ニュース
グーグルの新しいルーター「Google Nest Wifi」29日発売、1万9800円
2019年11月28日 09:13
グーグルは、宅内向けのWi-Fiルーターの新製品「Google Nest Wifi」を29日に発売する。価格は1万9800円(税込、以下同)。メッシュWi-Fi対応で、拡張ポイントは1万8150円で提供され、セットは3万1900円となる。
先代モデルよりも最大2倍の速度、最大25%の範囲拡大を実現した「Google Nest Wifi」は、拡張ポイントとの組み合わせで最大約300平方mをカバーできる。ルーター1台では最大約120平方m、拡張ポイント1台あたり最大約90平方mカバーできる。必要に応じて拡張ポイントを追加して、さらに範囲を広げることもできる。
先代モデルのGoogle Wifiを利用している場合は、既存ネットワークにGoogle Nest Wifiを追加することもできる。リプレースして新しいGoogle Nest Wifiをルーターにして、Google Wifiを拡張ポイントとして活用することもできる。
拡張ポイントにはマイクとスピーカーが搭載されており、スマートスピーカー「Google Nest Mini」と同様の機能を備える。ルーター本体側にはスピーカーやマイクはない。
Google Homeアプリで管理、スマートディスプレイと連携も
配線し終えたら、Google Homeアプリを開き、数分でセットアップが完了する。またデバイスの優先順位付け、ネットワーク速度のテスト、パスワードの変更なども可能。
Google Nest Hub Maxなどのスマートディスプレイがあれば、ゲスト用のパスワードなどを表示でき、ゲストはコードをスマートフォンで読み取ればすぐ接続できる。
スマートホーム
ハブを使わずともスマートホームのシステムへ繋がるとのことで、主要ブランドのIoT照明、スマートコンセントを簡単にGoogle Homeアプリから設定できる。
主な仕様
プロセッサはクアッドコア 64bit ARM CPU(1.4GHz駆動)。MLハードウェアエンジンも備える。IEEE 802.11a/b/g/n/acをサポート。MU-MIMOも利用できる。
Wi-Fiの自動最適化機能として自己回復ネットワーク、送信ビームフォーミング、801.11.k/v クライアントローミング、プロアクティブ バンド ステアリング機能(チャンネル自動設定)を搭載する。
セキュリティではWPA3、自動更新機能をサポート。
スマートホーム向けにBluetooth Low Energyに対応。IEEE 802.15.4スレッド(2.4GHz)に近日対応する予定。
拡張ポイント側はBluetooth 5.0対応で、静電式のタッチセンサーで操作できる。
アンビエントコンピューティング時代に向けたWi-Fiルーター
Google プロダクトマネージャーのサンジェイ・ノロンハ(Sanjay Noronha)氏は「テクノロジーは絶えず変化している。これまでパソコン、ネット、モバイルの時代を経て、今はAIとアンビエントコンピューティングの時代を迎えている」と語る。
アンビエントコンピューティングは、生活を取り巻くあらゆるシーンで、意識することなくコンピューターの力を活用できるといった意味合いで使われるワード。さまざまな場所にセンサーやカメラが備えられることで、身の回りですぐコンピューターが助けてくれるといったイメージだが、ノロンハ氏は「自宅に素晴らしいデバイスがあり、役立つだろう。でもそれは、Wi-Fiに高い信頼性がなければ機能しない」と指摘。
そうした課題に対して同社のWi-Fiルーターであれば、メッシュネットワークで家全体をカバーすること、アプリ面でもセットアップのみならず、宅内にあるIoTデバイスや家族のスマートフォンの管理など、Wi-Fiに関わる体験をシンプルにまとめあげているとアピールする。
すでに米国、カナダではトップシェアのルーターになったとのことで、ユーザーからは、「生活が変わった」と評価されているという。新製品のリリースにあたっては、多くのデバイスをオンラインにするとWi-Fiの品質が低下するという声があることが判明。ルーターの再起動など、面倒な操作が発生してしまうこと、自宅内のWi-Fiに繋がるデバイスが急速に増えてきたことがわかった。
またセキュア、信頼性の高さ、シンプルに家をコントロールできること、家のサイズによらずモジュール型で使えるソリューションが欲しいという声があった。そこで今回は、ユーザーの抱える課題に解決をはかるデバイスとして、ルーターと拡張ポイントで構成される「Google Nest Wifi」を提供するに至ったと語っていた。