ニュース

“LTEの父”尾上誠蔵氏、ITU電気通信標準化局の次期局長に選出

 国際電気通信連合(ITU)は、ルーマニア・ブカレストでの全権委員会議における幹部職員選挙で、日本の尾上誠蔵氏を電気通信標準化局の次期局長として選出した。

 NTTドコモにおいて数々の要職を歴任し、2017年~2021年までドコモ子会社のドコモ・テクノロジ社長を務めた同氏は、国際的に通信技術の標準化に大きく貢献してきた。その功績から、「LTEの父」とも称されている。

 ブカレストでの投票には181の加盟国が参加し、過半数として90票が必要とされた。そのうち、尾上氏は93票を獲得。チュニジアのビレル・ジャムーシ(Bilel Jamoussi)氏が65票、ドイツのトーマス・ジルケ(Thomas Zielke)氏が21票を獲得した。

 ITUは、国連の専門機関のひとつとして、電気通信分野を担っている。尾上氏が電気通信標準化局の局長候補として擁立されたのは、2021年9月のこと。総務省は当時の発表文で、「次期電気通信標準化局長は、2030年代の通信ネットワークの標準化を担うと想定される」としていた。