本日の一品
ついにノイズキャンセリング対応、外の音も聞けるワイヤレスイヤホン「LinkBuds S」
2022年7月6日 00:00
コロナ禍が落ち着いて徐々に元の生活を取り戻しつつありますが、それに伴って取材もオンラインから再びオフラインへと主体が移りつつあり、遠方に出張する機会も出てきました。そうなると筆者にとって欠かせなくなるのがノイズキャンセリング対応のイヤホンです。
実は筆者はコロナ禍で、イヤホンを有線からワイヤレスのものへと総入れ替えを図ったのですが、自宅にいる機会が多かったこともあり、その利用用途はオンラインでの発表会やセミナーなどを聞くのが主体。ノイズキャンセリングも必要ありませんし、音質を求める訳でもないので安いもので十分間に合っていました。
ですが出張が増えるとなると話は別です。飛行機で長距離移動する際は長時間音楽を聴いたり、映像を見たりして過ごすのでノイズキャンセリングは必須。ただ電車での出張の場合、アナウンスなどが聞こえないとうっかり乗り過ごしてしまう可能性があることから、外の音を聞ける仕組みも欲しい……と思って悩んでいた所、ちょうど発表されたのが「LinkBuds S」です。
LinkBuds Sは、イヤホンに穴が開いていて音楽を再生しながら外の音も聞くことができる「LinkBuds」と同じコンセプトを持つイヤホンなのですが、通常のワイヤレスイヤホンと同じ密閉型で穴は開いておらず、マイクで外の音を取り込む仕組み。それゆえノイズキャンセリングにも対応しており筆者が求める用途にはかなりマッチしていることから、発売と同時に購入したのでした。
では実際のところ、マイクを通した外音の取り込みというのはどのようなものか? と試してみたのですが、思ったより外の音が聞きやすいというのが正直な所。もちろんマイクを通した音なので、風の音が「ボコボコ」という音になってしまうなど違和感が全くない訳ではないのですが、それでもイヤホンを装着したまま歩いていても、ほとんどのシーンで外音をしっかり聞き取れます。
また外音の取り込み度合いはスマートフォンから「Headphones Connect」というアプリで調整でき、イヤホンからの音に集中したい場合は取り込み率を下げる、歩いている時や会話をする時など、外音を重視したい場合は上げる、といったように自由に調節することも可能。「スピーク・トゥ・チャット」を設定しておけば、自分から話し始めたタイミングで外音取り込みに自動的に切り替えることもできます。
加えて「アダプティブサウンドコントロール」をオンにしておけば、行動や場所を自動で認識して設定を切り替えられるので、乗り物に乗っている時や止まっている時はノイズキャンセリングにし、歩いている時は外音取り込みに切り替える、といった設定も可能です。ただ実際に使ってみると、行動が変わってすぐ設定が切り替わる訳ではなく、最大で十秒程度のタイムラグがあるようなので注意が必要かもしれません。
一方のノイズキャンセリングに関しても、「WF-1000XM3」相当の性能を実現しているとのこと。最新の「WF-1000XM4」と同じとはいかないようですが、実際に試してみるとその効果はかなり強力。安価なノイズキャンセリングイヤホンだと周囲が騒がしい乗り物の中では外音が少なからず聞こえてしまうことがあるのですが、これだけしっかり効けば安心でしょう。
筆者はLinkBudsも試したことがありますが、外音がそのまま耳に入ってくるLinkBudsと比べると、LinkBuds Sは開放感が弱いというのは正直な所です。ですがLinkBuds Sは密閉型だけあって通常のワイヤレスイヤホンと同じ使い方ができますし、音も外に漏れにくい。スタンダードなイヤホンとしての使い方をベースにしながら、移動中などで外の音も聞きたいというケースが多いという人には便利なイヤホンといえそうです。
ちなみにLinkBuds Sは複数のデバイスに接続することが可能ですが、スマートフォン以外ではHeadphones Connectが利用できず、パソコンなどに接続した時には設定を変えることができません。ですが他の機器に接続する場合は、スマートフォンで最後に変更した設定がそのまま反映されるようですので、あらかじめスマートフォンで設定を変えた後に接続して利用するのがよいでしょう。
製品名 | 発売元 | 実売価格 |
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LinkBuds S | ソニー | 2万2273円 |