch」は、今回「ZenTouch 2.0」となり利用できる機能が充実した。たとえば、YouTubeアプリでは、動画視聴時の早戻しや早送り、いわゆるシークバーの操作がボタンのスライドでできるようになった。
このほか、画面右端から中央にスライドさせることでコントロールパネルやお気に入りのアプリのショートカットを設置できる「Edge Tool 2.0」が搭載される。
撮影体験
カメラは、背面に5000万画素のメインカメラ(F値1.9、1/1.56"、Sony IMX766)とその下に1300万画素の超広角カメラ(120°)、前面に記録画素数800万画素(有効画素数は3200万画素)のカメラを搭載。
メインカメラには、6軸ハイブリッドジンバルスタビライザーを搭載しており、強力な光学手ぶれ補正機能が利用できる。また、オートフォーカス機能や電子手ぶれ補正機能も搭載しており、それぞれを最適に機能させることでさまざまなシーンでの撮影に対応できる。
また、収録される音声では、風切り音が低減され、3Dサラウンドで没入感ある忠実なサウンド体験ができる。
撮影機能では、AIによりオブジェクトを自動で検知しパラメーターを調整するほか、超解像度技術をサポート。ポートレート機能や長時間露光によるライトトレイル/スタートレイル撮影機能を備える。
前面には、有効画素数3200万画素のカメラを搭載している。ピクセル配列に白ピクセルを挿入しており、記録される画素数は800万画素となるが、先代モデル比で光の取り込み量が67%向上し、ノイズが50%減少している。これにより、暗所でのポートレート撮影時でも、背景のディテールはそのままに、顔を明るく美しく撮影できる。
主な仕様
本体の大きさは68.1mm×146.5mm×9.4mm、重さは約172g。
ディスプレイは、約5.92型のOLED(有機EL)ディスプレイを搭載し、最大144Hzのリフレッシュレートや最大1100ニトの輝度、DCI-P3 112%の高色域、Delta-E < 1の色差をサポートしている。表面のカバーガラスは、「Gorilla Glass Victus」が採用されている。
チップセットは、「Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2」。メモリー(LPDDR5X)とストレージ(UFS 4.0)の組み合わせは、8GB+128GB、8GB+256GB、16GB+512GBの3種類。
電源周りでは、バッテリーは4300mAh、最大30Wの急速充電と、最大15Wのワイヤレス充電をサポート。長期間利用できるよう、先代モデルから約12.9%バッテリー寿命を伸ばしている。
また、バッテリー節約機能としてパワーセービング機能やスケジュールを設定して消費電力を抑える機能を搭載。バッテリー寿命を伸ばすため、使っていない時間にゆっくり充電する機能「Steady charging」機能や、満充電である時間をできるだけ短くする「Schedule charging」機能をサポートする。
外部端子はUSB Type-C(USB 2.0)と3.5mmオーディオジャックを搭載している。Wi-FiはWi-Fi7(IEEE 802.11 be/ax/ac/b/g/n、2.4GHz/5GHz/6GHz)、Bluetooth 5.3に対応。
ワイヤレスオーディオでは、AACのほかLDAC、aptX、aptX HD、aptX Adaptiveをサポートする。
IP65/IP68相当の防水防塵性能とNFC機能に対応する。おサイフケータイ(FeliCa)については、「技術的には対応している」としている。
ソフトウェアアップデートは、最大2回のメジャーOSアップデートと最大4年間のセキュリティアップデートを実施する。