てっぱんアプリ!

AndroidでもRAW撮影。高機能フォトアプリ「Adobe Photoshop Lightroom」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

◇   ◇   ◇

アプリ名: Adobe Photoshop Lightroom
開発者: Adobe
価格: 無料
対応OS: iOS 9.3 以降、Android 4.1 以上
カテゴリ: 写真・ビデオ
ダウンロード: iOS Android

 新しいiPhone 7/7 Plusでは、FeliCa搭載や防水対応、さらに進化したカメラなど多彩な機能が追加された。そのカメラ機能のなかで注目したいのが、RAW形式での撮影に対応したこと。データが不可逆圧縮されることなく最大限の情報量を含む画像として記録されるRAWファイルは、後処理で画質調整しやすいのがメリットだ。ただ、このRAW形式の撮影はiPhoneだけのものではない。「Adobe Photoshop Lightroom」を使えばAndroid(の一部機種)でも撮影可能だ。

RAW形式に対応する「Adobe Photoshop Lightroom」

撮影・編集が可能で、クラウド連携でPCとの写真共有もOK

 「Adobe Photoshop Lightroom」は、カメラ機能と写真編集機能を備えたフォトアプリ。スマートフォンで撮影した写真を取り込んで、画像のトリミングや角度変更、色調調整を行なえ、各種フィルターで写真の見た目を大きく変えたり、ホワイトバランス、露光量、コントラストなども調整できる、多機能なツールだ。

 取り込んだ写真は、専用アカウントでログインすることでAdobe Creative Cloudに同期でき、クラウドを通じてパソコン版のAdobe Lightroomと共有できる。パソコンで取り込んだ写真とスマートフォンで取り込んだ写真の両方を、互いに読み込んで、それぞれで編集・出力が可能というわけだ。

トリミングや細かな角度変更を簡単なタッチ操作で行なえる
印象を変えるフィルターも豊富に用意

表現力豊かなRAW形式の実力を実感

 最近になってRAW形式での撮影にも対応した。対応機種は、iOS版がiOS 10以降と1200万画素のカメラを搭載する端末(iPhone 6s、iPhone 7/7 Plusなど)、Android版ではAndroid 5.0以降搭載の一部端末となっているようだ。RAW形式で撮影した後の写真は、特に色調補正の部分でよりダイナミックレンジの広い詳細な編集ができ、たとえば色温度の補正では、JPEGではプラスマイナス値で暖色・寒色を相対的に指定する形になるが、RAWの場合は明示的に色温度を指定して望む色合いに調整できる。

 RAW形式での撮影に対応しない端末でも、デジタルカメラで撮影したRAW形式のファイルを読み込んで編集することはできるので、RAWならではの表現力の豊かさを多くの人が実感できるだろう。RAW形式はファイルサイズが大きく、SNSなどにアップロードする時はJPEG形式に変換しなければならないものの、できるだけ高画質で写真を残したい人はぜひ活用したい。

Android 5.0以降を搭載する一部端末でRAW形式(DNG)での撮影が可能。カメラプレビュー上部のボタンでRAW形式とJPEG形式とを切り替えられる
RAW撮影ができないAndroid端末は「DNG撮影対応 なし」と表示される
JPEG画像。ホワイトバランスのプリセットが少ない
RAW画像。選べるプリセットが大幅に増えている
JPEG画像。色温度の調整はプラスマイナス値で相対的に指定できるのみ
RAW画像。色温度の値を明示的に指定でき、非常に細かく調整できる
Lightroomでトリミングのみ行なった写真
Lightroomで画質調整を行なった写真