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HAPSモバイルとLoon、成層圏を飛行する無人航空機「HAWK30」の通信機器を開発

 ソフトバンク子会社のHAPSモバイルとAlphabet子会社であるLoonは共同で、ソーラーパネルを搭載した成層圏通信プラットフォーム向けの無人航空機「HAWK30」用のペイロード(通信機器)を共同で開発した。

 HAWK30は、成層圏で飛行し、ソーラーパネルや通信基地局装置を搭載する無人航空機。搭載するペイロードと通信システムの組み合わせにより、地上の通信ネットワークが整っていない場所や地域の携帯端末などに直接LTEの通信ネットワークを提供できる。

 成層圏における飛行では、秒速約27mの風速やマイナス90℃の気温など、厳しい環境への対応が求められることから、Loonの成層圏気球ですでに活用している技術を活用しペイロードの開発が行われた。

 両社が共同で開発したペイロードでは、ミリ波を使用する通信システムによって機体と地上の通信を行えるほか、成層圏で飛行する複数の機体間の通信を実現する。搭載する高精度アンテナにより、最大700kmの距離で最大1Gbpsのデータ通信が可能としている。また、速い飛行速度でも通信が切断されないように、機体の動きに合わせてアンテナが自動追従する仕組みも改善した。

 今後、HAPSモバイルはLoonに対して、HAWK30の飛行要件定義や通信技術要件などの提供を行っていく。