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成層圏通信プラットフォーム向け周波数、ソフトバンクの提案も世界会議へ

 ソフトバンクとHAPSモバイルは、両社が提案した成層圏通信プラットフォーム向けの周波数案が、2019年の世界無線通信会議の議論対象のひとつになったと発表した。

HAPS とは

 成層圏通信プラットフォームは、雲がなく気流が安定している成層圏に、携帯電話用の基地局やソーラーパネルを搭載する無人飛行機を飛ばして、携帯電話のサービスエリアを構築するシステム。「HAPS(High Altitude Platform Station)」と呼ばれ、ソフトバンクとHAPSモバイルでは機器の研究開発などを進めてきた。

ソフトバンクとHAPSモバイルの提案

 HAPSと携帯電話を繋ぐ電波は、現在、2GHz帯の利用が国際的に認められている。

 一方、グローバルで携帯電話向けに活用される周波数である700~900MHz帯や、1.7GHz帯、2.5GHz帯の使用は認められていない。ソフトバンクとHAPSモバイルは、2GHz帯以外の周波数も、HAPS携帯電話基地局でも利用できるよう提案することになった。

提案の今後

 今回、両社からの提案が、アジア・太平洋地域の共同提案のひとつに含まれることになった。この提案は、2019年に開催される国際電気通信連合 無線通信部門(ITU-R)の世界無線通信会議(WRC-19)で議論される。

 WRC-19は10月28日~11月22日まで、エジプトで開催される。世界各地からの提案に対して、2023年の世界会議(WRC-23)の議題として採択するための議論が進められる。

 ソフトバンクによれば、両社による提案だけではなく、米大陸諸国間電気通信委員会(CITEL)やアフリカ電気通信連合(ATU)の地域共同提案のひとつになっている。