山根康宏の「言っチャイナよ」
7000mAhデカバモデルやポルシェデザインのカメラスマホが登場
2025年1月31日 00:01
世界最大のスマートフォン市場、かつ最大の5G加入者数を誇る中国で毎月発売された5Gスマートフォンを香港在住の携帯電話研究家、山根康宏が紹介する。
2024年11月に発表・発売された5Gスマートフォンは18機種。内訳はOPPO 1機種、OnePlus 2機種、realme 1機種、vivo 1機種、HONOR 6機種、その他1機種。
HONORは売れ筋モデル「HONOR 300」シリーズ3機種に加え、ポルシェデザインのハイエンド製品を投入。OnePlusは高性能チップセット搭載のAceシリーズ2機種を発表した。realme新機種の7000mAhの大容量バッテリー搭載など、最近のモデルはシリコンケイ素系バッテリー採用により容量アップがトレンドになっている。
HONOR中核モデルの「HONOR 300」シリーズ3機種登場
HONORの中核シリーズと言える数字3桁型番のモデルがマイナーチェンジし、「HONOR 300」シリーズとして登場。2024年5月登場の「HONOR 200」シリーズの仕様変更モデルだが、3機種登場することで性能にも差をつけている。シリーズ最下位モデル「HONOR 300」は、前モデル「HONOR 200」と基本性能は同等だが、カメラを1つ減らして価格を引き下げた。なおHONOR 300シリーズは「旅行写真神機」というニックネームで、旅先でのポートレート撮影に向いたモデルとしてもアピールされている。
項目 | 内容 |
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発表日 | 2024年12月2日 |
価格 | 2299元(約4万9000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 7 Gen 3 |
ディスプレイ | 6.7インチ 2664 x 1200ピクセル、120Hz、4000nits |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+1200万超広角 |
インカメラ画素数 | 5000万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+256GB、12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+512GB |
バッテリー | 5300mAh、100W充電(有線) |
5G NR対応バンド | 非公開 |
サイズ | 161.0 x 74.2 x 6.97mm。175g |
デュアルフロントカメラの旅スマホ、「HONOR 300 Pro」
HONOR 300シリーズ中核モデルの「HONOR 300 Pro」は、深度測定を含めたデュアルフロントカメラで自撮りも美しいボケ撮影が可能。前モデル「HONOR 200 Pro」のチップセット性能を高め、バッテリー周りも機能アップ。HONOR 300シリーズ3機種ともカメラ周りのデザインを一新したが、HONOR 300 Proは背面に段差を付けたデザインで横向きで写真撮影時も保持しやすくなっている。
項目 | 内容 |
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発表日 | 2024年12月2日 |
価格 | 3399元(約7万3000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3 |
ディスプレイ | 6.78インチ 2700 x 1224ピクセル、120Hz、4000nits |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+1200万超広角+5000万3倍望遠 |
インカメラ画素数 | 5000万+200万深度測定(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+512GB |
バッテリー | 5300mAh、100W充電(有線)、80W充電(無線) |
5G NR対応バンド | 非公開 |
サイズ | 163.8 x 75.3 x 8.2mm。199g |
シリーズ初のぺリス子カメラを搭載した「HONOR 300 Ultra」
前モデルには無かったUltraの名を付けた「HONOR 300 Ultra」はカメラの望遠性能を高めたモデル。数字モデルシリーズで初となるペリスコープ式の望遠カメラを搭載した。ホワイトモデルの背面は花びらのようなモールドを施し、美しさと滑り止めを両立した。メモリ構成も高めの組み合わせとし、ハイエンドモデルに近い価格設定となっている。
項目 | 内容 |
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発表日 | 2024年12月2日 |
価格 | 4199元(約9万円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3 |
ディスプレイ | 6.78インチ 2700 x 1224ピクセル、120Hz、4000nits |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+1200万超広角+5000万3倍望遠 |
インカメラ画素数 | 5000万+200万深度測定(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+512GB、16GB+1TB |
バッテリー | 5300mAh、100W充電(有線)、80W充電(無線) |
5G NR対応バンド | 非公開 |
サイズ | 163.8 x 75.3 x 8.2mm。199g |
7000mAhのデカバと明るいディスプレイを搭載したゲーム機、realme「Neo7」
低価格ながらゲーミングユーザーをターゲットにするrealmeの「Neo7」は7000mAhの大型バッテリーで駆動時間を延ばし、移動中でもゲームの中断を最小限にすることができる。特大べーパーチャンバーと高性能サーマルジェルなどの組み合わせで長時間のゲームセッションもパフォーマンスを落とさない。6000nitsの高輝度ディスプレイで屋外でも明るい表示が可能だ。本体背面はラインを組み合わせた近未来デザインに仕上げている。
項目 | 内容 |
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発表日 | 2024年12月12日 |
価格 | 2099元(約4万5000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 9300+ |
ディスプレイ | 6.78インチ 2780 x 1264ピクセル、120Hz、6000nits |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+800万超広角 |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+256GB、16GB+512GB、16GB+1TB |
バッテリー | 7000mAh、80W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n5 / n8 / n20 / n28A / n38 / n40 / n41 / n66 / n77 / n78 |
サイズ | 162.55 x 76.39 x 8.56mm。213g |
WIKOブランドの5G低価格機、「Hi Changxiang 70 Plus」
ファーウェイ製品ベースの5G化モデルで、Wikoブランドから販売される「Hi Changxiang 70 Plus(Hi Enjoy 70 Plus)」は5Gのエントリーモデルだ。バッテリー容量は6100mAhと一般的な製品より大型化し長時間利用にも対応。耐寒温度の下限は20度で中国北部の極寒地域での利用も考えられている。屋外で86dBの大音量を再生できるスピーカーも内蔵し、手軽に音楽を共有できる設計にもなっている。OSはファーウェイと同じエコシステムを利用できるHarmonyOS Connectを搭載した。
項目 | 内容 |
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発表日 | 2024年12月12日 |
価格 | 1399元(約3万円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 700 |
ディスプレイ | 6.75インチ 1600 x 720ピクセル、90Hz |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+800万サブ |
インカメラ画素数 | 800万(水滴型ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 8GB+256GB、12GB+256GB、12GB+512GB |
バッテリー | 6100mAh、40W充電(有線) |
5G NR対応バンド | 非公開 |
サイズ | 168.3 x 77.7 x 8.88mm。212g |
HONOR初のGTモデル、「HONOR GT」
GTという名前から高いコスパを誇るイメージを連想させるHONORの「HONOR GT」は、同月発表の「HONOR 300」をベースにチップセットは「HONOR 300 Pro」と同じSnapdragon 8 Gen 3を搭載し、2000元台前半の価格ながら高いスペックを提供する。GTの名に相応しく背面もスポーティーなデザインに仕上げた。なおゲーム利用を意識してかフロントカメラ性能は抑えている。ラインナップの拡充を別モデルとすることで広げるという、うまく仕上げた製品だ。
項目 | 内容 |
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発表日 | 2024年12月16日 |
価格 | 2199元(約4万7000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3 |
ディスプレイ | 6.7インチ 2664 x 1200ピクセル、120Hz、4000nits |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+1200万超広角 |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+256GB、16GB+512GB、16GB+1TB |
バッテリー | 5300mAh、100W充電(有線) |
5G NR対応バンド | 非公開 |
サイズ | 161.0 x 74.2 x 7.7mm。196g |
美しいデザインのエントリー5Gスマホ、vivo「Y300」
先にProモデルが出ていたvivoのエントリー5G機が「Y300」である。背面デザインはハイエンドモデルで主流の円形カメラベゼルを採用、カラーリングも青(緑)モデルは美しい紋様を表面に配した。チップセット性能を抑えることで価格を1000元台半ばとしている。
項目 | 内容 |
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発表日 | 2024年12月16日 |
価格 | 1399元(約3万円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 6300 |
ディスプレイ | 6.77インチ 2392 x 1080ピクセル、120Hz、1800nits |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 800万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256GB、12GB+256GB、12GB+512GB |
バッテリー | 6500mAh、440W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n5 / n8 / n28A / n38 / n40 / n41 / n78 / n77 |
サイズ | 163.57 x 76.18 x 7.79、7.85(青)mm。199.9g |
ポルシェデザインの高性能カメラフォン、HONOR「Magic7 RSR Porsche Design」
HONORとポルシェデザインのコラボモデルとなる「Magic7 RSR Porsche Design」は、高性能カメラモデルの「Magic7 Pro」をベースにスポーツカーをイメージした流線型美溢れるデザインに仕上げたラグジュアリーな製品だ。ストレージは2TBモデルも提供される。カメラ構成はMagic7 Proと同等だが2億画素の望遠カメラはF値を若干高め、より性能を上げている。
項目 | 内容 |
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発表日 | 2024年12月23日 |
価格 | 7999元(約13万2000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 8 Elite |
ディスプレイ | 6.8インチ 2800 x 1200ピクセル、120Hz、5000nits |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+5000万超広角+2億3倍望遠 |
インカメラ画素数 | 5000万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 16GB+512GB、24GB+2TB |
バッテリー | 5850mAh、100W充電(有線)、80W充電(無線) |
5G NR対応バンド | 非公開 |
サイズ | 162.7 x 77.1 x 8.8mm。228g |
防水性能を高めたミドルレンジ、OPPO「A5 Pro」
OPPOのベーシックライン「A」シリーズの最新上位モデル「A5 Pro」は、IP68、IP66、IP69など18種類の防水性能に対応したタフなモデル。日常ユース以上の環境でも強度を高めている。マイナス35度の環境でも4時間の待ち受けが可能だ。ディスプレイはGorilla Glass Victus 2でカバー。自然岩石風という背面仕上げは鉱物風の自然観と硬質感を表現、新年に合わせた限定色の「赤」も投入される。
項目 | 内容 |
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発表日 | 2024年12月24日 |
価格 | 1999元(約4万3000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 7300 |
ディスプレイ | 6.7インチ 2412 x 1080ピクセル、120Hz、5000nits |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+256GB、8GB+256GB、12GB+256GB、12GB+256GB |
バッテリー | 6000mAh、80W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n5 / n8 / n28A / n41 / n77 / n78 |
サイズ | 161.5 x 74.85 x 7.67(紫、赤)、7.55(白、黒)mm。186g(紫、赤)、180g(白、黒) |
ダイナミックアイランド風の通知対応、HONO「Play9T Pro」
1000元台の低価格5G機であるHONOR「Play9T Pro」は全体のスペックを抑えつつも、シングルカメラを横長のパンチホールとして、通知などをカメラ周りに黒背景で表示するiPhoneのダイナミックアイランド風の通知を可能にした。格安機ながらiPhoneっぽさを味わえるという演出だ。性能に特筆すべき部分はないが、他のHONORモデル同様に背面仕上げは美しくまとめている。
項目 | 内容 |
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発表日 | 2024年12月26日 |
価格 | 1099元(約2万4000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 6080 |
ディスプレイ | 6.7インチ 2412 x 1080ピクセル、90Hz、2000nits |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 800万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+256GB、12GB+256GB |
バッテリー | 5000mAh、35W充電(有線) |
5G NR対応バンド | 非公開 |
サイズ | 161.05 x 74.55 x 7.12mm。172g |
ゲームユーザーもターゲットにするOnePlus「Ace 5」
OnePlusのミドルハイレンジ「Ace 5」は6415mAhという大型バッテリーと、10000平方ミリメートル弱の大型冷却版を備え、高性能ゲームにも対応するモデルだ。本体側面にはOnePlusハイエンドモデルと同様に、3段階に切り替えできるマナーモードスイッチ「Alert Slider」も搭載。カメラ性能は高くはないもののデザインは最近のハイエンドモデル風にまとめた。
項目 | 内容 |
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発表日 | 2024年12月26日 |
価格 | 2299元(約4万9000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3 |
ディスプレイ | 6.78インチ 2780 x 1264ピクセル、120Hz、1600nits |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+800万超広角+200万マクロ |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+256GB、16GB+512GB、16GB+1TB |
バッテリー | 6415mAh、80W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n5 / n8 / n28A / n38 / n40 / n41 / n48 / n66 / n77 / n78 |
サイズ | 161.72 x 75.77 x 8.02mm。206g、223g(セラミック) |
Snapdragon 8 Elite搭載で価格を抑えたOnePlus「Ace 5 Pro」
OnePlus Aceシリーズ上位モデルはSnapdragon 8 Elite搭載ながらも3000元台で登場した「Ace 5 Pro」。「Ace 5」とカメラスペックなどは同等、チップセット性能が高い分、内部に3D冷却機能を搭載し、放熱性能をより高めている。バッテリー容量はAce 5より少ないが急速充電を100Wへと高めている。なおグローバルには「OnePlus 13R」として登場予定で、共通設計のため5G NRの対応バンド数も増やしている。
項目 | 内容 |
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発表日 | 2024年12月26日 |
価格 | 3399元(約7万3000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 8 Elite |
ディスプレイ | 6.78インチ 2780 x 1264ピクセル、120Hz、1600nits |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+800万超広角+200万マクロ |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+256GB、16GB+512GB、16GB+1TB |
バッテリー | 6100mAh、100W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n5 / n8 / n28A / n38 / n40 / n41 / n48 / n66 / n77 / n78 / n79 / n80 / n81 / n83A / n84 / n89 |
サイズ | 161.72 x 75.77 x 8.14mm。203g、217g(セラミック) |