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Adobe Photoshop Cameraをリリース――AI技術で美しくSNS映えする写真を撮影
2020年6月11日 22:01
アドビは、スマートフォン向けカメラアプリ「Photoshop Camera(フォトショップカメラ)」正式版の提供を開始した。AIを使った画像補正やエフェクトやレンズ効果など、SNSへよく投稿するユーザー目線の機能を備えている。
カメラで撮影する際、被写体が人物や風景といったさまざまなシチュエーションをAIが自動で判別し、美しく撮影できるようにシーンにあわせて自動で画質を補正する。また、エフェクトやレンズを使い、被写体に独自のエフェクト効果を加えることができる。
これらの機能は撮影中、シャッターを切る前から確認することができ、被写体の動きに合わせてエフェクトも追随するライブレンダリング機能を搭載。エフェクトや補正は、写真を撮影した後でも変更したり元に戻せる。
リリースに先立ち実施された報道陣向けの発表会では、同社マーケティングマネージャーの田中 玲子氏による、人物と建物の2つの撮影シーンのデモが行われた。
人物を撮影するシーンでは、AIによるシーン自動判別機能が働き、顔を美しく見せる補正が働いていた。また、撮影した後の写真でも、背景をぼかしてポートレート風の写真に仕上げることもできる。これらはAIによって画像を解析してレンダリングしているという。
建物の写真では、AIが建物と背景となる空を見分けて、空の部分のみ違う背景にしたり、動画を流すことができる。また、エフェクト効果では、建物の後ろにエフェクトが回り込むように効果をつけることもできる。カメラのDepth情報(深度情報)を使用せず、AIが建物と背景を見分けているという。
エフェクト効果はアドビレンズと呼ばれ、同アプリリリース時点では80種類程度用意されており、今後1週間に1度のペースで随時追加されるという。また、ユーザーが自らレンズを作成することも可能で、今後は日本ユーザーに好まれるようなエフェクトを開発するとしている。
同アプリの開発にあたりリリースしたベータ版では、10万人以上のベータ版ユーザーによって、120万枚以上の写真が撮影された。そのなかの82%が同アプリの品質やレンズ、フィルター効果に満足しているという。
同社田中氏によると、2018年以降、スマートフォンで撮影された写真の枚数は1.2兆枚を超えており、ソーシャルメディアユーザーは、2021年に世界で30億人を超えると予想されている。同アプリを通じて、楽しくかんたんに、目を引く写真を撮影することができるという。
同アプリの対応機種は、iPhoneの場合、iOS 12以上を搭載しているiPhone 6s以上の機種。Androidスマートフォンの場合、Andoroid 9以上を搭載した一部のスマートフォンで使用できる。
動作確認済みAndroidスマートフォン機種
- Pixel 3/XL、4/XL
- Galaxy S9/S9+
- Galaxy S10/S10+/S10 5G
- Galaxy Note 9
- Galaxy Note 10/10+/10 5G
- Galaxy S20 5G/S20+ 5G
- Galaxy S20 Ultra 5G(日本未発売)
- OnePlus 6/6T 以上(日本未発売)