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グーグル、宅配業者の"ラスト1マイル問題"を解決する取り組み

 Google(グーグル)は、デリバリー事業者が顧客の家などに商品を配達する際に、より速やかに配達を完了させるために、Google Mapsプラットフォームチームが取り組んだ改善について、同社公式ブログのひとつで紹介している。

 AndroidおよびiOS向けのアプリに統合されたNavigation SDKにより、経路上の信号機や一時停止標識をアプリ上で確認できるようにした。また、滑らかなカメラとズームコントロールによって、宅配失敗の件数を減らし、平均配達時間を短縮できるようになるという。

 このほか、宅配ドライバーの目的地の建物を強調表示するほか、ターンバイターンナビゲーションのガイダンス上に、建物の番号と外観を表示することで、ラスト1マイルにおける宅配失敗などのミスを最小限に抑えられる。また、集配における成功率も高めることができる。

 Google Mapsプラットフォームチームは、DoorDash(ドアダッシュ)の製品・データサイエンスチームと協力し、宅配業界特有の問題解決にあたった。その結果、配送の最終区間でドライバーが顧客に到着するまでの時間と労力が最大の課題の一つであることが判明した。

 配達時間の短縮と配達失敗率を低下させるため、Google Mapsプラットフォームチームは、地図上に建物の外観と建物番号を追加してドライバーが目的の建物に到着しやすくしたほか、基本的な位置精度を向上して到着通知を改善したり、ズームとカメラコントロールのカスタマイズによってマップの詳細とロケーションコンテキストをスムーズに行き来できるようにしたりした。

 DoorDashのシニアディレクター、Kevin Fu氏は「Doordashでは、ドライバーと顧客の物理的な引き渡しに最も時間と費用がかかっている。Google Mapsプラットフォームチームと直接協力し、ドライバーがより多くの注文を完了するための方法を発見した。これらの新機能によって、1件の注文完了までの所要時間が大幅に改善され、年間で200万時間以上の節約につながった。」と、Google Mapsプラットフォームチームとの取り組みについてコメントした。