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MM総研調査、5G利用者の7割が4Gとの違いを意識できず

 MM総研は、携帯電話利用者に対しアンケート調査を実施し、5Gスマートフォンの利用用途・サービスについてまとめた。アンケート調査は15~69歳の男女を対象に2022年7月にネット上で行われた。回答数は4万21人。

5G利用者の7割が4Gとの違いを意識できず

 5G通信を意識して利用した経験があるサービスの調査では、「特に意識して利用したサービスや機能はない」(69%)「動画のダウンロード、ストリーミング再生」(13%)となり、レポートでは「多くの5Gスマートフォン利用者が、実際に利用する中で5Gと4Gとの間に大きな違いを体感できていない実態が明らかとなった」と指摘する。

5G通信を意識して利用した経験があるサービス(複数回答)

4G/5Gともに動画のダウンロード・ストリーミング利用が最多に

 スマートフォンで週1回以上利用するサービスの調査においては、5Gスマートフォン利用者では「動画のダウンロード、ストリーミング再生」(47.6%)が最多となった。次いで「アプリのダウンロード」(34.0%)、「音楽のダウンロード、ストリーミング再生」が 26.2%、「オンラインゲーム」(24.4%)、「電子書籍の閲覧・読書」(21.7%)と続いている。

 4Gスマートフォン利用者でも「動画のダウンロード、ストリーミング再生」(39.6%)が最多となった。次いで「アプリのダウンロード」(30.6%)、「オンラインゲーム」(20.3%)、「音楽のダウンロード、ストリーミング再生」(18.5%)、「電子書籍の閲覧・読書」(17.2%)と続いている。

スマートフォンで週1回以上利用するサービス

 また5Gスマートフォンは4Gスマートフォンよりも月間で利用するモバイルデータ通信量が3.9GB多いという調査結果となった。

スマートフォンの月間モバイルデータ通信量(GB)

「5Gへの期待と実際の利用実態には差」

 スマートフォンで利用するサービスについて、5Gスマートフォン利用者に対しては5G通信を意識して利用した経験を、4Gスマートフォン利用者に対しては5G通信を活用したサービスの今後の利用意向についての調査した。

 5Gスマートフォン利用者では「動画のダウンロード、ストリーミング再生」(41.7%)が最多となった。次いで「アプリのダウンロード」(26.4%)、「音楽のダウンロード、ストリーミング再生」(25.1%)と続く。

 4Gスマートフォン利用者では「動画のダウンロード、ストリーミング再生」(55.6%)で最多となった。次いで「音楽のダウンロード、ストリーミング再生」(9.0%)、「アプリのダウンロード」(26.0%)で続いている。

5G利用者のサービス利用経験と4G利用者の5Gでのサービス利用意向

 MM総研では、調査結果を踏まえ、「動画コンテンツが5Gで快適になる」との期待と、利用実態が差がある結果になった、としており、ユーザーが5Gと4Gの大きな違いを体験できていなこと、動画以外に5Gならではのキラーコンテンツがないことが原因と分析。「ユーザーに4Gと5Gの違いをより分かりやすい形で訴求していくことが求められるだろう」としている。