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ASUS「Zenfone 10」発表イベント、ユーザーの生活やイベントに寄り添った“片手で持てる”ハイエンドモデル

 ASUSは、スマートフォン「Zenfone」シリーズの最新機種「Zenfone 10」をグローバル発表した。価格は、8GB+128GBモデルが799ユーロ、8GB+256GBモデルが849ユーロ、16GB+512GBモデルが929ユーロ。日本での展開は明らかにされていない。

 発表イベントは、オンラインで実施され、ユーザーの生活やイベントなど、ユーザーの利用体験をメインとした紹介がされた。

小型なフラッグシップモデルを追求

 テクニカルマーケティングディレクターのサッシャ・クローン(Sascha Krohn)氏は、「コンパクトなフラッグシップであるZenfone 10では、巨大なディスプレイが主流のスマートフォン業界のなかでより優れた携帯性と、便利な片手操作を提供できる」と開発方針を説明。

 また、最上位のカメラシステムと高速のチップセット、メモリー、ストレージを備えたフラッグシップ機能を、ほかの機種よりはるかに軽量で小さなサイズで用意しているとし、大画面化が進む業界に一石を投じる意向を示した。

 先述の「便利な片手操作」については、「私たちの目玉」(クローン氏)とする「ZenTouch 2.0」を搭載している。指紋センサー内蔵電源ボタンは、スライド操作もサポートしており、WebページのスクロールやYouTubeアプリのシークバー操作、Spotifyのプレイリスト操作にも利用できると説明。

 また、Wi-FiやBluetooth設定などのコントロールを、画面右端をタップすると表示できる「Edge Tool 2.0」を搭載することで、両手を使わなくても利用できるとアピールした。

 Zenfone 10では、持続可能な社会実現への取り組みも実施しており、本体のバックカバー素材はバイオベース素材を一部採用しているほか、パッケージも100%再生紙、大豆ベースのものが使用されている。

 アウトドアなどのシーンでも利用しやすいよう、IP68相当の防水防塵性能を備えているほか、メインカメラには、洗練され改良されたという6軸ジンバルシステムを搭載しており、さまざまな撮影シーンで美しく撮影できる。

 背面のカメラには、ソニー「IMX766」センサーを備えた5000万画素カメラと、1300万画素で視野角120°の超広角カメラを搭載している。

 動画撮影時の電子式手ぶれ補正機能には、「アダプティブEIS」を搭載している。アダプティブEISでは、撮影状態に合わせて最適な手ぶれ補正を実現する。たとえば、手ぶれがひどいシーンでは、画角を犠牲にする代わりにブレのない映像を収められるが、手ぶれが小さいシーンでは、自動的に画角を拡大して画質が高いブレの少ない映像を収録できる。

 動画撮影時には、ノキアの「OZO Audio」により、クリアで没入感の高いオーディオを週力できる。

こだわりの撮影機能

 続いて、シニアグローバルプロダクトマネージャーのアリエル・チェン(Ariel Cheng)氏は、撮影機能をソフトウェア面を中心に紹介した。

 たとえば、AI機能の活用では、物体を検知する機能を搭載している。この機能では、AIでオブジェクトを認識し、たとえば風景写真では、色や空といった情報を識別し、それぞれの要素を最適化し、空はより青く、緑を深くできる。

 また、ハイパークリア機能を使えば、暗所撮影などでもクリアにズーム撮影ができる。このほか、ポートレートモードではより顔のディテール再現が強化されていたり、三脚なしでライトテール撮影や長時間露光撮影が楽しめたりする。

 クイックショット機能を使用すれば、音量(-)ボタンを2回押すと撮影モードとなるため、決定的瞬間を逃すことなく撮影できるとしている。

 一方、これまでスペースの制約上低めだった前面カメラについては、ピクセルビニング技術を取り入れ、画質の向上が図られている。レンズに入る光の量は67%増加しノイズが50%減少している。

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基本スペック

 クローン氏が再び登場し、基本的なスペックを紹介した。

 チップセットは、「Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2」。メモリー(LPDDR5X)とストレージ(UFS 4.0)の組み合わせは、8GB+128GB、8GB+256GB、16GB+512GBの3種類。プロセッサーの性能向上で、約12.9%バッテリー持ちが向上しており、「朝から晩まで充電なしで利用できる」とアピール。バッテリーは4300mAh、最大30Wの急速充電と、最大15Wのワイヤレス充電をサポート。

 ディスプレイは、約5.92型のOLED(有機EL)ディスプレイを搭載し、最大144Hzのリフレッシュレートや最大1100ニトの輝度、DCI-P3 112%の高色域、Delta-E < 1の色差をサポートしている。

 オーディオ面では、3.5mmオーディオジャックや複数人で楽しめるステレオスピーカーを搭載。Bluetoothオーディオや、Snapdragon Sound、AptX、カスタムイコライザー機能をサポートしている。

 また、過去のZenfoneからZenfone 10にデータを移行するツールを用意しており、パソコンなどを使用せずに端末間でデータや設定をそのまま移行させられる。

純正ケース

 Zenfone 10では、本体付属ケース以外に純正ケースを用意している。ケースの裏側は、キックスタンドやカードケースなどを取り付けられるアタッチメント式となっている。

 たとえば、キックスタンドを装着し横向きにZenfone 10をセットすると、自動でYouTubeアプリを立ち上げられる。

ハイライト
ASUS Zenfone 10 グローバル発表会