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LPWA活用の林業従事者向け安否確認ソリューション、ドコモと住友林業が実証実験

 NTTドコモと住友林業は、4月19日に行った林業従事者の安否確認・事故検知に関する実証実験で、LPWAと衛星回線を活用し、携帯電話のサービスエリアの圏外でも緊急通信に成功したことを発表した。

 今回の実験では、省電力のLPWA送信子機を作業者が持ち、親機のLPWA受信機が代表して衛星回線へと接続する方式を採用。圏外エリアでも作業者が衛星電話を持つことなく緊急通信が可能となった。

 林業従事者が携帯電話が利用できない、圏外エリアの山中でもLPWAと衛星回線を組み合わせて、万が一の際には、緊急通信ができるかテストした。林業従事者は、ネットワーク圏外での作業が多く、事故などが発生した場合、救急を要請するために時間がかかるなどの課題があった。

 LPWAは、省電力で長距離通信を実現できる通信技術。LPWAの子機は長時間のバッテリー駆動が可能で、数㎞離れた場所と通信ができる。LPWAの親機となる受信機は携帯回線と接続することを前提としていることが多く、これまで、圏外エリアではLPWAの利用ができなかった。

 今後、住友林業の社有林でのさまざまな地形条件で実証実験を行い、社有林内外の林業の現場で2019年度中の実用化を目指す。また、林業分野に限らず、土木工事現場や一般の登山客の利用も視野に入れ、山間部の圏外エリアに向けたサービスの提供を検討している。