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ストレス軽減・達成感など高めるAI構築へ、KDDIなど3者

 KDDIとKDDI総合研究所(KDDI総研)は、情報通信研究機構(NICT)とともに精神状態を向上させるAIの共同研究を開始した。2026年頃を目処に、個人の特性や目的に応じた、能力を最大化する刺激を生成するAI構築を目指す。

 同研究では、KDDIとKDDI総研の心理・行動推定技術と、NICTの脳情報科学に関する知見を活用するという。2022年度は、脳波における視聴覚刺激と精神状態や個人の特性との関係性解明を目的とした研究に取り組む。これまでの研究から、視覚や聴覚からの刺激で引き起こされる感情など、精神状態の変化を脳波から検出できる可能性が確認できているという。

 一方で、その刺激の内容と視聴覚刺激前後の精神状態の関係性や性別、年代、趣味嗜好などの個人特性や環境による精神状態の違いは明らかになっていない。3者は2022年度に取り組む研究結果をもとに、2026年頃を目処に個人に合わせて最適な視聴覚刺激を提示するAIの構築を目指す。

左=脳波系装着図 右=動画視聴中の脳波

 これにより、脳波をもとに、個人に合った視聴覚刺激をコントロールすることで、誰もが仕事や人間関係、運動、勉強などで受けるストレスを軽減。達成感や自己肯定感を高めて長期的な幸福度の向上を目指すという。