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ASUS「Zenfone 11 Ultra」がグローバル発表――6軸ジンバルメインカメラはそのままに大型化、オンデバイスAIで通話翻訳など

 ASUSは、Androidスマートフォン「Zenfone 11 Ultra」をグローバルで発表した。価格は12GB+256GBモデルで999ユーロ(約16万1500円)~、事前予約をすると899ユーロ(約14万5300円)~で購入できる。日本での展開は明らかにされていない。

 Zenfone 10から画面サイズが大きくなった(5.92インチ→6.78インチ)ほか、オンデバイスでのAI機能を搭載しており、追加料金無くAI翻訳通話機能などが利用できる。なお、“Ultra”を冠しているが、Zenfone 11シリーズでは、発表時点では「Zenfone 11 Ultra」のみラインアップされている。

6軸ジンバル機能やピクセルビニングを備えたカメラ

 カメラは、背面に5000万画素のメインカメラ(1/1.56、F値1.9、IMX890)を搭載。近年のZenfoneシリーズではおなじみの6軸ジンバルを今回も搭載し、「Gimbal Stabilizer 3.0」でよりブレの少ない静止画/動画撮影をサポートする。また、被写体が人物の動画撮影時には、「AIポートレートビデオ」機能が利用でき、最高4K画質の動画で人物の顔を美しく撮影できる。

 AIを活用した撮影機能はほかにも「AIオブジェクトセンス」機能があり、RAW撮影後、オブジェクトをAIが検出し調整することで、さまざまなものが映り込む風景写真でも美しく撮影できる。また、花火など長時間露光撮影のような撮影体験が楽しめるライトトライアル機能や、夜間撮影モードなどを備えている。

 背面には、メインカメラのほか、1300万画素の超広角カメラ(120度、F値2.2)、3200万画素の望遠カメラ(F値2.4、光学手ぶれ補正、ピクセルビニング対応で記録画素数は800万画素)を搭載する。

 望遠撮影時でも、遠くの文字まではっきり撮影できる「ハイパークラリティ(HyperClarity)」は、深層学習モデルにより、画像をアップスケーリングする。

超広角カメラ
望遠カメラ

 前面には3200万画素(ピクセルビニング対応で記録画素数は800万画素)のカメラを備える。ピクセルビニングにより、明るさやノイズの改善が図られている。

ディスプレイ

 ディスプレイは6.78インチのAMOLED(有機EL)ディスプレイを備えている。1-120Hzの可変リフレッシュレートで、対応するゲームアプリなどで最大144Hzのリフレッシュレートをサポートする。

 カバーガラスは、「Gorilla Glass Victus 2」、ピーク輝度は2500ニトで、Delta-E<1、107% DCI-P3をサポートする。

オンボードのAI機能

 「Zenfone 11 Ultra」には、オンボードで動くAI機能が搭載されている。

 主な機能は「AI文字起こし」「AI通話翻訳」「AI壁紙」「AIノイズキャンセル」「セマンティック検索」がある。

 「AI文字起こし」機能では、録音した音声をAIモデルでテキスト化し、文脈をAIで解析し、結果を出力するもの。録音から文字起こしまで同じアプリで利用できる。対応言語は、日本語のほか、中国語、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語。

 「AI通話翻訳」では、相手の音声をAIで文字起こしし、それをAIで翻訳し音声でユーザーに伝える機能。自分が話す音声も翻訳され、相手の言語で音声で伝えることができる。対応言語は、日本語と中国語、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語。

 このほか、プロンプトとイメージに基づいて壁紙を生成する「AI壁紙」機能や電話や通話アプリ利用時のノイズを低減する「AIノイズキャンセル」機能、画像のメタ情報や内容を自動で読み取り検索できる「セマンティック検索」機能などを備える。

パソコンとの連携機能

 「Zenfone 11 Ultra」とパソコンを連携させる「ASUS GlideX」機能が備わっている。

 たとえば、パソコンとスマートフォンの間でドラッグ&ドロップ操作でファイルをやりとりできたり、片方のデバイスで操作できたり、スマートフォンのカメラをパソコンで使えたりする。

 また、パソコンで電話を取れる機能や、スマートフォンを操作せずにメッセージを返せる機能などが利用できる。

主な仕様

 本体サイズは163.8×76.8×8.9mm、重さは224g。

 チップセットは、「Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3」を搭載。Snapdragon 8 Gen 2と比較して、CPUは30%、GPUは25%高速化されている。

 メモリー(LPDDR5X RAM)とストレージ(UFS4.0 ROM)の組み合わせは12GB+256GBと16GB+512GBをラインアップする。

 ディスプレイは6.78インチのAMOLED(有機EL)ディスプレイで、ゲームアプリなどで最大144Hz駆動をサポートする。ピーク輝度は2500ニト。

 カメラは、背面に5000万画素のメインカメラ(6軸ジンバル、1/1.56、F値1.9、IMX890)と1300万画素の超広角カメラ(F値2.2)、3200万画素の望遠カメラ(3倍、F値2.4、光学手ぶれ補正、ピクセルビニング対応で記録画素数は800万画素)。前面には3200万画素(ピクセルビニング対応で記録画素数は800万画素)のカメラを備える。

 音響面では、3.5mmのオーディオジャックを備えるほか、aptX Adaptiveをサポート。本体には11×15mmと12×16mmのスピーカーを備える。

 バッテリーは5500mAhで、有線で最大65W、無線(Qi)で最大15Wの急速充電をサポートしている。普段使いで最大26.4時間の電池持ちだという。

 対応バンドは、5Gがn1、n2、n3、n5、n7、n8、n12、n18、n20、n25、n26、n28、n38、n40、n41、n48、n66、n77、n78、n79(SA/NSA対応)。

 4Gは、B1、B2、B3、B4、B5、B7、B8、B12、B17、B18、B19、B20、B25、B26、B28、B32、B66(FDD-LTE)、B34、B38、B39、B40、B41、B42、B43、B48(TDD-LTE)。SIMは、nanoSIM×2(DSDV)をサポート、eSIMは非対応。

 IP68相当の防水防塵性能、Wi-Fi 7とBluetooth 5.4、NFCをサポートする。

 OSのアップデートは、最大2回のOSメジャーアップデートと、最大4年間のセキュリティアップデートに対応する。

 カラーラインアップは、Misty Grey(ミスティグレイ)、Skyline Blue(スカイラインブルー)、Eternal Black(エターナルブラック)、Desert Sand(デザートサンド)の4色展開。

Misty Grey(ミスティグレイ)
Skyline Blue(スカイラインブルー)
Eternal Black(エターナルブラック)
Desert Sand(デザートサンド)