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スマートディスプレイって何? 「Google Nest Hub」でできること
2019年6月5日 18:44
グーグルは、スマートディスプレイ「Google Nest Hub」を6月12日に発売する。
同社によれば、スマートフォンやスマートスピーカーでの音声アシスタント「Google アシスタント」の利用数は世界で10億台を突破。アクティブユーザーも前年比で4倍に増加した。
「Google Home」シリーズなどのスマートスピーカーは広く知られつつある一方、日本ではまだ各社から登場し始めたばかりの「スマートディスプレイ」というジャンルについては、何ができるのか、どんなメリットがあるのかまだよく分からないという人も少なくないのではないだろうか。
本記事では、スマートスピーカーの先にある「スマートディスプレイ」の利点、「Google Nest Hub」でできることを解説する。なお、製品仕様などの詳細は発表時のニュース記事を参照していただきたい。
そもそも「スマートディスプレイ」とは?
スマートディスプレイとは、一言で言えば「画面が付いたスマートスピーカー」だ。
タッチ操作もできるが音声操作が主体となっており、見た目はタブレット端末にも少し似ているが、ユーザー体験としてはスマートスピーカーの延長線上にあるデバイスと捉えたほうが理解しやすい。
スマートスピーカーなら話しかけた内容に対して「音声」で返してくるが、スマートディスプレイなら「音声+画像・映像」で返してくれる。
操作はスマートスピーカー並みに簡単、それでいて得られる情報量はスマートフォンやタブレットに近いという、いいとこ取りのデバイスが「スマートディスプレイ」だろう。
「Google Nest Hub」でできること
今回発表された「Google Nest Hub」もスマートディスプレイのひとつ。2018年秋に海外で発売された当初の製品名が「Google Home Hub」だったことからも分かるように、同社のスマートスピーカー「Google Home」シリーズに画面が付いたようなものだ。
核となる音声アシスタントはもちろん「Google アシスタント」なので、基本的な音声コマンドはGoogle Homeと変わらない。
スマートスピーカーを既に持っている人がNest Hubを買い足した場合、「OK, Google」もしくは「ねぇ、グーグル」から始まるいつも通りの指示を出すだけでも、いつも以上の情報が返ってくる便利さを実感できるだろう。
実際に、いくつかの音声コマンドを試してみた。天気を聞いてみると、返答はスマートスピーカーの場合と同じ内容だが、画面には時間ごとの気温などの詳細な情報が表示された。アラームやタイマーは、目で見て設定時間を確認できるほうがやはり安心感がある。また、停止の操作もタッチパネル上で可能だ。
もちろん、画面が付いたからこそできる使い方もある。Googleの各種サービスと連携できるので、たとえばGoogle フォトを利用していれば、常にスマートフォンと最新の写真が共有されるフォトフレームとして使うこともできる。
複数のユーザーの声を聞き分けて、それぞれの情報に基づいた回答をする「Voice Match」機能があるので、リビングなどの共有スペースに設置する場合も安心して利用できる。
また、声で操作するというのは手軽で便利な反面、細かく指定するような操作では億劫に感じるかもしれない。Nest Hubなら、連携しているスマート照明の明るさやエアコンの温度設定など、声に出すのはかえって面倒なちょっとした操作にはタッチ操作を使う選択肢もある。
職場までの交通状況や今日のスケジュールなど、自発的に操作をしなくても必要な情報を推測して知らせてくれる点は、スマートフォン版のGoogle アシスタントに近い。
YouTubeでの動画再生も可能で、料理中など手が離せない場面でも声で操作できる。タブレット端末よりも安く、見やすい角度で置いておくことができ、「動画専用」デバイスとしても活躍しそうだ。また、スマートフォンで観ていた動画を続きから再生できる「キャスト」機能にも対応しているので、Chromecast対応のサービスであればYouTube以外の動画コンテンツもNest Hubで観られる。