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次世代チップセット「Snapdragon 845」のベンチマーク結果解禁
2018年2月12日 14:00
クアルコムは2月5日~8日にかけて、同社のスマートフォン向けの最新チップセットの実力を紹介するメディア向けイベント「Snapdragon 845 Benchmarking Workshop」をサンディエゴ本社で開催した。
パフォーマンスとバッテリーライフのバランスこそSnapdragonの神髄
初日となる5日には日本と中国、台湾のメディアが集められ、Product Management担当Senior DirectorのTravis Lanier氏から事前に簡単なレクチャーを受けた後、Snapdragon 845を搭載したサンプル機が手渡された。
Lanier氏はレクチャーで、現行のハイエンドチップセット「Snapdragon 835」を搭載したスマートフォンが120機種登場し、業界をリードしてきたことを説明。同社では、Immersion(AR/VR)、AI、セキュリティ、コネクティビティ、パフォーマンス(とバッテリーライフ)の5つのテーマで開発に取り組んでおり、それを最新のテクノロジーで体現するのがSnapdragon 845となる。
中でもパフォーマンスは、追求すればするほど電力消費や発熱につながる。Lanier氏は、役割に応じてCPUから機能を切り離すことで両者のバランスを取ってきたというモバイル向けのチップセットの進化の過程を紹介。
同氏は、「ベンチマークはSnapdragon 845の性能の一部を評価しているに過ぎない」としながらも、他社製のチップでは数分経ったところで急激にパフォーマンスが落ちるといった例(Snapdragon 835との比較)を示し、ゲームやAR/VRといったアプリを使う際のSnapdragonの優位性を強調した。
ベンチマーク結果
その後、実際に実施したベンチマークの数値は下記の通り。あくまでも市販モデルとは異なるサンプル機で、ベンチマーク用のネットワーク環境に接続した状態での計測であるため、その点はご留意いただきたい。
ベンチマーク | スコア |
---|---|
AnTuTu Benchmark 7.0.4 | 266713 |
Geekbench 4.2.1 OpenCL Score | 13691 |
Geekbench 4.2.1 Single-Core | 2428 |
Geekbench 4.2.1 Multi-Core | 7441 |
GFXBench 4.0.13 1080p Manhattan Offscreen | 83fps |
GFXBench 4.0.13 1080p Manhattan 3.1 Offscreen | 60fps |
GFXBench 4.0.13 T-Rex Offscreen | 150fps |
GFXBench 4.0.13 Car Chase | 22fps |
3DMark 1.5.3074 Sling Shot Unlimited using ES 3.1 | 4697 |
3DMark 1.5.3074 Sling Shot Unlimited using ES 3.0 | 5920 |
Kraken JavaScript Benchmark 1.1(Chrome) | 2438.5ms |
Octane 2.0(Chrome) | 15932 |
Sunspider 1.0.2(Chrome) | 406.9ms |
JetStream 1.1(Chrome) | 86.226 |
【AnTuTu Benchmark 7.0.4のスコア】
興味がある方は、手元のスマートフォンで計測したスコアと比べてみると、Snapdragon 845の実力を感じていただけるだろう。