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中外製薬やソフトバンクら生成AIで新薬開発、共同研究へ

 ソフトバンク、中外製薬、SB Intuitionsの3社は、生成AI(人工知能)を活用した新薬開発における臨床開発業務の革新を目指す共同研究に向けた基本合意を30日、締結したと発表した。

 3社は、「臨床開発業務の生産性を大幅に高めて、新薬開発のスピードアップを目指す」とし、現在の新薬開発で一つの医薬品が市場に流通するまで約9~17年かかる時間と、失敗も含めた数百億~数千億円規模の多額な投資が掛かる中、臨床開発業務はコスト・期間の両面で生成AIの活用による効率化・生産性向上が期待できるとしている。

AIエージェントのイメージ

 そこでまずは、「臨床開発業務を自律的に実行できるAIエージェントと、その能力を最大限に引き出すことができる製薬産業に特化した大規模言語モデル(LLM)を、共同で開発。このLLMに基づいた生成AIの活用により、臨床試験にかかる要員・費用の大幅な効率化を目指す」としている。

 また業務への生成AIの導入は段階的に実施していくとし、文書の自動生成や疾患情報、業界規制、データ解析などの作業にAIエージェントのプロトタイプを開発する。その後、作業を臨床開発業務全体に拡大し、複数のAIエージェントが連携するマルチエージェントシステムへと発展させていくとのこと。

臨床開発におけるAIエージェント活用による期待効果

 今回の共同研究においての各社の役割は以下の通りだ。

各社役割
中外製薬臨床開発特化LLMの学習用データの提供と臨床開発業務におけるAIエージェントの企画および評価
ソフトバンクAI計算基盤の提供、臨床開発特化LLMおよびAIエージェントの社会実装推進
SB Intuitions臨床開発特化LLMに関する研究開発、臨床開発AIエージェントに関する研究開発

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