CEATEC JAPAN 2014
シャープ、CEATECでMEMS-IGZOディスプレイ搭載タブレットを公開
ドコモのLTEに対応、シャープブランドで販売
(2014/10/6 22:06)
10月7日から幕張メッセで開催される家電の総合展示会「CEATEC JAPAN 2014」では、6日にプレス向けの事前公開が実施された。設営中ではあったが、いくつかのブースは取材が可能だった。
シャープのブースでは、中央に配置されたモバイル関連のコーナーで先日発表した「emopa」(エモパー)や、フレームレス液晶の「AQUOS CRYSTAL」などを紹介。そのほかにも、6日に開発・発売を発表したMEMS-IGZOディスプレイ搭載の「メディアタブレット」が展示されている。
MEMS-IGZOディスプレイは、シャープのIGZO技術と、米クアルコムの子会社であるPixtronix社のMEMSシャッターディスプレイの基礎技術を融合させたもので、液晶でも有機ELでもないディスプレイとして開発されており、高輝度モード、高色再現モード、白黒モードという3つのモードをユーザーが選択できるのが特徴。モードごとに消費電力や色再現性など特徴が大きく異なり、それらをひとつのディスプレイで実現しているのがMEMS-IGZOディスプレイの業界初の特徴と謳う。例えば、屋外では高輝度モードで視認性を確保し、屋内では高色再現モードに変えて色鮮やかに見る、白黒モードで電子書籍を低消費電力で読むといった使い分けが可能になっている。
ブースの展示では、高色再現モードでの色鮮やかな表示や、白黒表示ので低消費電力駆動などが紹介されている。
既報の通り、メディアタブレットとしては、クアルコムのチップセットを搭載しLTEに対応。6日の事前公開で取材に応対したシャープ 通信システム事業本部 マーケティングセンター 法人ビジネス推進部 部長の笛田進吾氏は、本誌の取材に対し、展示されたメディアタブレットの外観は最終形に近いとし、シャープのブランドで販売し、ドコモのLTEおよび通話をサポート、ドコモのSIMロックがかかったモデルであると語った。全く新規に開発されるディスプレイであることから、2015年上半期に発売とし、主に法人市場向けともされている。
シャープのブースではこのほか、モバイル関連に近い製品として、車載向けの液晶ディスプレイにさまざまなバリエーションが提案されている。一般公開は初めてという、円形などの自由な形で製品化できる「FFD」(フリーフォームディスプレイ)をはじめ、左右からの見る角度で映像が異なる「デュアルビューディスプレイ」にジェスチャー操作に使うセンサーを加えたものや、奥行きを検知して立体的な動きをジェスチャーにできるディスプレイなどが展示されている。暗視カメラでは、異なる波長を捉える多数のLEDを装着し、近赤外線カメラでありながらカラー映像を実現した暗視カラーカメラなども展示されている。