ニュース

ガーミン、Fenix 5XやForeAthlete 935など4つの新製品を発表

道端カレンやプロアスリート4人を起用し国内で本格展開を開始

 ガーミンジャパンは、日本で販売する新製品として「fenix 5X Sapphire」や「ForeAthlete 935」「vivosmart 3」「vivofit jr.」の発売時期や価格を発表した。

 また、4月から日本国内の販売体制を強化していることに合わせて、ブランドアンバサダーに道端カレンを起用、登山やマラソンなど4つのカテゴリーにもそれぞれプロアスリートをアンバサダーとして起用し、販売・プロモーション活動を本格化させる方針を発表した。

新製品

 「fenix 5X Sapphire」は、マルチスポーツに対応しフルカラー登山地形図も搭載するGPSウォッチ。GPS/GLONASS/みちびき対応で、3軸コンパス、ジャイロスコープ、気圧高度計といったナビゲーションセンサーを内蔵する。既存のfenix 5シリーズと比較して地図データが予め端末内に搭載されるほか、風防(表面ガラス)には硬度に優れるサファイアクリスタルを採用したプレミアムモデルになっている。ペリカンケースが付属する初回限定版は4月27日に発売される予定。価格は9万9800円(税抜、以下同)。

「fenix 5X Sapphire」
「fenix 5X Sapphire」
「fenix 5」シリーズ

 「ForeAthlete 935」は、トライアスロンやフルマラソンなどシリアスアスリートをフルサポートするというモデル。本体は49gと軽量でランナー向けとし、同梱される小型のポッド「Running Dynamics Pod」を腰の背中側に装着することで、走行時のピッチ、ストライド幅、設置時間バランス、上下動などを計測し、ランニングフォームを解析できる。心拍計で負荷を把握でき、気圧高度計も搭載したことでトレイルランニングにも対応する。Bluetoothに加えてWi-Fiもサポートされた。5月中旬に発売される予定で、価格は5万7800円。

「ForeAthlete 935」

 「vivosmart 3」は、心拍計を搭載したシンプルなアクティビティトラッカー。ボタンを排したデザインで、有機ELディスプレイをタップして表示を切り替える。歩数や消費カロリー、睡眠の自動計測に対応し、筋力トレーニングのカウントなどにも対応する。5月下旬に発売される予定で、価格は1万8334円。

「vivosmart 3」

 「vivofit jr.」は、ガーミン初という、3~10歳の子供向けのアクティビティトラッカー。歩数、睡眠時間、運動時間を計測でき、活動状況は保護者のスマートフォンアプリにアップロードされ、図鑑をアンロックするなど楽しみながら運動できるようになっている。4月下旬に発売される予定で、価格は9241円。

「vivofit jr.」

「ガーミンジャパン」の本格始動

 Garminブランドの製品はこれまで、いいよねっとが正規販売代理店として日本国内で展開してきたが、4月1日でいいよねっとはガーミンジャパンに統合されている。今後は新生ガーミンジャパンが国内展開を本格化させる方針で、4月25日の発表会ではガーミンジャパンとして初のブランドアンバサダーの起用のほか、登山やマラソンなどカテゴリー別にもプロアスリートをアンバサダーとして起用しプロモーションを強化していく方針や、東京マラソンなどの主要スポーツイベントへの協賛といった方策が明らかにされた。

 発表会に登壇したガーミンジャパン コンスーマーディビジョン ダイレクターの岩田元樹氏は、米Garminは1989年の創業以来、一貫して黒字経営を続ける手堅い企業であることや、設計開発から製造・販売までをすべて自社で行う、今となっては珍しい垂直統合経営であること、2008年以降はナビゲーション市場で世界シェア1位など高い評価を得て、時価総額が1兆円を超えるなど、業績や評価も好調に推移している企業であることを紹介する。

 米Garminは、高級自動車メーカーを含む自動車や、航空機、船舶などへのGPS・ナビゲーション機器のOEM供給を基本にしており、その厳しい基準をコンシューマ製品に適用することで、安全性や精度、耐久性で高い評価を得てきたという。

 また近年増加しているスマートウォッチ(ウェアラブル端末)の分野でも、ディスプレイ付きではApple(Apple Watch)に次ぐ世界シェア2位につけており、フラッグシップモデルやアスリート向けモデルの各種の受賞歴も紹介した。日本では、2016年の販売実績のシェアは42%でトップになり、Apple Watchが登場する中でもシェアを拡大した。

 こうしたことから、まだウェアラブル端末の市場は大きな伸びしろがあるとし、「健康、医療系はしっかりと布石を打っていきたい。日本でも健康志向は高まっており、(ウェアラブル端末で得られる)データを活用していかに健康になるか、美容のためになるか、さまざまなソリューションを展開していく」とした。

ガーミンジャパン コンスーマーディビジョン ダイレクターの岩田元樹氏

 岩田氏は、前述のようなガーミンのリーディングブランドとしての地位を日本でも確立していきたいとし、販売施策の強化や、販売店舗の増加といったことに着実に取り組んでいくとしている。

 また、広告投資やアンバサダーの起用、主要イベントのサポートを通じて、ブランド価値の最大化も図っていくとし、「日経ブランド価値TOP500を目指す」と具体的な目標も語られた。さらに、2020年の東京オリンピックの開催が迫っていることもあり、「ビジネス規模は3倍を目指す。やりがいのあるターゲット」と、ブランドだけでなく具体的な市場の拡大にも意気込みが語られている。

道端カレン「健康の先にしか美しさはない」

 ブランドアンバサダーに起用されたモデルの道端カレンは、年間を通してトライアスロンの大会に出場、いくつかの大会で優勝を収めるなど、アスリートとしても活躍している。トライアスロンのように3つの種目を1つのデバイスで計測できるのはガーミンだけだったと、すでにガーミンのデバイスを愛用中。自身の子供に「vivofit jr.」を付けて、家族で楽しみながら利用している様子も語った。

 モデルとしても活躍していることあり、その体型維持の秘訣を聞かれると、「寝るのが大事。睡眠不足では痩せにくい。お腹が空いてから食べるより、しっかり運動して3食を食べる」とアスリートらしい回答。アンチエイジングについても、「先に美しくなる手段はない。健康の先にしか美しさはない」とモデルとアスリートを両立させている彼女ならではの金言も。自身の経験に重ね合わせて、ガーミンのデバイスを付けて運動をしてみることで、違うスポーツに手を伸ばすなど、世界が広がるとした。

ブランドアンバサダーに起用されたモデルの道端カレン

 このほか、ガーミンジャパンのカテゴリーアンバサダーとして、プロのオーシャンアスリートでSUP(Stand Up Paddle、スタンドアップパドルボード)アスリートの金子ケニー氏、JMGA公認国際山岳ガイドでプロ登山家の近藤謙司氏、プロトレイルランナーの奥宮俊祐氏、プロマラソンランナーの八木勇樹氏がそれぞれ起用されることも発表された。

 25日の発表会では道端カレンに続いて4人が登壇。4人はこれまでの活動の中ですでにガーミン製品を使ってきた経緯もあり、その出会いや、「(ボードから)海に落ちても心拍とGPSの計測が途切れなかった」(金子ケニー氏)、「エベレストの登頂で、あとどれぐらいで山頂か確認できた」(近藤謙司氏)など、プロならではの視点でガーミン製品の利点が語られた。

左から金子ケニー氏、近藤謙司氏
金子ケニー氏、近藤謙司氏のプロフィール
左から奥宮俊祐氏、八木勇樹氏
奥宮俊祐氏、八木勇樹氏のプロフィール