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LPWAで山越え通信、ワナに動物がかかると通知する「オリワナ通信」

 フォレストシーは、野生動物がワナにかかると通知するシステム「オリワナ通信」の販売を11月30日に開始する。自治体や捕獲業者などへ販売する。

 「オリワナ通信」は、山中に設置したワナでシカやイノシシといった野生動物を捕らえたことを検知し、クラウド経由でスマートフォンなどへ通知するシステム。通信には独自のLPWA無線技術「LP-WAVE」を使用。携帯電話が圏外になる高山や農地、森林に対して通信インフラを提供可能。

捕獲されたシカ
親機(左)と子機

 山中のワナに取り付けた子機から、最大3台の中継器を介して親機と通信できる。通信速度は100~400kbpsと低速だが、理論上は640kmの長距離通信も可能としている。同社は岐阜大学 野生動物管理学研究センター 森部絢嗣准教授との共同研究により、LP-WAVEで最大160kmの通信を確認している。

 子機にGPSを搭載し、位置情報付きの通知が可能。複数の端末への捕獲通知の送信も対応し、自治体と捕獲業者と森林管理者など、複数の担当者がワナの状況を共有できる。