電池不要、取り扱いが簡単な液柱式湯温計
昔ながらの液柱式。全体のデザインがスッキリしているのでレトロな印象はない |
新しい湯温計を購入した。浴槽にプカプカと浮かべて湯加減を見る温度計である。先日まではデジタル表示の製品を使っていたのだが、少し目先を変えたくなり、あえて昔ながらのアナログ表示タイプを選んでみた。
「タニタ 5416」は、細いガラス管の中を赤い液体が移動する、液柱式とよばれる湯温計である。ボディ中ほどの丸く膨らんだ部分に目盛りが刻まれており、表示範囲は摂氏10度から50度。適温の範囲には淡く色が付けられていて、40度を境目に、それ以上が「ふゆ」以下が「なつ」とわかりやすく色分けされている。
20cm近くもあるボディは清潔感のあるホワイト。大柄なわりにバランスがとれていて、ほぼ水平に浮かんでくれるのが気に入っている点のひとつだ。一端には大きな丸い穴が開けられており、この部分をフックなどにひっかけて吊り下げれば通常の寒暖計として使用できる。当然のことながら耐水性は高いので、屋外などでも活用できるだろう。
以前使用していたデジタル湯温計は、高温多湿の浴室に置きっぱなし、ときには浴槽に浮かべたまま放置という過酷な扱いによく耐えてくれた。ところが、電池交換時にパッキンを傷つけてしまい、水が入り込んで動作しなくなってしまったのである。電池が不要な液柱式なら、こういったトラブルとは無縁だ。機能面ではデジタル式に及ばないものの、湯加減をみるには必要にして十分。メンテナンスフリーでいつまでも働いてくれる気安さは、のんびりとした入浴にふさわしいといえるのではないだろうか。
ガラス製品というと破損が心配ではあるが、「タニタ 5416」のガラス管は大きな樹脂製ケースの中。しかもその中心を貫くように固定されている。目盛り部分も周囲が盛り上がり、衝撃などから管を守るようデザインされているのだ。通常の使い方であればガラスが割れる可能性は低そうである。
気になる点を挙げるとすれば、方向によっては赤い液体が見えづらくなる場合があるということだろう。また、目盛りの間隔が2度単位と幅広く、それ以下の微妙な数値は目分量での読み取りとなる。幼児や高齢者の入浴で温度に注意を払う際には、より見やすくてキメ細かい計測が可能なデジタル式を選んだほうがいいかもしれない。
40度を中心とした目盛り。2度の間隔は少々広めかもしれないが、湯加減を知るには十分だ | 大きく厚みのあるボディ。ガラス管は奥まった位置にあり、衝撃などから保護されている |
浴槽に入れると、ほとんど水平に浮かぶ。大柄なためか安定性も優れているようだ | 吊り下げれば寒暖計として利用可能。耐水性が完璧なので屋外で使うのもいい |
製品名 | 製造元 | 購入価格 |
湯温計 5416 | タニタ | 980円 |
2011/11/7 06:00