【2015 International CES】

フレームレス「AQUOS CRYSTAL」が注目集める、シャープ

 「2015 International CES」のシャープブースでは、昨年、米国で発売された「AQUOS CRYSTAL」が展示されている。ブースの主役は大画面テレビとなる一方、「AQUOS CRYSTAL」にも広めのスペースが確保され、実機を手にとって確かめられるようになっていた。

AQUOS CRYSTAL

AQUOS CRYSTAL

 AQUOS CRYSTALは、三辺狭額縁の「EDGEST」とは異なるアプローチで、フレームを見せないように工夫したフレームレス構造となっているのが最大の特徴。防水やおサイフケータイなどには対応せず、ディスプレイはHD解像度(1280×720ドット)とハイエンド機種のスペックではないが、その分、価格も抑え気味で、プリペイド契約でも本体価格149ドル(約1万8000円)で販売されている。ちなみにこの価格は、プリペイド向けの端末としては若干、高価な部類だ。日本ではソフトバンクから発売されているが、米国ではソフトバンクグループのSprintとそのMVNOが取り扱っている。

 AQUOS CRYSTALはスペック的にはそれほど目立たないモデルだが、デザイン面で特徴があることもあり、来場者の注目を集める。さらにCESが選定する「INNOVATION AWARDS」を受賞した。Wireless Handsets部門では9つのスマートフォンがINNOVATION AWARDSを受賞しているが、AQUOS CRYSTALは唯一の日本メーカーによる製品、なおかつ数少ない非ハイエンド機でもある。

大量のAQUOS CRYSTALを円弧状に並べ、アニメーションを表示する展示。狭額縁スマホならでは
INNOVATION AWARDSは、CESで面白いものを探し出す指標

MEMS IGZO

MEMS IGZOディスプレイの明るさをアピールする展示。液晶と違ってカラーフィルタがないため、光のロスが少ない

 このほか、MEMS技術とIGZO技術を組み合わせた新しいモバイル向けディスプレイが展示されていた。これは画素の1つ1つが微細なシャッター構造となっていて、それを高速で開け閉めすることで映像を表示するという表示方式。微細な機械構造(MEMS)を高精細な回路構造を得意とするIGZO技術で実現している。

 展示では通常の液晶ディスプレイと並べて表示させることで、その色彩表現力の高さ、明るさ、省電力性能がアピールされていた。このディスプレイ方式では、バックライトが細かいサイクルでRGBと色を変えていて、各画素のシャッターが開くタイミングや開いている時間を調整することで、明るさと色を表現している。そのため、数百分の1秒のシャッター速度で撮影すると、写真では色が正しく記録されていないのだが、実際に人の目で見る分には普通に見える。

1/600秒程度の高速シャッターで撮影すると色がおかしく写るが、蛍光灯などより高速な明滅なので肉眼ではまったくわからない
消費電力の比較。液晶ディスプレイの半分程度となっている

 シャープブースでは、さまざまなタイプのディスプレイのプロトタイプが展示されていた。

フリーフォームディスプレイ例。自由な形状が可能で、どこに制御回路がついているのかわからない、こんな丸い形状も可能となっている
透けて見えるディスプレイ。ミラータイプも展示されている
シャープブースの目玉でもある8Kディスプレイ。NHK放送技術研究所が「8Kスーパーハイビジョン」として実用化を目指している

白根 雅彦