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KDDI、風力発電機向け点検・補修ロボットを開発するLEBO ROBOTICSへ出資

 KDDIは、2022年12月28日にKDDI Green Partners Fundを通じて、風力発電機向け点検・補修ロボットの開発およびサービス・商品の販売を行うLEBO ROBOTICSに出資した。

風力発電機向け点検・補修ロボットイメージ

 LEBO ROBOTICSが開発する風力発電機向け点検・補修ロボットは、地上からの操作によりブレード上を移動し、落雷対策のための導通確認や補修を実施できる。

 メンテナンス箇所の形状の計測・分析から研削、補修材を用いた補修までを、高い精度で実施できる。これにより、省人化と補修技術の平準化を図れる。さらに、作業時間の短縮や予防保全の実現により、風力発電保全と発電効率の向上に寄与するという。

出資の背景

 風力発電は、カーボンニュートラル実現に必要な再生可能エネルギーの主力電源の1つとして期待され、世界中で導入が加速している。日本では、資源エネルギー庁が策定した「エネルギー基本計画」において、風力発電の拡大が期待されている。

 2030年の風力発電導入容量は、全世界で2020年比で4倍増、日本では5倍増が見込まれており、運用保守市場の拡大が予測される。

 風力発電設備のブレードは、空気中の微粒子や風雨に晒されるため、損傷・劣化しやすい。そのため、毎年1回の定期的な点検・補修が必要となる。

 また、表面の小さなダメージであっても発電効率の低下につながるため、高い精度での補修技術が求められる。風車の大型化や基数の増加が進むにつれ、点検や補修における人材不足やコストの高騰が懸念される。

 このような背景や課題解決に向け、LEBO ROBOTICSに出資したという。