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次世代チップセット「Snapdragon 845」のベンチマーク結果解禁

 クアルコムは2月5日~8日にかけて、同社のスマートフォン向けの最新チップセットの実力を紹介するメディア向けイベント「Snapdragon 845 Benchmarking Workshop」をサンディエゴ本社で開催した。

Snapdragon 845 Benchmarking Workshopの様子

パフォーマンスとバッテリーライフのバランスこそSnapdragonの神髄

Senior Director, Product ManagementのTravis Lanier氏

 初日となる5日には日本と中国、台湾のメディアが集められ、Product Management担当Senior DirectorのTravis Lanier氏から事前に簡単なレクチャーを受けた後、Snapdragon 845を搭載したサンプル機が手渡された。

 Lanier氏はレクチャーで、現行のハイエンドチップセット「Snapdragon 835」を搭載したスマートフォンが120機種登場し、業界をリードしてきたことを説明。同社では、Immersion(AR/VR)、AI、セキュリティ、コネクティビティ、パフォーマンス(とバッテリーライフ)の5つのテーマで開発に取り組んでおり、それを最新のテクノロジーで体現するのがSnapdragon 845となる。

 中でもパフォーマンスは、追求すればするほど電力消費や発熱につながる。Lanier氏は、役割に応じてCPUから機能を切り離すことで両者のバランスを取ってきたというモバイル向けのチップセットの進化の過程を紹介。

 同氏は、「ベンチマークはSnapdragon 845の性能の一部を評価しているに過ぎない」としながらも、他社製のチップでは数分経ったところで急激にパフォーマンスが落ちるといった例(Snapdragon 835との比較)を示し、ゲームやAR/VRといったアプリを使う際のSnapdragonの優位性を強調した。

ベンチマーク結果

ベンチマーク計測用に用意されたSnapdragon 845搭載のサンプル機
背面にはデュアルカメラを搭載

 その後、実際に実施したベンチマークの数値は下記の通り。あくまでも市販モデルとは異なるサンプル機で、ベンチマーク用のネットワーク環境に接続した状態での計測であるため、その点はご留意いただきたい。

ベンチマークスコア
AnTuTu Benchmark 7.0.4266713
Geekbench 4.2.1 OpenCL Score13691
Geekbench 4.2.1 Single-Core2428
Geekbench 4.2.1 Multi-Core7441
GFXBench 4.0.13 1080p Manhattan Offscreen83fps
GFXBench 4.0.13 1080p Manhattan 3.1 Offscreen60fps
GFXBench 4.0.13 T-Rex Offscreen150fps
GFXBench 4.0.13 Car Chase22fps
3DMark 1.5.3074 Sling Shot Unlimited using ES 3.14697
3DMark 1.5.3074 Sling Shot Unlimited using ES 3.05920
Kraken JavaScript Benchmark 1.1(Chrome)2438.5ms
Octane 2.0(Chrome)15932
Sunspider 1.0.2(Chrome)406.9ms
JetStream 1.1(Chrome)86.226

【AnTuTu Benchmark 7.0.4のスコア】

Snapdragon 845搭載のサンプル機
HUAWEI Mate 10 Pro(Kirin 970搭載)
Galaxy Note8(Snapdragon 835搭載)

 興味がある方は、手元のスマートフォンで計測したスコアと比べてみると、Snapdragon 845の実力を感じていただけるだろう。